10月23日、第26回東京国際映画祭の特別招待作品『武士の献立』のジャパンプレミアに、主演の上戸彩と高良健吾、朝原雄三監督が登場した。
映画『武士の献立』は、江戸時代、“料理”で動乱を乗り越えた実在の家族の物語。加賀100万石を舞台に“刀”を“包丁”に代え「包丁侍」として藩に仕えた加賀藩台所方、舟木家の二代目・安信に高良健吾。料理上手な妻・春を上戸彩が熱演。安信の父に西田敏行、その妻で春の姑を余貴美子が華を添え、魅力的なキャラクターを演じている。
2005年に公開された『あずみ2 Death or Love』以来、約10年ぶりの映画主演となった上戸彩は、「私には映画はとても大きなお仕事なので、怖くてなかなか足が踏み出せずにいたら、10年たっていました」と明かし、「でも、今回台本を読んで、やっぱり食べることも好きなこともあって、どんどんこの作品にのめり込んでいきました。時代劇では男性に逆らったり、男性を引っ張るような女性を描いた作品があまりないので、その点にも惹かれました」とオフォーを受けた経緯を説明した。
本作の夫婦像、家族像について問われると、「相手を思う気持ちは昔も今も変わらないと思います。その時代における男女の位置は意識していましたが、時代劇だけど現代劇のように、今っぽいところも出せる様に努力しました」と高良健吾。上戸彩は「時代劇のルールやお作法などを、監督が全て壊して下さったんです。出来上がりを見たときに分かりますが、すごいんですよ!」と興奮ぎみに語った。
それを受け、朝原監督は「とにかく間口を広く、沢山の人に見てもらいたかったので・・・」と照れ、「時代劇というより、現代劇の感覚で若い人にも観てもらえる作品だと思います。高良君や上戸さんのように。メガネにピアスをした現代人がどう演じるかというところも楽しんで欲しいですね」とアピール。
また、高良健吾は東京国際映画祭の上映作品にこれまでも多く出演しており「僕が役者になって初めて頂いた賞が、19歳の時のこの映画祭なので、とても縁があると思っています」と感慨深げに感謝の気持ちを伝えた。
さらにこの日は、来場者にピンク色の包みに入った紅白米をサプライズプレゼント。上戸彩は「お米には繁栄・豊穣という意味が込められているそうです。今回、武士の献立がたくさんの人に観ていただけるように、それから皆さんに末永く幸せになっていただきたいという気持ちを込めました」と語り、高良、朝原監督とともに客席のファンに向けて投げ入れた。
最後はファンと一緒にヒット祈願をし、記念撮影。肌寒い秋空の下でのイベントだったが、華やかなノースリーブの衣装を身にまとった上戸彩は、観客からの「彩ちゃ~ん!」の呼びかけに終始笑顔で応えていた。
『武士の献立』
料理上手なお春が嫁いだ先は、由緒ある包丁侍の家。ところが、跡取りの夫は料理がからっきし苦手で・・・。果たしてお春の行く末は?船木家はどうなる?
劇中では船木伝内と息子が残した、当時のレピシの基に再現された料理もスクリーンにお目見え。江戸時代のグルメな様子も見どころとなっている。
映画「武士の献立」は2013年12月14日(土)より全国ロードショー!