日本映画界の鬼才、園子温監督の最新作、『TOKYO TRIBE』が8月30日(土)、新宿バルト9で初日舞台挨拶が行われた。
井上三太のマンガを原作としたこの『TOKYO TRIBE』。公開前からこれまでに観たこと、聴いたことがない「ラップミュージカル」という新しいジャンルとして注目が注がれていた。
本編鑑賞後の舞台挨拶であることから観客のボルテージもあがっていたところに、主役の鈴木亮平、YOUNG DAISをはじめ、清野菜名、佐藤隆太、竹内力、叶美香、中川翔子、大東駿介、石田卓也、市川由衣、石井勇気、坂口茉琴の俳優陣、そして、原作者・井上三太、園子温監督の総勢14名が客席に姿を現すと、会場は歓声の渦に包まれた。
まずは園監督の「初日、多くの皆さんにかけつけていただき、感謝、感激でございます!」挨拶で舞台挨拶の口火を切った。続いて、鈴木亮平は「いま、観ていただいた通り、このメンバーを観ていただければわかる通り、とんでもない映画になってしまいました!」と、YOUNG DAISは「一緒にTRAIBEになれたらと思います!」と挨拶した。なかでも竹内力は「どうですか?みなさん!楽しかったですか?」と会場を沸かせ、叶美香は「ピースフルな映画です」、そして、中川翔子は「トラックスーツを着て、ヌンチャクを振ることができました!」と俳優それぞれが個性あふれる挨拶を満員の観客に感謝の意を込めて送った。
この『TOKYO TRAIBE』を園監督は「闇なべのごとく、いろんなものが調和してピースフルな映画になったと思います。日本で先を越されて、ロスのラッパーたちが悔しがっていると聞きました、そんな映画になりました」と表現した。第39回トロント国際映画祭に正式出品される。鈴木亮平は「園監督に初めて会った時、世界に通用する映画にしたいといわれました。世界よ、こんな映画を作れるものなら、作ってみろ!と。エネルギーの塊の映画になりました。日本人にしか作れない映画、園監督にしか作れない映画です」と評した。
この『TOKYO TRAIBE』の出演者は俳優だけではない。鈴木亮平の演じるメラと対じする海(KAI)を演じたYOUNG DAISはラッパーだ。「映画というフィールドでぼくたちの普段していることを観ていただけたし、俳優とアーティストがお互いリスペクトしあって、その熱量が映画に伝わっていると自信をもって世界に戦いにいける映画だと思っています」とこの作品にかけた熱い思いを語った。
さらに井上三太の「みなさん、聴きたいでしょ?せっかく、本人たちがいるんだから…」という言葉に促されて鈴木亮平、YOUNG DAIS、清野菜名のアカペラの生ラップを披露し、会場から称賛の歓声と拍手が沸いた。一瞬にしてまた映画の世界へトラップした。
「世界初の!バトルラップミュージカル!!」というコール&レスポンスで舞台挨拶を締めくくった。
園監督の作品は独特の世界観があり、いつも度肝をぬかれる。この『TOKYO TRIBE』も園ワールドを彷彿とさせる作品だ。ラップも吹き替えなしのアクションも見応えある作品になっている。
舞台挨拶中の掛け合いからキャスト、スタッフのチームワークの良さがこの作品に投影されていたことがうかがえる舞台挨拶だった。
(C)2014 INOUE SANTA / “TOKYO TRIBE”FILM PARTNERS
全国公開中!
原作:井上三太「TOKYO TRIBE2」(祥伝社)
監督・脚本:園子温
出演:鈴木亮平 YOUNG DAIS 清野菜名 佐藤亮太 染谷将太 でんでん 窪塚洋介 竹内力 他
配給・宣伝:日活 (C)2014 INOUE SANTA / “TOKYO TRIBE”FILM PARTNERS
取材、文・写真:RanRan Entertainment