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2013年1月14日 06:53

アン・ジェウク 2012 JAPAN CONCERT TOUR ~at this moment~

2012年12月19日(水)、奇しくも第18代大韓民国大統領が決まるこの日、横浜にあるパシフィコ横浜大ホールで大阪からはじまったアン・ジェウクの3年ぶりのJAPANコンサートツアーがファイナルを迎えた。

1994年にMBC公開採用タレント23期として、「目の見えない鳥の歌」で芸能界デビューし、それ以来、数々のドラマ、映画、ミュージカルに出演し、俳優としてトップスターの座を守り続けているアン・ジェウク。そして、「星に願いを」(MBC 1997)で歌手カン・ミンを演じたことから、歌手アン・ジェウクとしても輝かしい活躍をしている。「冬のソナタ」から日本の韓流ブームに火がついたが、それ以前に「アン・ジェウク」という彼の名前は耳に、目にしていた。「元祖韓流スター」と言っても過言ではないだろう。

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ここ数年はミュージカル界での活動が多かったが、3年ぶりのJAPANコンサートツアーで、たっぷりアン・ジェウクの歌声に酔いしれることができる時間がはじまった。

クリスマスを前に白い粉雪が舞い落ちるスクリーン映像。「友へ」のイントロが生バンドで奏でられ、スモークの向こうに人影が。白いスーツにクロスのネックレスが光るアン・ジェウクが「こんにちは」と登場した。その瞬間にファンはオールスタンディングで彼を迎え、久しぶりの再会を喜んだ。会場からは「オッパ!サランヘヨ!(ジェウクさん、愛しています)」との声援が飛びかった。続いて、「いつも君のそばへ」。

アン・ジェウクの手には水色の封筒が握られていた。「手紙です。お久しぶりです。会いたかったですか?どれくらい?(笑 ファンはマニ!マニ!(すごく!すごく!))5年ぶりにまた横浜に来ました。あの時の楽しかった思い出が、まだ胸に残っています。今日、もう一度素敵な思い出を作りましょう。フフフ(笑)、ステージでかっこいい汗を流します!皆さん、準備は良いですか?」。途中、手紙に目を凝らして、「見えないよ。」と言い間違えをお茶目にごまかすのも彼のご愛嬌。そして、なんと、手紙にキスをして・・・、その手紙を会場に投げる。手にできたファンはこれ以上のものはないクリスマスプレゼントになったことだろう。そして、「準備は良いですか?さあ、出発!」と「サンチョ」、「只今冷戦中」、新曲「嫌っても 嫌っても」、「君という空」、「アイツ」などバラード、サンバリズムから始まるポップス、ビートの効いたロックまで、パリでの映像、ドラマの撮影風景などを背景に息つく暇もないほど、立て続けに彼の甘く、力強い歌声に包まれた。

 そして、「オッパ、チェゴ!(ジェウクさん、最高!)」という言葉に「カムサハムニダ(ありがとう)」と応え、「どうぞ、座ってください。」とファンを気遣いながらトークは続く。「お会いできてうれしいです。本当にお久しぶりです。横浜には2007年に来て、5年ぶりです。だいぶ待っていてくれましたか?やはり横浜は海辺の町で空気が良くて素敵ですね。ソウルは今、寒くてマイナス10度だそうです。私が日本に来る日に寒くなり、明日帰るんですが、帰ると暖かくなるようで、友達は寒さが私を避けているようだって言うんです。皆さんに気運を頂いて、韓国に戻って、ミュージカルをしっかりつとめたいと思います。横浜以外の方多いですか?あっ、台湾の方たちですね。あっ、こっちには韓国の方。日本で一番ここから遠いのは札幌?本当なら、皆さんが住んでいられるいろいろな地域へ行ければ良いのですが…。たまにしか来れず、申し訳ないです。」

「3年ぶりにコンサートを開きました。考えてみると、そのときは30代でした。(笑)最近、多くの俳優たちと一緒にミュージカルに出演しているんですが、1人で20曲以上、歌うのは大変ですよ。(笑)40代でもこのようにコンサートができてうれしいです。今日の皆さんは私より年上の方がたくさんいらっしゃいますね。(笑)いつも、感じていることですが、体力すごいですね。皆さんのおかげで力をもらいます!エネルギーをもらって、さあ、またはじめましょうね!」

