2015.02.12 取材:記事・写真/RanRan Entertainment
2月12日に東京国際フォーラムホールCにて、数々の名舞台の名ソングが集められた梅田芸術劇場10周年記念ミュージカルコンサート『Golden Songs』の公開舞台稽古が行われた。
ステージには安蘭けい、石井一孝、伊礼彼方、湖月わたる、 姿月あさと、樹里咲穂、中川晃教、春野寿美礼、平方元基、マテ・カマラス 、山崎育三郎などと、これまで梅田芸術劇場にて上演された数々の作品を彩ってきたスターが集結。
まずはじめに、昨年宝塚OGのみで上演された記憶に新しい『CHICAGO』の楽曲を披露し、ミュージカルの世界へと誘う。
様々な作品で主役、またはそれに準ずる役を演じてきた面々が白と黒を基調とした統一感のある衣装に身を包み一つのステージに立つ姿は、梅田芸術劇場、そしてミュージカルの歴史そのもの。一つ一つの作品が思い出され、思わず拍手をしてしまう。
続くJAZZ MEDLEYからはおなじみのノリの良い曲に合わせて客席とステージの距離もぐっと近付き、客席から出演者が登場することもあるので瞬きは禁物。
見所は何と言っても1幕ラスト『アイーダ』のコーナー。主役の「ラダメス」がなんと2人?!
宝塚版『王家に捧ぐ歌』の湖月、そして2009年に上演された『アイーダ』の伊礼、2人のラダメスが歌で競い合う。2人と共演した「アイーダ」役の安蘭も登場し名シーンをセリフとともに振り返る。勝負の行方はぜひ劇場で!
レギュラーキャストに加え、毎公演変わる日替わり出演のキャストがいるのも魅力の1つ。キャストが出演する日のみ披露される楽曲もあり、毎日違う雰囲気が楽しめる。
本日の日替わり出演キャストは霧矢大夢。2幕中盤に登場し、今年の1月にここ東京国際フォーラムにて再演されたばかりの『アーネスト イン ラブ』を初演時の主演、樹里と共に披露。また、昨年自身が出演し好評を博した『オーシャンズ11』から「Fate City」をダンサーと共に踊り久々の男役としての姿を見ることもできる。
ここ最近再演された作品として記憶に新しい『モーツァルト!』。初演の中川が「僕こそミュージック」、再演の山崎が「何故愛せないの?」を担当し、全く違った表現方法でモーツァルトを演じ上げる。涙を流しながらの熱演は会場を、舞台をまるごと見終えたかのような感動に包んでゆく。
梅田芸術劇場を彩った数々の作品。なかでも再演を多く重ねられ、この『Golden Songs』出演者も数多く出演してきた『エリザベート』のコーナーによりステージは終盤へと向かう。
春野エリザベートによる「パパみたいに」、ウィーン版エリザベートのマテ・カマラストートと平方ルドルフによる「闇が広がる」、そして最後は紫のジャケットが眩しい姿月トートによる「最後のダンス」。もう一度見たいあの人のあの役が、夢の共演によって蘇る。
また、途中に入る3人のルキーニによる「キッチュ」では歌詞に出てくるスーベニアがもらえるチャンスも。
最後は『MITSUKO』の楽曲「愛は国境を越えて」にてステージに再び全員が集結し壮大にクライマックスを迎える。
セットリストに組み込まれる全ての作品を見たことのある場合はもちろんのこと、見たことのない作品についても後ろに題名と曲名が映し出されるためわかりやすく、ミュージカルを愛する誰もが楽しめるコンサートとなっている。
名作の数々を一度見た方には、夢にまで見た光景をもう一度、見逃した方には新たな夢を。ミュージカル界のオールスターが一同に集結する場で、あなたの「夢」を探しにぜひ劇場へ。
『Golden Songs』
《東京公演》
2015年2月13日〜2月23日
東京国際フォーラム ホールC
《大阪公演》
2015年2月26日〜3月1日
梅田芸術劇場メインホール
出演:安蘭けい 石井一孝 伊礼彼方 湖月わたる 姿月あさと 樹里咲穂 中川晃教 春野寿美礼 平方元基 マテ・カマラス 山崎育三郎 ほか
日替わり出演:朝海ひかる 一路真輝 田代万里生 花總まり 霧矢大夢 城田優
音楽指揮・指揮:甲斐正人
構成:荻田浩一