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2026年1月27日 05:00

柄本佑「映像美! あだ討ちシーンはなかなか見られない美しさ!」渡辺謙「観終わったときの爽快感!笑顔で出られる時代劇」源孝志監督映画『木挽町のあだ討ち』完成披露舞台挨拶

映画『木挽町のあだ討ち』の完成披露舞台挨拶が1月26日(月) にイイノホールで行われ、主演の柄本佑、共演の渡辺謙、長尾謙杜、北村一輝、瀬戸康史、滝藤賢一、高橋和也、正名僕蔵、山口馬木也、イモトアヤコ、沢口靖子、そして源孝志監督が登壇した。

第169回直木賞・第36回山本周五郎賞をダブル受賞した永井紗耶子の時代小説を映画化した本作は、芝居小屋を舞台にあだ討ちの裏に隠された真実を描いたミステリー。

あだ討ち事件の真相を探る主人公・加瀬総一郎を演じた柄本は「皆さんとの共演が一番多かった役。一人ひとりのクセがすごすぎて、全部違う短編を撮っているんじゃないかと思うくらいの熱量で、一人ひとりと相対して丁寧に芝居できることは役者として楽しいことですが、終わった後ぐったり疲れるんです」と語り、「総一郎は原作には出てこない役で、(原作での)読み手を加瀬総一郎として演じて、その加瀬総一郎を真ん中に据えて描いているんですけど、原作にないので自由度がかなり高い。どんな風に演じてもいいという反面、『自由に、さあどうぞ!』と言われたときの不自由さを感じました。源監督からは『この役のモデルは刑事コロンボである』とおっしゃっていただいて、そこからヒントをたぐり寄せていった」ことを明かした。

クセの強い共演者とのシーンのなかでどのシーンが印象に残っているか?の問いに、柄本は「360°囲まれるシーンが割と長いシーンで、周りで皆さんがセリフを喋る。その度にクセ、クセ、クセ、全部クセみたいに。とても印象に残っています」と振り返った。

森田座を束ねる戯作者・篠田金治を演じた渡辺は柄本に対し「あんただってよっぽどクセが強いから」と言い返し、「とにかくこうやって見ただけでも変な奴ばっかり。束ねるというより、包み込んで、みんなと一緒に成し遂げていこうというタイプかな。ビジュアル的には『七人の侍』の志村喬さんみたいな。精神的にはゆったりとおおらかな戯作者をイメージしました」と役柄を評価した。

また、渡辺は京都撮影所の熟練のスタッフによる素晴らしいセットについて、「残念ながらスケールでいうと『国宝』の方がすごかったです。ただ、これは江戸時代なので、江戸時代の歌舞伎ってこうだったというイメージで劇場を、袖や楽屋や小道具部屋など全てきちんと作っていただきました」と舞台装置の素晴らしさをアピールした。

あだ討ちのシーンについて、菊之助を演じた長尾は「(作兵衛を演じた)北村さんとは真摯にたくさんの会話をして丁寧に作っていけたことが、僕にとってもいい経験になりました」と回想。また、「僕にとっての挑戦でもあった女形のシーンにも注目してほしいです」とコメントした。

一方の北村は「大変でしたが、殺陣師の方含め一流のスタッフの方に支えられ、現場以外でも二人でよく話し合って、チャレンジしました。楽しかったという気持ちの方が残っています」と語り、雪のシーンでは「僕ら以外全員がマスクのなか、息が荒れるし顔が近い。謙杜が息を吸った瞬間に、雪で咳き込んだりを何度もしながら、なんとか乗り切りました」と大変なシーンを振り返った。

菊之助の母・たえを演じた沢口は「こんなに可愛い息子(長尾謙杜)ができました。親子に見えると言われて喜んでいます。ほっぺが白くて、ぷくぷくっとしたところが似てるなと自分では思っています」と笑顔で話した。また、渡辺とは大河ドラマ『独眼竜政宗』以来40年ぶりの共演。渡辺から「おとなになったねえ」とからかわれた沢口は「今や世界に誇る謙さんとご一緒するのはプレッシャーがありましたが、撮影の合間に謙さんから気さくに話しかけてくださり、グッと距離を縮めることができました」と感謝していた。

