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2024年5月9日 12:52

河合優実「これまでもこれからも特別な役。経験自体も支えになる!」 映画『あんのこと』完成披露舞台挨拶

映画『あんのこと』完成披露舞台挨拶付先行上映会が5月8日(水)に行われ、主演の河合優実、共演の佐藤二朗、稲垣吾郎、そして入江悠監督が登壇した。

本作は、「少女の壮絶な人生を綴った新聞記事」をベースに描かれ、苦難の人生にもがく主人公・杏(河合)、杏を救済しようとする刑事・多々羅(佐藤)、杏や多々羅と交流する新聞記者・桐野(稲垣)らによって進行する衝撃の人間ドラマ。

河合は「沢山のお客さんの温かい拍手を頂き、今から1年半前に撮影した作品ですが、皆さんの元に届くんだということを実感しています」と感慨を込めて挨拶。実話をベースにした物語ゆえに「実在する方のお話ということが最後まで自分の中で大きかったです。強い気持ちで大切に触らないとできないものだと思いましたし、脚本からは入江さんが同じ気持ちで覚悟を持って書いたという“気”のようなものを受け取りました」と振り返った。

佐藤は「撮影中は、不遇の少女を救うという多々羅の気持ちは本気だという思いを終始一貫して念頭に置いていました」と回想、「今日会う河合優実が明るく見えたので、1年半前の現場では杏を背負っていたのだと思う」としみじみ語った。

そして、稲垣は「脚本を読んで胸が張り裂けそうな思いで衝撃を受けた」と言い、「撮影中は杏ちゃんの心の声を皆さんに届けたいと演じました。この物語はまさに“あんのこと”だけれど、僕らにも実際に起こり得ること。そんな絶望に陥っている時に手を差し伸べる世の中を作っていかなければと、本作を通してつくづく感じました」とコメント。

実話から着想を得た物語を初めて手掛けた入江監督。演出するにあたっては「杏のモデルになった方は20歳。それを僕のようなおっさんが分ったような目線で描くと痛い映画にしかならないと思ったので、杏については河合さんにゆだねたところが多いです。それは二朗さんや稲垣さんも同じ。皆さんが脚本に共鳴してくれていたので、どのように演じてくれるのか楽しみに見ていた感覚がありました」と話した。

改めて河合は、演じた杏について「これまでもこれからも特別な役になりました。本作を経験できたことは大きかったし、今後の人生において色々なことがこの先あるだろうけれど、この作品をやったということが自分の糧になって経験自体も支えになると思っています」と噛みしめていた。

思い出深いシーンについて佐藤は、河合との高架下でのシーンを挙げた。その撮影に入る前、佐藤は河合から両手を包まれるように握られたという。大事なシーンの前に相手役である佐藤の体温を感じたかったのが理由だそうで、これに佐藤は「後輩にこんな事をされたら、絶対にこのシーンは外せないと思って良いシーンにしたいと思った。ある意味で僕の方が彼女に感謝している」と大感激していた。

映画の内容にちなんで「運命を変えた、人生の転機となった出会い」を発表。河合は俳優業を志した日に偶然DMで誘われた自身初の自主映画出演を挙げ、佐藤は「妻!」と愛妻家の表情を浮かべた。一方、稲垣は「中学二年の頃からこの業界にいるので、これまで一緒にやって来たメンバー。グループは解散しているけれど、草彅剛さんや香取慎吾さんとはやっているのでこれは凄いこと」と話した。入江監督は29歳の頃に出会った本作の國實瑞惠プロデューサーの名前を挙げた。

最後に主演の河合は「全員で大切に思って真剣に作った映画です。この作品を通して受け取ったものや考えたものを持ち帰っていただけたら嬉しいです」と呼び掛けていた。

映画『あんのこと』
6月7日(金)より新宿武蔵野館、丸の内TOEI、池袋シネマ・ロサほか全国公開
配給:キノフィルムズ © 2023『あんのこと』製作委員会

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