
パルコ・プロデュース 2025『ヴォイツェック』が東京芸術劇場プレイハウスにて9月22日(月)~9月28日(日)、11月7日(金)~11月16日(日)にて、10月には岡山、広島、福岡、兵庫、愛知にて上演される。
ドイツの劇作家ゲオルク・ビューヒナー(1813~1837)が遺した未完の戯曲『Woyzeck』。今日まで、時代を超えて様々な形で解釈され、観客に新たな驚きと感動を与え続けてきた。今回の脚本は、2017年にロンドンのオールド・ヴィック劇場で上演され、高い評価を集めた、ジャック・ソーンが翻案を手掛けたバージョン。ビューヒナーの原作を現代的に解釈し、冷戦下の1981年ベルリンを舞台に、政治的緊張感と心理的・感情的な深みを強調したドラマでロンドンの観客を圧倒。この重厚感ある新バージョンを、日本で初めて上演される。
本作の演出を手掛けるのは、米国アクターズスタジオ大学院演出学科を日本人で初めて卒業し、小田島雄志・翻訳戯曲賞、紀伊國屋個人賞、読売演劇大賞優秀演出家賞ほか、多くの受賞歴を持ち、2018年より新国立劇場の芸術監督を務める小川絵梨子。
主演ヴォイツェック役は、舞台『台風23号』や映画『雨の中の慾情』、『劇場版 アナウンサーたちの戦争』などに出演し、様々なフィールドでその強烈な存在感を持って観客を魅了し続ける森田剛。パルコ・プロデュース公演でも、宮本亞門演出『金閣寺』(11)、いのうえひでのり演出『鉈切り丸』(13)、行定勲演出『ブエノスアイレス午前零時』(14)、鄭義信演出『すべての四月のために』(19)、ショーン・ホームズ演出『FORTUNE』(20)で主演を務め、様々な演出家のもと難役を演じてきた森田が、初の小川絵梨子演出作品で暗い過去に苦しみながらも愛を求めるヴォイツェック役に挑む。
ヒロインのマリー役を演じるのは、ミュージカル『ダブリンの鐘つきカビ人間』(PARCO&CUBE produce)や舞台『台風23号』、映画『少年と犬』に出演し、7月からは主演ドラマ『恋愛禁止』の放送も控え、話題作への出演が続く伊原六花。
さらに、ヴォイツェックの母親とマギーの二役には、舞台『Bug Parade』や『て』、映画『じょっぱり-看護の人 花田ミキ』、ドラマ『未恋~かくれぼっちたち~』や連続テレビ小説『虎に翼』に出演の伊勢佳世。ヴォイツェックの同僚アンドリュー役には、前川知大主宰の劇団イキウメに所属し、近年は、『ずれる』、『奇ッ怪 小泉八雲から聞いた話』、『Le Fils 息子』などに出演、舞台を中心に活躍する浜田信也。大尉役に舞台『ストレンジラブ』やドラマ『コンシェルジュの水戸倉さん』、日本アカデミー賞受賞作『侍タイムスリッパー』にも出演の冨家ノリマサ。医者役にミュージカル『イリュージョニスト』や舞台『破門フェデリコ〜くたばれ!十字軍〜』(パルコ・プロデュース)などに出演し、来年はミュージカル『ジキル&ハイド』が控える栗原英雄。
意欲的な作品を世に問い続ける小川絵梨子が、ニュー・アダプテーション版『ヴォイツェック』を新たな視点で読み解き、現代を照射する。
森田剛 コメント
19世紀前半の戯曲ですが根底には純粋な愛をテーマにしていて、現代に置き換えてもリンクする部分があると思います。痛みや苦しみを抱き、自分と向き合うヴォイツェックという人物に対して理解できる部分がたくさんあるので、舞台で表現することが今から楽しみです。演出される小川絵梨子さんと初めてご一緒するのも楽しみです。
ぜひ劇場へ生のお芝居を観にきてください。この作品を通じて何か感じること、救われることがあると思うので、きっと多くの方たちに共感していただけると思います。
伊原六花 コメント
小川絵梨子さん演出の舞台は何度も拝見し、いつかご一緒できたらと願っていました。なので今回、参加出来ると聞いた時はとても嬉しかったです。
まだ翻訳台本を読んだだけですが、このヴォイツェックを森田さんが、この登場人物達を素敵なキャストの皆さんが……と想像するとワクワクが止まりませんでした。
小川さんの演出をうけて、自分の中で未知なる発見をするかもしれません。沢山の期待を胸に、稽古に挑みたいと思っております。
パルコ・プロデュース 2025『ヴォイツェック』
2025年9月22日(月)~9月28日(日)
2025年11月7日(金)~11月16日(日)(リターン公演)
会場=東京芸術劇場 プレイハウス
地方公演=
岡山/岡山芸術創造劇場 ハレノワ 中劇場 10月3日(金)〜5日(日)
広島/広島JMSアステールプラザ 大ホール 10月8日(水)・9日(木)
福岡/J:COM北九州芸術劇場 大ホール 10月18日(土)・19日(日)
兵庫/兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホール 10月23日(木)〜26日(日)
愛知/穂の国とよはし芸術劇場PLAT 主ホール 10月31日(金)〜11月2日(日)