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2023年10月11日 05:00

深川麻衣、井浦 新とスイカを食べるシーンはグッときた! 映画『人生に詰んだ元アイドルは、赤の他人のおっさんと住む選択をした』完成披露上映会イベント

映画『人生に詰んだ元アイドルは、赤の他人のおっさんと住む選択をした』完成披露上映会イベントが10月10日(火)に、TOHOシネマズ 日本橋で行われ、主演の深川麻衣、共演の井浦 新、そして穐山茉由監督が登壇した。

原作は、元SDN48の作家・大木亜希子による実録私小説。どん底状態のアラサー主人公・安希子(深川麻衣)がひょんな事から一緒に住むことになるのは、家族でも恋人でもない、どこにでもいそうなおっさん・ササポン(井浦 新)・・・。

 

深川は「原作を読んで、ものすごく強く共感しましたし、30 歳前後は女性にとっては人生の転機でもあったり、揺らぎやすい年齢。私もアイドルグループを卒業してから、今のお仕事に。セカンドキャリアという面では、これと同じなので、そこでうまくいかなかったらどうしようとか、評価が得られなかったらどうしようという焦りとか不安を抱えていたので、とっても共感できました」と納得顔。

また、ササポンを演じた井浦は「まず、温かい気持ちになれる作品だなというのが第一印象。ササポンは実在する人物なんですけど、読めば読むほど妖精のような、天使のような存在だなあと思って、それを文字からどうやって人間にしていこうかと。妖精度が増していって、ササポンを演じるのは大きな遣り甲斐だなと感じました」と振り返った。

穐山監督は「原作者の大木さんともお話をしまして、なかなかインパクトのあるタイトルではあるんですけど、30 代手前の女性が感じるような悩みを一般的な女性でも感じるような世界観を作り上げていきたかった。深川さんとも色々話合いながら、シチュエーションごとに女性が着る服とかメイクとか、女性が見て感じてもらえるところあるんじゃないかなと思います」と見どころも披露した。

深川は役作りについて、「特に安希子の空回り具合、ツンデレ具合をどう出すかを丁寧に擦り合せしました。二日酔いで失敗してそのまま家に帰ってメイクも落とさず寝てしまって、次の日のメイクの落ち具合もコメディになり過ぎない塩梅で、女性は多分共感してくれると思うんですけど、リアルなところではマスカラの落ち具合とか細かいんですけど、そういうところも研究しました」と工夫の数々を披露した。

井浦がおっさんを演じていることがSNS等で話題になっていたが、井浦は「十分おっさんですけど(苦笑)。監督とは衣装のところは本当にこだわりました。量販店やデパート、スーパーで売っているかもしれないであろうステテコをわざわざ特注でサイズも測って作っていただいて、撮影初日には、それがちゃんと使い古されたように加工までしていただいて、本当にそういう細部へのこだわりがありました」と丁寧におっさんを演じたことを明かした。

次に、撮影時のエピソードを披露。深川は「スイカが出てくるシーン」を挙げ、「それはそのビジュアルでも使われて、お茶の間でスイカを食べている二人のシーンで、結構長い会話だったんですけど、その自然な流れで、撮影もその空気感をつなげたまま撮影してくださって、すごくグッとくる。安希子が心を開く瞬間だったので、すごい大好きなシーンになりました」と話し、井浦は「スイカのシーンもそうなんですけど、ササポンのお家のシーンって基本二人だけなんですけど、長回しで頭から最後までやるんです。毎回長いなあと思いながら、でも俳優としては途中で止めないで、頭から最後までやっていく方が集中力もキープされていますし、僕は個人的には好き」と長回しの連続だったことが明かされたが、実際には「監督の映画作りの妙だったり、こんなに編集入れたんだなとか。いろいろと楽しめるかもしれないです」と映画を観ての楽しみだと言う。

イベントの後半には、本作がタイトルにかけ、“”今、詰んだな”と思うエピソードを披露。穐山監督は「安希子と同じぐらいの 20代後半ぐらいの時に結婚に憧れていていたんですけど、自分から婚約を破棄してしまった。それがあって結構すっきりしたというか、映画を撮る道に進んだので、私にとってはかなり大事な転機でした」と詰みかけた人生経験を打ち明けた。

続いて、井浦はこの作品にちなんだエピソードを披露。「ササポンはピアノを弾くんです。ある曲を弾くのが大変で、テクニカルな部分が自分の中でも納得できない状態で、家で練習している時は1回も成功しない。でも監督は『絶対にご本人にやってもらいたいので、絶対覚えてください』と言い張るので、自分も悔しいから、『当日は絶対弾けるようにします』と言って、本番を迎えたんですが、本当にいなくなりたいと思いました」と苦労話を打ち明けた。

さらに、深川は「詰んだ!と本当に思ったのは、仕事で青海駅(江東区)集合だったんですけど、間違えて青梅駅(東京都青梅市)に行ってしまって、集合場所では人影もなく気づいて慌てて戻ったんですが、でも電車で 2 時間ぐらい距離があるんです・・・」と述懐。観客の中にも経験者がいて、気をつけるよう呼びかけていた。

そして最後には三人からひとこと。穐山監督は「アラサーの女性だけではなく、ちょっと生きづらい人の背中を押してくれるような映画になっているかと思います。幅広く(いろいろな方々に)観ていただけたら嬉しいです」、井浦は「この作品が皆さんにとって大切な何かを見つけられるよう、一生懸命生きる力になるよう、そのきっかけになるような作品になれたら幸いです」、そして深川は「こんなに毒を吐いている主人公はいないという言葉を頂くんですけど、人としての弱い部分とか、心の奥のドロドロした汚い部分とか、そういう気持ちを抱いて駄目なのかと、自分も抑えてしまいがちだけど、そういう弱い自分もそのままでいいんだよと丸ごと肯定してくれるような映画になっていると思います。そのままでいいんだよって伝えてくれるような映画だと私は思ったので、大小あれど詰んでいたりとか、今壁に当たってる方がいたら、少しでもその方の気持ちを楽にできる映画になっているので、ぜひ楽しんでください」と呼びかけて、イベントを締めくくった。

映画『人生に詰んだ元アイドルは、赤の他人のおっさんと住む選択をした』
2023年11月3日(金) 全国公開
©2023映画「人生に詰んだ元アイドルは、赤の他人のおっさんと住む選択をした」製作委員会

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