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2017年9月18日 22:55

『ゆく年く・る年冬の陣 師走明治座時代劇祭~~あんまりやりすぎると、つかまえちゃうよ!』辻本祐樹さん×佐奈宏紀さん×板垣恭一さん(演出家)インタビュー!<中編>

取材:記事・写真/RanRanEntertainment

【歴史上の人物のオリジナルストーリーを考えて喜んでいる】

――それぞれの役柄のキャッチコピーが面白いのですが、例えば、佐奈さん演じる真田幸村の「純粋無垢な村長」というのはどんな発想からきているのでしょうか?

板垣:それね(笑)。まだ台本作ってる途中だからわからないと思うけど(笑)。

佐奈:謎めいていますよね(笑)。

板垣:なぜ、“純粋無垢な村長”なのかと言うと。真田幸村が紀伊(現・和歌山県)の九度山に幽閉されていた時代の話なんですけど、「真田十勇士のみなさんは、ものすごく真田幸村に心酔している」という人間関係から、幸村は「カリスマ性があって幽閉されているけれど、ひとつのユートピアみたいなものを作っている男」と考えてその辺りの物語を作ろうとしているんです。それで“純粋無垢な村長”という言い方になっているんです。

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佐奈宏紀  辻本祐樹

――このキャッチコピーは板垣さんが考案されたのでしょうか?

板垣:脚本のムックさん(赤澤ムック氏)とプロデューサーたちと考えました。

僕はあまり歴史に詳しくないのですが、プロデューサーが非常に詳しいので、「この時代のこの辺りの話を作る」となった時、質問攻めにするんです。「伊達政宗って、なんなの?天下人になっていないけど」って(笑)。「最終的に徳川家光に優遇されていた」と聞くと、「それはなぜだろう?」ってなる。僕は歴史に詳しくないから、勝手に「こういう役割をしていた人なんじゃないか」といろいろ想像するんです。

幸村に関しても大河ドラマで人気だったので名前は知っていますが、彼は九度山に幽閉されていたのに、また豊臣に雇われて戦をしていて、「その間のモチベーションはなんなのか?」ってなる。例えば、「彼(幸村)はカリスマを持った人だけど、本当は何が欲しかったんだろうねぇ?」という感じで、話し合いが始まるんです。伊達政宗や片倉重長といったすべてのキャラクターや配役はすでにプロデューサーが決めているので、僕はその話を聞きながら、まず、プロデューサーと作家と「一人一人、この人は何が欲しいのか?」というものを決める会議をやって、そこから相関図をだんだん作り上げていきます。「歴史上、こういうミステリーがあるんですよ」という話を聞いて「じゃあ、こういう事があったんじゃない?」「あったかもしれませんね」と話しながら、オリジナルストーリーを考えて喜んでいるんです。まあ、歴史自体がフィクションですからね。こんなこと言ったら歴史好きの人に怒られるかな(笑)。

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板垣恭一(演出家)

――では、「純粋無垢な村長」で佐奈さんの純粋無垢なエピソードはありますか?

佐奈:普段ですか?(笑)

辻本:普段、純粋無垢かどうかが問われる(笑)。

板垣:そりゃあ、純粋だって言っといたほうがいいんじゃないの(笑)。

一同:爆笑

佐奈:純粋なのかな?でも、動物を愛します!

板垣:それは好感度アップだね!

佐奈:今、ハリネズミを飼ってるんですよ。

辻本:ハリネズミ!?流行ってるの?

板垣:自分とダブらせて「オレはこんなハリネズミみたいにか弱いけど、がんばってるぞ」みたいな?(笑)

佐奈:え?(板垣さん、考え方)歪んで…る?!

板垣:オレは歪んでるよ(笑)

一同:爆笑

佐奈:毎日ハリネズミと遊んでいます。愛でていますね。そんな僕は純粋無垢じゃないかなって思っています(笑)。

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【舞台上は異種格闘技のリング。演出家の仕事はそこでルールを決めること】

――辻本さんは、板垣さんの演出作品には何度も出演されていらっしゃいますが、辻本さんから見た板垣さんの演出はいかがですか?

辻本:(板垣さんがお隣にいて)すごく喋りにくいんですけど~(笑)。こういう舞台の演出は僭越ながら難しいんじゃないかなと思うんですよ。今回、初めて舞台に出る人から紫吹淳さんのように、もう数えられないくらい舞台に立っているベテランの方までを操るお力は随一じゃないかと思いますね。演出家としてみんなを上手くまとめるというのは中々出来ないと思います。参加している僕でも、その接し方は難しいと思うので。

板垣:その通りです!(笑)

一同:爆笑

板垣:でも、確かにいろいろな所からいらしている役者さんたちなので。それこそ左とん平さんに出ていただいている時もありましたし、舞台上が異種格闘技のリングみたいになりますね。演出家って、ルールを決める仕事だとも思うので。「この芝居ではこの技はオッケーで、その技はごめん、今回は禁止ね」ということをみんなに伝えていくことが仕事だと思っています。みなさんは“演技”という土俵にいらっしゃるから、やっているうちになんとなくわかってくるかと。かつて先輩たちがやってくれていたように、今回は辻ちゃんたちが率先してやってくれるだろうし。プロデューサーも今回は“年齢を若返りさせていこう”と言われていて。まあ、そうは言っても松村雄基(上杉景勝役)さんもいるし。先輩たちが入っているのも重要なんです。シリーズ初演から大和田獏さんに入っていただいていますし、先輩たちが入ることで深く意味のあるものになるんです。

辻本:すごく大事ですね。ベテランの方がいらっしゃるだけで公演が締まります。

板垣:松村さん演じる上杉組のキャッチは、身体を鍛える“上杉ブートキャンプ”なんですけど……ブートキャンプ松村さんとやったよね?

