嶽本野ばらによる同名小説を映画化した『ハピネス』の女子高校生試写会が5月15日(水)に都内で行われ、イベントには窪塚愛流(国木田雪夫役)、蒔田彩珠(山岸由茉役)、橋本愛(国木田月子役)が登壇し、集まった大勢の現役女子高校生と交流した。
大きな拍手で迎えられた窪塚は「ほぼ同世代の方々に観ていただけるのが嬉しい」と喜びを語り、蒔田は「この映画がどんな風に伝わって感じていただけるのか楽しみです」とこれから映画を観る高校生たちの感想が楽しみだと話した。
本作に欠かせないファッションであるロリータファッション。由茉と月子がこよなく愛するロリータファッションの存在について、蒔田は「最後の1週間を彩ってくれる大切なファッション」と答え、ロリータファッションに挑戦してみて「ふわふわしていて恥ずかしさがあったけど、由茉が勇気をもらったように私も衣装に力を借りました」と衣装の力に助けられ演じたという。
橋本は「月子にとって自分が生まれた意味や生きる理由、そのくらい大事なファッションだったと思います。雪夫と由茉ちゃんの尊い関係性にも似ていて、お互いの存在が人生にとってのハピネスだったように、月子の人生にとってのハピネスは間違いなくロリータファッションだったと演じながら思いました」と明かし、「高校生くらいのときにロリータファッションにハマっていた時期があって(笑)。でも劇中の迫力のある(ロリータさんの)衣装は着たことがなかったので夢が叶ったようで嬉しかったです」と喜びを語った。
その二人の姿を近くで見ていた窪塚は「おとぎ話の世界にいる感覚でした。優雅な気持ちになって紅茶を飲みたくなりました(笑)」と二人の劇中の姿を絶賛した。
そんな自分を表現する要素の一つであるファッションを橋本は「自分を鼓舞したり、今日の輪郭をかたどるための必要なもの」、窪塚は「ゲームの中のキャラクターみたいな感覚で、冬はニット帽、それにサングラスを足したり、アニメや映画のキャラクターのように好きを取り入れている」と語った。
高校時代に出会って運命が変わっていく雪夫と由茉の物語にちなんで、高校生時代のエピソードを披露。高校時代に出会って運命が変わったエピソードについて窪塚は「校長先生から、(窪塚は)良くも悪くも目立つから、身だしなみだけは気をつけたほうが良いと言われて、それから靴下の色まで気をつかえるようになりました(笑)。今ではとても感謝しています」と当時の校長先生に感謝を述べ、蒔田は「高3の成績表に『蒔田さんはしっかりやっていたので言うことはありません。これからも頑張ってください!』と書いてあってそれがすごくグッときて、写真に撮ってお気に入りに入れています(笑)」と先生からのコメントに力をもらっていると明かした。
本作のテーマである“自分らしく生きること”について、橋本は「嘘をつかないこと」と回答。「人によっては嘘が自分を守る時もありますが、どんなに小さな嘘でもつかないように気をつけている」と力強く語った。窪塚は「小さなことでも感謝する。感謝の言葉を口にすること」と感謝を言葉にすることを心がけていると言う。
イベント中盤、集まった女子高校生から寄せられた質問コーナーへ。「予告編に『世界で一番輝いていた』という言葉がありますが、お互いをみて輝いていたシーンは?」と聞かれると、窪塚は「旅行に行くシーンで、蒔田さんの笑顔がとっても可愛くて輝いていた」と答え、蒔田は照れながら「窪塚さんは自分の役に真っ直ぐで役者さんとしてすごく輝いていました」と窪塚をベタ褒め。橋本は「窪塚さんを最初に見た時、天使がいる!と思った(笑)。こんなに美しい弟を持って姉としては誇りしかないと思わせてくれた」と窪塚との共演を振り返った。
最後に橋本から「死ぬことは誰でも平等に訪れることだし、誰かと一生会えなくなることは死と一緒だと思う。皆さんの中にもそういった経験がある人もいるかもしれないけど、失ったものもあれば得たものもある。幸せって何なんだろうって見つめ直す、考えてもらえるような作品になってくれれば嬉しい」と語りかけ、蒔田は「10代のうちにこの作品を観られてよかったな、と思える作品になっています」、そして窪塚は「自分にとって、人生にとってもかけがえのないことを教えてくれた作品。雪夫と由茉と同い年のみなさんは、考え方も豊かでいろんな考えを持っていると思う。思ったことを持ち帰って、テストや学校にも生かして、それぞれの時間を幸せに生きてほしい」と締めくくった。
映画『ハピネス』 5月17日(金)より全国公開!
配給:バンダイナムコフィルムワークス
©嶽本野ばら/小学館/「ハピネス」製作委員会