森田座を支える木戸芸者・一八(瀬戸)、立師・与三郎(滝藤)、衣装方・ほたる(高橋)、小道具方・久蔵(正名)。瀬戸は「一八が出てくるところが導入部分なんです。軽さ、愛嬌とひょうきんさがどこから生まれてくるのか。ある過去がずっと頭の片隅にあって、それを忘れないように演じました」と役柄を紹介。柄本は「瀬戸さんとは撮影も序盤の方。面と向かっていうのもなんですけど、僕は元々瀬戸さんのファンでした。瀬戸さんとの相性の良さも感じていました」と話すと、瀬戸も「僕も感じていました」と応じていた。

与三郎役の滝藤は「私はとても自分とはかけ離れた役だったので、困ったなって思ったんですけど、本当に撮影の合間に健さんを中心にみんなで集まって、お話ししてくださり、みんなに与三郎にしていただいた」と感謝。高橋は「江戸時代のトランスジェンダーで、誰よりも早く新しい時代を予見していた役ですね。メイクも時間が人一倍かかりました」と話した。

言葉少ない久蔵役の正名は、作品内とは対照的に随所で茶々を入れ、キャスト同士の掛け合いをさらに盛り上げた。高橋は「正名さんはセッティングで待ってるときには、ワーっと喋ってたかと思うと、あるときは電池が切れたようになっている。オンとオフが激しいでね。傍から見ながら面白いなと思っていました」と評価。正名は「見られていたんですね」と恥ずかし気だった。また、久蔵の妻・お与根を演じたイモトは「初めての時代劇、初めての京都撮影で初日は緊張していたが、正名さんが(舞台上の通り)こんな感じなのでリラックスできた」と笑いを交えつつ、「無口な役の反動で、合間はとにかく喋っていた」と明かし、夫婦役として距離が縮まったエピソードを披露。正名も「久蔵はほとんど喋らない役なので、基本、イモトさんに全部やってもらっていた」と返し、会場の笑いを誘った。

そして、菊之助の父・清左衛門を演じた山口は「現場では、みんな和気藹々とされていたことが驚きでした」と前置いて「回想シーンでしか出てこなくて、僕のシーンは重いんですよ。こういう(和やかな)ムードに包まれながらの撮影じゃなかったんですよ。役も大変で、夜眠れぬ日々を過ごすという、大義のために命を捨てる役でした。結局現場に行くまで答えが出なくて、そこで源監督と北村さん、柄本さん、うちの菊之助に囲まれて、そのとき自分に向けられた目とか想いと、自分が向けるべきものが同一だったことを発見できて、やっと腑に落ちたという現場でした」と緊張感に包まれた現場だったことを明かした。

本作ならではの魅力について問われると、柄本は「映像の美しさ。冒頭の仇討ちシーンはなかなか見られない美しさで、撮影の朝倉さんと源監督の美的センスがバチッと重なる瞬間がある」とコメント。渡辺は「観終わって爽快感を持って劇場を出られる時代劇は最近少なかった。心が温まり、笑顔で出られる映画」と語り、柄本も「ミステリー×時代劇の色気、森田座の色気が重なり、痛快さと湿り気が両立した作品。時代劇と思わずに楽しんでほしい」と自信をのぞかせた。

タイトルにちなみ「一度誓いを立てたら成し遂げるまで帰れない」という「仇討ち」になぞらえて、今年成し遂げたい目標を問われると、柄本は「小学校の卒業文集にも書いた“映画監督”。長編映画を成し遂げたい」と宣言。長尾は「お三方に若いうちから始めるといいと教わった“乗馬”。今年午年で年男なので定期的に通いたい」と語り、北村は「編集やプロデュースなど、映像に関わる新たなことに挑戦したい」と抱負を明かした。渡辺は「一昨年〜昨年に人生最大に働いたので、今年は“堕落した大人”としてのんびりしたい」と回答。

イベント最後には柄本が「痛快で気持ちのいい映画。安心して座席に身を委ねて楽しんでください。観終わった後は皆さんも共犯。みんなでこの映画を盛り上げていきましょう」と呼びかけた。

映画『木挽町のあだ討ち』2月27日(金) 全国公開
配給:東映 Ⓒ2026「木挽町のあだ討ち」製作委員会 Ⓒ2023 永井紗耶子/新潮社

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