辻本:僕らはやったことないんです。

板垣:このブートキャンプって実話で(笑)。松村さんのアップがものすごく辛いアップで、最初は1人で黙々とやっているんだけど、段々(出演者の)みんなを巻き込んでいって、「みんなこの状態で稽古できるのか!?」ってくらいにゲッソリしちゃって。稽古始まる前に、みんな松村さんのアップだけでへとへとになっちゃうんですよ。それで“上杉ブートキャンプ”って名付けたんです。松村さんの最初のシーンは、みんなが地獄の筋トレやっているシーンから始めようかな(笑)。

一同:爆笑

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――第二部のショー「プロデュース1615」は、韓国で人気のアイドル公開オーディション番組「プロデュース101」のリスペクト。戦国武将たちで結成されたアイドルユニットで天下人1位を目指し競うそうですが、お二人はマーライオンZ(マッゼ)というアイドルユニットとのこと。辻本さんは何度も経験されていると思いますが、「こんなことやりたい」という策はありますか?

辻本:そうですね。毎回テーマが変わっているのですが、今回はひと癖もふた癖もある設定で遊べる要素がたくさんあるので自由にやろうかなと思っています。でも、本番になるとぶっちゃけ、お客様だのみなので(笑)。お客様に頼って、僕らがお客様のノリにノル!みたいな感じになるんです。すごく面白くなるんじゃないかな(笑)。だからユニットのキャラクターは、毎回、お客様のノリで作り上げていくような感じですね。毎回、稽古場で「大丈夫かな?これイケるのかな」って迷いながら本番を迎え、そこでお客様から良い反応をもらえたら「これ、イケるね!」ってなる。そうなったところで「じゃ、次はこうしようか」という会議が本番中に始まるんです。

――回を増す毎に面白くなっていくと。

辻本:まとまってくると思います(笑)。

――佐奈さんはいかがでしょうか?

辻本:わけわかんないでしょ?(過去の作品は)何か観た?

佐奈:まだ観ていなんですよ。わけわかんないです(笑)。

辻本:観た方がいいよ!なるほど、こういうことかと思うから。

板垣:「こういうことか」とわかって、またわからなくなる。「どういうこと?!」ってなると思うよ(笑)。

佐奈:あはは(笑)。そんなワクワク感があるので稽古やって本番やって、“る・ひま(る・ひまわり)”というものを学んでいけたらなと思います。

辻本:時代劇は初めてらしいけれど、「これが時代劇なのか」って思ってリアル時代劇をやるとびっくりすると思うよ(笑)。こういう時代劇もあると思えばいい。

佐奈:そうなんです!ファンの方にも同じようなこと言われたんですよ。一回観ないことには検討もつかないですね(笑)。

<あらすじ>
関ケ原の戦いから10年。かつての栄光にすがる豊臣と、徳川家康の対立は続いていた。
家康から白羽の矢が立てられたのは仙台藩。片倉重長は、伊達政宗から任務を課せられる。
「今日からお前は“根津甚八”だ」。
真田十勇士、最後の一人は片倉重長だった!?
迫りくる大坂の陣。政宗の左眼が、重長に見せた景色とは―
豊臣家滅亡、真田兄弟と十勇士たちの願い、徳川の思惑―
様々な戦国武将たちの想いを乗せて伊達主従が大阪城を走り抜ける!

<オフィシャルHP>  http://www.rutoshi.com/

『ゆく年く・る年冬の陣 師走明治座時代劇祭』
<内容>
第一部 お芝居「SANADAMA・る」
伊達主従目線で真田一族と大坂の陣を描く、笑いあり、涙あり、歌あり、踊りありのオリジナルエンターテインメント時代劇
第二部 ショー「プロデュース1615」
戦国武将たちで結成されたアイドルユニットによるLIVE
※日替わりゲストあり

<構成・演出>板垣恭一
<脚本>赤澤ムック
<出演>
安西慎太郎(W主演) 辻本祐樹(W主演)
佐奈宏紀 永田崇人 杉江大志 小沼将太 碕理人 白又敦
田中涼星 蒼木陣 滝川広大 小原悠輝 佐藤貴史 宮下雄也 井深克彦 中村龍介
二瓶拓也 加藤啓/
滝口幸広 林剛史 兼崎健太郎/
内藤大希 木ノ本嶺浩/
大山真志 原田優一/
松村雄基/
紫吹淳

<日程>
東京・明治座
2017年
12月28日(木)11時/16時
12月29日(金)11時/16時
12月30日(土)11時/16時
12月31日(日)14時/20時(カウントダウン公演)
大阪・梅田芸術劇場メインホール
2018年
1月13日(土)12時/17時30分

<チケット料金>
明治座 S席/12,000円、A席/5,800円(税込)
梅田芸術劇場 S席/12,000円、A席/8,000円、B席/4,000円(税込)

<S席購入者特典>
オリジナルユニットCD及び日替わりブロマイドつき

<チケット一般発売>
東京公演 9月17日(日)
大阪公演 9月24日(日)

<チケット取扱>
プレイガイド:イープラス、ぴあ、ローソンチケット
明治座チケット窓口、梅田芸術劇場チケット窓口

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スタイリスト:EIKI
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