「今日、韓国は大統領選挙の投票日です。投票時間が18時までだったので、このコンサートの開始は19時スタートにしたんです。まだ、誰に決まったかは分かりませんが、今日のコンサートは新しい大統領当選記念祝賀コンサートです。(笑)誰にも頼まれた訳じゃないんですが…。(笑)この時点では誰が当選したのか分かりませんからね。日本もつい最近、選挙がありましたよね。立派な人たちの政治によって、これからも韓国、日本が友好的な関係を築いていけるように願っています。」と、ジョークを交えつつ、いつもファンを、周りの人々を、あらゆる人々を心にかけている彼の優しい思いが感じられる言葉が続いた。そして、「Yesterday」などが披露された。

現在、韓国でミュージカル「皇太子ルドルフ」に主人公・ルドルフ役で出演しているアン・ジェウク。実在の人物、ルドルフを演じることに愛情をもって世界を震撼させると意気込みを語る映像にファンは魅入る。

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エメラルドグリーンのジャケットを着て、まるで皇太子ルドルフのようだ。自分自身で口にして笑っていたが、アン・ジェウクも40代になった。しかし、いつまでも貴公子という言葉がピッタリのように思う。

「独り言」、「Baddest」などをタンバリンを手に熱唱したアン・ジェウク。さすがに息が上がる?!しゃがみこむフリをしてみたり、客席から投げ込まれたタオルをステージに敷いて横になってみたり、そして、「本当に横になりたい!」と言ってみたり、愛嬌たっぷりの仕草。「ご存知だと思いますが、韓国でいま、「皇太子ルドルフ」に出演しています。皆さんに会いに来る前日も出演していました。昼公演をして、夜、コンサートの準備をしてきました。私自身、複数のことを同時進行するのは苦手なんです。この2、3週間は本当に大変でした。でも、皆さんと約束をしたので、この瞬間のためにメンバーと練習に励んできました。正直に大変だからと私が来なかったら、皆さんに借りもできてしまいますしね。(笑)歯を食いしばって頑張ってきましたが、実際、皆さんにお会いすると楽しいです。皆さんも楽しいですよね?」もちろん、会場からは「楽しい!」と返答。

「10ヶ月間、ドラマ撮影をしていましたので、皆さんに会いに来ることができませんでした。皆さんもご覧いただけましたか?日本でも放送されましたよね?韓国では年末にドラマ大賞が発表されます。なんと、大賞候補になりました。(おめでとうという少し気の早い祝辞に)候補ですよ!その表彰式をすっかり忘れていたら、必ず来てくださいと連絡があり…、(ヤッター!とファンは喜ぶ)私は大丈夫です。皆さんが私が受賞することを望んでいられるようなので、くれるというなら、もらってきます。(笑)受賞できなくても私は大丈夫ですよ。(笑)とにかく、候補になっているので、応援していただければ・・・。心の中で祈っていてくだされば、良い結果になるだろうと思います。力を合わせて来たスタッフにも良い思い出になると思います。」と年末の演技大賞受賞の報告が楽しみだ。

宮古島で撮影したDVDBOX「BEST FRIEND」を抽選で3名にプレゼントされた。ワクワクドキドキの時間。当選したラッキーなファンはその場でサインしたこのプレゼントを、震える手で手にしたことだろう。そして、宮古島の風景やドラマの名シーンをバックに、新曲「BEST FRIEND」、「風」(「光と影」のOST)を披露。

「最後にキスシーンが出てきて気分がアップしちゃいました。(笑)ソン・ダムビさんが日本で活動するときは応援してあげてください。拍手ほどいただくほどではないですよ。(笑)」

「ミュージカル「Jack The Ripper」を東京でも上演しました。韓国にわざわざいらしてくださった方もいらっしゃいましたが、東京公演も成功し、うれしかったです。とても美しい思い出を作っていただけたこと、俳優陣を代表して御礼申し上げます。ありがとうございます。東京で公演した韓国演劇で一番の成功だったと聞きました。実は、アンコール公演も決定しました! 2013年4月に大阪で、そして、東京も秋11月ぐらいに上演ができると聞いています。私は来ないかもしれませんが…。(笑 ファンは悲鳴を上げる)他の作品もやらなきゃ!(笑)応援していただけるので公演が続けられます。ありがとうございます。」また、ファンは来年も劇場に足を運ぶ機会が増えることだろう。彼に会いに…。

