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2023年6月21日 13:29

玉城裕規インタビュー 「まっさらな気持ちで挑んだ」衝撃作、映画『パラフィリア・サークル』への思い

取材・撮影/RanRanEntertainment

玉城裕規が出演する映画『パラフィリア・サークル』が、6月23日(金)から全国公開される。本作は、人間の中に眠るサイコが爆発するサスペンス映画。絡み合うはずがなかった4人の男たちが出会い、衝撃の終着点を迎える。本作で小説家・玉川健斗を演じた玉城に、見どころや撮影時のエピソードなどを聞いた。

 

1-s

 

――最初に脚本ご覧になった時の率直なご感想から教えてください。

“意味がわからない”(笑)。僕自身が出演するシーンも普通の作品とは違う出方をしているので、これをどう具現化するのかなというワクワクはありましたが、撮影が始まっても100パーセント理解できたわけではなかったんですよ。出来上がった映像を観て、初めて「ああ、こうなっているんだ。この脚本を具現化すると、こうなってこういう伝わり方をするんだ」と思いました。

――今回、玉城さんが演じるのは、求められるものが書けずに苦しむ小説家という役です。お話しいただける範囲で、どんな役柄か教えていただけますか?

こういう言い方が正しいのか分かりませんが、“作品に巻き込まれている人物”です。今回は、役作りをする以前に、余計な概念を捨てて、作品の世界にまっさらな気持ちで挑むことを意識して演じました。役柄的には、脚本家の知り合いがたくさんいるので、その方たちのある部分を参考にさせていただくことはありましたが。

――参考にしたというのは、例えばどんなところを?

僕が勝手に思っていることですが、物書きの方にはちょっと廃れたイメージがあるので、より猫背でいるようにしました。

 

2-s

 

――今作では4人の男のエピソードが描かれていますが、玉城さんはどのエピソードに一番衝撃を受けましたか?

どれも衝撃的でしたが、川上将太くんの“あのシーン”は、ゾワゾワしました。僕はその現場には立ち会っていないのですが、台本を読んで、これはどうやって撮影するんだろうとワクワクしていたんですよ。映像になったものを観たら、やっぱりこの作品の見どころの1つである部分が鮮烈に描き出されていて、大きいスクリーンで観るとよりキタので、うわ~と思いました。

――玉城さんがご出演されたシーンでは、どのシーンが印象に残っていますか?

書斎の棚を開けるシーンです。詳細は避けますが、もう意味が分からない。カオスですよね(笑)。なので、まっさらな気持ちで棚を開けて、新鮮な衝撃を受けるようにしていました。先ほどお話しした、余計なことを考えずに挑んだというのは、そういう部分でもあります。あとは、リビングのマネキン。あのシーンもこの作品ならではの印象的なシーンだったと思います。

 

3-s

 

――監督からのディレクションで印象に残っていることはありますか?

僕たち俳優に寄り添ってくださる監督だったので、すごく自由にやらせていただいた印象があります。なので、細かく指示を受けたということではなく、その時々の微調整というくらいでした。

――では、撮影もスムーズに?

そうですね。とても居心地が良い現場でした。こういう作品なので、撮影していることはハードですが、現場の空気はすごく良かったです。

――撮影現場での共演者の方とのエピソードも教えてください。

川上将太くんが、「そんなところに入っているんだ」と驚くようなシーンがあるのですが、本人は撮影中も普通の顔をしてその中に入って、待ち時間には普通の会話もしていたので、さすがプロだなと思いました(笑)。これまで舞台でしか共演したことがなくて、映像での共演は初めてだったんですが、意識の高い姿を見て刺激になりました。

 

4-s

 

――玉城さんは舞台作品でもご活躍されていますが、演じる上では、舞台と映像で違いはありますか?

特に違いというのはないです。これは舞台でも映像でもそうですが、あまり考えすぎないようにはしています。昔は考えすぎてダメになっていたので、周りの人の温度に合わせることを意識するようになりました。

――そうすると、現場に行く前に役作りをがっちりするタイプではない?

例えば、リハがあって、そこである程度、形が決まっていったら、そこを掘り下げて役作りをより強固にするというのはあります。ただ、そうでない場合は、固めすぎると現場で修正が効かなくなってしまうので、そこは柔軟にしたいと思っています。

 

5-s

 

――なるほど。では、人とは違う、狂った人たちが登場する本作にちなんで、玉城さんはご自分が人と違うなと思うところはありますか?

人から変わっているとは言われるんですが、何が変わっているのかは自分ではわからないです。顔とか声の印象が強いのかな。それで変わってると言われたりするのかなと思いますが。(マネージャーに向けて)何か変わっているところありますか?

マネージャー ルックスを見ると、中性的な印象があるかもしれませんが、性格は男らしいところが多いです。いわゆる頑固。かなり頑ななところもあり、こうと決めたら動かないので、もう少し柔軟でもいいのかなと思う時もあります。

ということです(笑)

――(笑)。ご自身ではあまり頑固だとは思わないですか?

仕事ではこだわりがありますが、プライベートは全く逆ですね。プライベートでは、楽しく生きていたい。仕事以外でイライラしたり、感情的になることもほぼないです。例えば、理不尽にクラクションを鳴らされたら「うん?」とはなりますけど、それくらいで、何かされない限りはイライラすることもないかな。

マネージャー こういうところも変わっていると言われるところなんだと思います。あまり感情が見えないというか。プライベートで怒っている姿も誰かに文句を言っている姿も見たことがないです。人の悪口も聞いたことがないですね。なので、最初はこの人は人に興味がないんだろうなと思っていたんですよ。ですが、人には興味を持っているんです。

――興味はあるけど、相手に負の感情は抱かないというのは素晴らしいですね。

基本的に誰かを嫌いになるということがあまりないので。この人はこういう人なんだと(思う)。

 

6-s

 

――マネージャーさんから見た意外な一面も聞かせていただき、ありがとうございました!では、早くも2023年の上半期も終わろうとしています。改めて、この半年間はいかがでしたか?

まだ詳しくは言えないのですが、初めてのチャレンジをした期間でした。そのチャレンジによって、下半期は爆発できたらと思っています。

――印象に残っている出来事は?

久しぶりに地元の沖縄に帰って、友達や先輩、家族に会えました。舞台だとなかなか沖縄にいる人たちには届かないのですが、テレビドラマにも出演させていただいていたので、そうした作品を見てもらえて、少しは恩返しもできたのかなと思います。頑張れよと言っていつも送り出してくれる地元の人たちには、感謝してもしきれないので、これからも頑張ろうと思います。

――2023年後半の目標は?

初めての作品が決まっているので、それはきっと刺激になると思いますし、より責任感を持って挑まないといけないと思います。そうした経験を経て、新たに自分の中で芽生えるものもあると思うので、それを大切にしたいと思います。
――最後に、読者にメッセージをお願いします。
驚きや衝撃、寂しい気持ちや悲しい気持ちなど、さまざまな感情が芽生える作品です。どんな感情を抱き、どうしてそう感じたのかを楽しんでいただけたらと思っています。きっと多くの方は感情を掻き乱されると思います。なので、映画館を出たあとは、お酒でもアイスでも“癒し”となるものを摂取していただけたら(笑)。まっさらな気持ちでご覧いただき、芽生えた感情を楽しんでください。

映画『パラフィリア・サークル』は、6月23日(金)から池袋HUMAXシネマズほかで全国公開。

公式サイト https://paraphilia-circle.themedia.jp

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