取材:撮影/RanRanEntertainment
熱狂的ファンが多い関西ジャニーズJr.。その中でもエース格のユニットAぇ! group の番組『THE GREATEST SHOW-NEN』発の舞台『ガチでネバーエンディングなストーリぃ!』がいよいよ東京にやってきた。その開幕前日の12月19日 (月)、東京グローブ座にてゲネプロがマスコミ向けに公開され、その後の取材会に正門良規、末澤誠也、草間リチャード敬太、小島健、福本大晴、佐野晶哉とAぇ! Groupのメンバー全員が顔を揃えて登壇した。
左から小島健、福本大晴、正門良規、末澤誠也、草間リチャード敬太、佐野晶哉
あなたは考えたことはないだろうか?夢中になったゲームをクリアした後、そのゲームのキャラクター達と各ダンジョンやバトルを振り返れたら。そんな夢のような出来事がこの舞台では体験できる。「トイ・ストーリー」のようにRPGのキャラクターたちが自分の意思を持って動いたり話したり、時には悩み事を解決してくれたりする。そんな楽しいアイデアを芸達者で面白いAぇ! Groupのメンバーが演じるのだから、この舞台が楽しくない訳がない。
正門良規が“僧侶”、末澤誠也が“勇者”、草間リチャード敬太が“武闘家”、小島健が“魔法使い”、福本大晴が“ギャンブラー”、佐野晶哉が“戦士”に扮しているのだが、「ラスボスとの戦いで瀕死の状態なのに、回復薬がなんで薬草なの?(戦士に扮する佐野の台詞)」「重いじゃん。ドリンク系重いじゃん(僧侶に扮する正門の台詞)」など、グループ全員が同じ舞台に立つという強みを活かした彼らならではのテンポのある軽妙な台詞が飛び交って「とにかく楽しい」の一言に尽きる。今年は一年365日中、「350日ぐらいずっと一緒に笑い合った」とリーダーの小島。「3年前グローブ座でやらせてもらった時の僕らではできひんような舞台になっている。バラエティーで培った間とか、経験が全て詰め込まれている」と泣いたり笑ったり励まし合って一緒に成長してきた彼らの軌跡が、まさにこの舞台で花開いた形だ。
「今回の舞台はエチュード(与えられた設定の中で即興で演じる技法)で作った作品。だから作品のどこかにAぇ! Groupらしさを感じられるような舞台となっている」と正門がコメント。8bit 16bit風の衣装や舞台背景も面白いし、誰か一人にフォーカスするのではなく6人全員の魅力が伝わってくる構成も素晴らしいのだが、なにより台詞の中に彼らのエッセンスが存分に詰め込まれているから、この舞台はまるで彼らの楽屋をのぞいているような楽しさがあるのだろう。
大阪公演を既に終えている彼らも、舞台にしっかりと手応えを感じているらしく、「肌で感じた観客の評判は?」との問いに、「めちゃくちゃいいんじゃないですか」と正門。「改めて舞台とか演劇ってお客様が入って、成立するものやなって感じましたね。6人で会話をしてますけど、コメディーってお客さんとのやりとりを肌で感じるものなので、ファンの皆さんから送られる生のパワーを感じてそれが自信に繋がっている。」と語る。
東京グローブ座というのは彼らにとっては原点とも言える特別なところ。福本は「グローブ座は180℃開けていて特殊な形。感情の渦が交錯して、いい劇になる舞台だからと3年前言われて、実際みんなが一気に泣いたり、一気に笑うみたいなことを感じて舞台楽しいなと思った」と感慨深げに語る。劇場によってまた違う空気感を感じるので新鮮な気持ちで一から始めたいという。
「最後には役から素に戻って「ネバーエンディングで頑張って行くぞ」という僕らの決意を伝えるAぇ! Groupとしての感情も乗っかっている舞台となっている」と佐野。末澤も「ゆうや(末澤の役名)もRPGゲームの冒険を終わらせたくないって言うんですけど、僕自身もAぇ! Groupは冒険やと思ってるんで終わらせたくない、終わらせずにこのままどんどん突き進んで、僕たちのストーリいを繋いでいこうっていうのが今回のタイトルに一番込められていたメッセージ。そこを皆さんに強く感じ取ってもらえたら」と話す。
彼らの気持ちのいいリアクションからはいい感情しか生まれない。彼らの人柄が仕事を呼び、大躍進した今年。「Jr.の中で一番活躍したグループ」とリポーターから言われると「えぇー」とどよめく6人。「うれしい」「ありがとうございます」と口々に喜びの声をあげる。