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「前回の公演時に多くの友人が横浜に遊びに来たようです。写真を撮ったりしていて、また行きたいと言っていました。私が代表しても仕方ないのですが、ぜひ言って欲しいと頼まれたので…。(笑)帰国したら、翌日から「皇太子ルドルフ」が待っています。春まで地方公演も続きます。この1年休みもなく演じてきました。いつもは一つ作品が終わったら旅行に行くのですが、行けませんでした。(泣)2012年の終わりに仕事ばかりではダメだと考えました。(笑)だって、私に合わないでしょ?皆さんにとってもチケット買わなきゃならなくて、大変でしょ?DVDにコンサートに…。(笑)私のためにおこづかいを使っていただいて…、(笑)これからも私ためにいただいた心遣いは寄付したいと思います。一番良いことは恵まれない方がいなくなることです。そして、これ以上、自然災害が起こらないことを祈るばかりです。皆さん、お元気で。2013年も明るい顔で、新しい仕事でお会いできる日を楽しみにしています。皆さんにとってどんな2013年になるんでしょう?ちょっと年を取っているでしょね。(笑)でも、若さを忘れず、一緒に頑張りましょう。皆さんが私のことを愛してくださること、ファンでいていただけること、誇りに思っています。ありがとうございます。」このあらゆる人に心を傾け、寄り添う姿勢がファンの心も温かくし、掴むのだろう。

「残念ですが、終わりの時間が近づいています。残りの時間、汗をたっぷり流してお別れしましょう!準備はいいですか?皆さん、家に帰る時間ですよ。(笑)子供たちが待っている方もいらっしゃるでしょう。うちのお母さん帰ってこないって…。思いっきり楽しんでお別れしましょう。私の気持ちは夜通しやりたいくらいなんですよ!出発!!立ち上がって!!」とラストに向かって、アン・ジェウクもファンも心を合わせ「言ってくれ」、「そうじゃないのに」。

そして、とうとう迎えてしまった、最後の曲「世の中を手に入れたように…」。アン・ジェウクといえば、サマーキャンプが思い出される。その映像が流れるなか、天井からは金のテープが舞い落ち、「ありがとう!Thank  you!」とステージを去った。

しかし、ファンは会場を後にできない。「オッパ!アンコール!アン・ジェウク!」の声が響き渡る。白のシャツにスタッズのベストを羽織り、黒のハットを被ったアン・ジェウクがまたファンの目の前に再登場。そのハットを客席に投げ、アンコールの声に応える。そして、アンコールの最後は、ファンと彼をつなぐ1曲であり、歌手アン・ジェウクの原点、ドラマ「星に願いを」の「Forever」をファンも一緒に大合唱。その大合唱のなか「ありがとう! 愛してる! お元気で。また会いましょう!! I love yokohama! カムサハムニダ(ありがとうございます) サランヘヨ!(愛してる)」とメッセージを残す。しかし、ファンの歌声は途切れない。「家に帰れないね。(笑)もっと?じゃ、これでラスト!」と最後の歌詞「ヨンウォンヒ(永遠に)」でファンと声と心を一つにした。そして、すべてのファンに向けて投げキッスをして、ステージの幕が下りた。

最初から最後までジェウクスマイルが途切れることはなく、会場の隅々までに目と気を配り、ファンに手を振り、投げキッスをし、ハートの仕草まで。新旧織り交ぜた20数曲。これまでの歌手、アン・ジェウクが感じられた。ドラマや映画ではその役を演じているので、俳優アン・ジェウクを感じることができるが、今回のコンサートでは、歌手アン・ジェウクの歌声とともに人間アン・ジェウクを感じられる数時間だった。長い間、ファンを虜にする理由、それがここにあった。

アルバム『at this moment/Re:package』

仕様:CD+DVD+豪華ブックレット

価格:3,800円(税込)

収録内容:DISC1:CD 『at this moment』収録曲、アン・ジェウク主演『光と影』のOST 他

     DISC2:DVD レコーディングメイキング、ミュージックビデオ

発売元:IMX/JABLE Entertainment

販売元:Universal Music LLC

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