そんな彼らが今年一年を漢字1文字で表現すると、リーダーの小島は「日。日本代表のサッカーとかもそうですけどワールドカップすごい盛り上がったことと、1日1日、ひと仕事、ひと仕事に大事に向き合ってきて、来年もっと1日1日を濃いものにしたい。僕らがみなさんの日になって、日本を代表できるようなアイドルになれるように」と、佐野とずっとメールをしながら前夜にフランスVSアルゼンチンの試合を見ていたという小島らしい漢字を挙げた。
福本の今年の漢字は「会」。「(ファンの皆さんと)今年になって会う機会が増えた。夏のライブが中止になってショックもあったけどその後、ぴあアリーナでのライブで改めて会うことの嬉しさ、その時のアリーナの景色をすごい覚えていて、本当にファンの皆さんと僕たちが1つになってライブを作ってるっていうのを特に強く感じました。そして僕ら会議もうまくなってきた。みんながコミュニケーションを取るようになってきて、表にも出てると思うんですけど、裏でも僕らすごく濃いコミュニケーションを取れていて、もっとファンの皆さんにいい物を届けられたら」
正門は「跳躍」の「跳」。「グループとしても新しいお仕事をたくさん経験させていただいて、初アリーナ公演ができたりとか。個人のお話になってしまうんですけど、ソロコンサートができたり、舞台ができたりと、結構充実した1年を過ごさせていただけたので」
末澤は「全力」の「全」。「とりあえず、全力で走り抜けた1年やったなと思います。わかってはいてもなかなかできなかったことが、今年は特に意識して、目の前にあるお仕事を全力でやっていきました」
草間は「名前」の「名」。「個人でもグループでもほんまいろんなところで名前を聞いたし、周りの方からも「最近よく聞くようになったよ」と言ってもらえることが増えたので、名前が広がっているなと実感したのが今年でした。全国放送で名前を叫ばせてもらったり、(関ジャニ)∞さんや(ジャニーズ)WESTさんなど、先輩のライブに出させてもらって名前を出させてもらって、いろんな方に知っていただいた1年だったなと思い、「名」にしました」
佐野は「ジャニーズJr.なんで、可愛いげないなと思われるかもしれないけど」と前置きをしてから「金」を挙げた。「カラオケの番組に3回出させていただいてそのうち二回賞金をいただいて、その賞金の一部でMVを作ろうと、大倉くんと今、僕ちょっと動き出していますから、来年には進んでいきますのでそういう意味での「金」。そしてグループとしては、本当にすごかったので、みんなに金メダルをあげたいな」と答えると「おぉ~落としたし、かっこいい話もしたし」とメンバーから感嘆の声が上がった。
グループとしての漢字はリーダーの小島が答え、「笑」を挙げた。「今年は特に楽屋でもずっと今まで1番6人一緒にいた。350日くらい一緒にいて、家族以上に一緒の時間を過ごして、みんなで喋って、笑い合いながら、笑いの絶えることない1年だった。たくさんの舞台、S、H、O、W(ショー)=「笑」で。」
彼らを結成当時から見守ってきた関ジャニ∞・横山裕。多忙だが、佐野が舞台を見て欲しいと何度もメールをした処、『予定つけて見に行くわ』という返事を取り付けたという。今回の「東京公演、見に来てくれるんじゃないかな。気合い入ります。やっぱり横山くん来てくれると」とうれしそうに話す。小島からも「お会いする度、(今)何やってんの?舞台頑張ってとかマネージャーさんからもメッセージいただいたり、おらんところでも見守ってくれてるんだなと感じます」と後輩思いの横山の優しさについて語っていた。
今回の舞台では、音楽も見所の一つだ。佐野が作詞作曲した「ストーリぃ!」やRPGっぽい楽曲たち。また一人一人がソロでミュージカルばりの伸びやかな歌声を披露している点も見逃せない。
彼らの舞台には魔法がある。彼らのファンならずともこの舞台を見ると「きっと彼らが好きになる」。そんな魔法が彼らにはあるのだ。来年以降もガチでネバーエンディングな彼らの快進撃が楽しみだ。
THE GREATEST SHOW-NEN 舞台『ガチでネバーエンディングなストーリぃ!』
東京公演 2022年12月20日~2023年1月15日 東京グローブ座
広島公演 2023年1月24、25日 上野学園ホール(広島県立文化芸術ホール)
愛知公演 2023年1月31日~2月2日 東海市芸術劇場 大ホール