2015.07.25 取材/記事:RanRan Entertainment
写真提供:(株)ゼニスメディアコンテンツジャパン
現在、韓国で上演中のミュージカル『ジーザス・クライスト・スーパースター』でユダ役を演じ、圧倒的な歌唱力と演技力で、ミュージカルを中心にキャリアを着実に積み重ねているハン・チサンが、7月25日に「ハン・チサン プレミアムコンサート in Tokyo」を東京証券会館ホールで開催。ゲストには、ミュージカル『ベア・ザ・ミュージカル』などで、その抜群の演技力と歌唱力を認められているミュージカル俳優のソ・ギョンスを迎え、多数のミュージカルナンバーやポップスなど様々なジャンルの楽曲を披露、来場した多くのファンを楽しませた。
オープニングは『ラ・マンチャの男』より「見果てぬ夢」をミュージカルさながらに力強く歌い上げ、「こんばんは!私はハン・チサンです!」と日本語で挨拶。
じつは『ラ・マンチャの男』にまだ出演したことはないハン・チサンだが、「『ラマンチャの男』には出演したいですか?」という質問に、「僕がもう少し年をとって、大人になったらチャレンジしたいと思っています」と答えた。今回ヒゲを伸ばして、大人な雰囲気いっぱいのハン・チサンだが、「今はユダ役(『ジーザス・クライスト・スーパースター』)を演じているので、ヒゲを剃っちゃいけないんです(笑)」と明かした。
また、「子供の頃からマイケル・ジャクソンの大ファンだった」と話し、「99年6月25日にマイケル・ジャクソンが韓国へ来たときに、『もし南と北が統一したら、僕はもう一度来ます』という約束をしたんですが、その10年後の6月25日に亡くなったので、不思議な縁を感じます」というエピソードを紹介した後、マイケル・ジャクソンのバラード曲「You Are Not Alone」を披露。続けて、「次は僕が出演したことのある『Murder Ballad』より「サラ」をお贈りします。皆さんをサラだと思って歌いたいんですが、いいですか?」と呼びかけてファンを笑わせた。また、大阪で公演をしていたソ・ギョンスから教えてもらったという「めっちゃ好きやねん」というフレーズが気に入ったそうで、「俺は…お前がめっちゃ好きやねん」と客席に向かって誘惑ムードたっぷりに披露してみせるなど、お茶目でユーモア溢れる一面にファンも大爆笑となった。
続いて、ハン・チサンが「自分よりも7歳年下で、長身で弟のように愛らしい後輩」と紹介し、ソ・ギョンスが登場。「カテドラルの時代」(『ノートルダム・ド・パリ』より)など2曲を披露し、その圧倒的な歌声で会場を沸かせた。今、実力とスター性を兼ね備え、ミュージカル界で最も「ホット」な若手俳優の一人といわれているソ・ギョンスだが、今後やってみたいミュージカルには「いつか歳をとってから」と前置きし、『ラ・マンチャの男』セルバンテス=ドン・キホーテです」と明かした。また、次回公演に決定している「イン・ザ・ハイツ」で共演するSMエンターテインメントのEXO、SHINee、INFINITEのメンバーについては、「皆さん情熱的ですし、一生懸命で上手いんです。弟たちなんですけど、いろんなことを学ばせてもらっています!」とフレッシュな俳優らしい爽やかなコメントに会場は拍手を贈った。
この日34回目の誕生日を迎えたハン・チサンに、サプライズでキム・ムヨル、パク・ホサン、ソ・ギョンス(会場にいるのに?)、マイケル・リーからお祝いメッセージ映像がスクリーンに流れた。
映像を見終えると、「ここにいるんだから、ステージで言えばいいじゃない!(笑)」とMCからジョークで責められるソ・ギョンスに、「でも、4人の中で一番可愛かった!」とハン・チサンは笑顔でコメント。また、『ジーザス・クライスト・スーパースター』で共演中のマイケル・リーについては、「僕が知っている俳優の中でも本当に美しい人です。彼のことを思い浮かべるだけで、良いエネルギーをもらい、名前を聞くだけで心がきれいになるような気がします」と大絶賛だった。
その後、ファンの中から5人を選ぶチェキ抽選会に続き、Ne-Yoの「So Sick」をハン・チサンとソ・ギョンスがデュエットで披露。観客もリズムに合わせて手拍子をし、会場は一体となって盛り上がった。続けて、ハン・チサンがソロで「Gethsemane」(『ジーサス・クライスト・スーパースター』より)、「30代として一度歌ってみたかった歌」とキム・グァンソクの「30の頃に」を熱唱した。
現在『ジーザス・クライスト・スーパースター』でユダ役を演じているハン・チサンだが、「今後ジーザス役を演じてみたいか?」という質問に、「ユダがあまりにも私を好きなように、私もユダが好きなので、ユダが『もういいよ』と言ったら考えようと思います」と茶目っ気たっぷりに答え、会場の笑いを誘った。また、カラオケ好きだというハン・チサンが今好きな歌手は“BIG BANG”で、「彼らはアイドルだけど、アーティストでもある」と語り、「コジンマル」の冒頭を披露する大サービスに会場も大盛り上がりとなった。
最後の曲となった「わたしは怪物」(『フランケンシュタイン』より)の迫力の歌唱に観客は大興奮、会場は大きな拍手喝采に包まれたまま幕を閉じた。
アンコールでは、ハン・チサンとソ・ギョンスが「This is the moment」(『ジギル&ハイド』より)で美しく伸びやかなデュエットを披露。また、ふたりが軍隊では同じ部隊に所属して、ハン・チサンがチョ・スンウ、ソ・ギョンスと順々に歌を教えたというエピソードも明かされた。そして、最後の「君の夢の中で」(『フランケンシュタイン』より)では、ハン・チサンは圧巻のパフォーマンスを披露して会場を魅了、スタンディングオベーションが沸き起こった。会場の興奮が冷めやらぬ中、「カムサハムニダ!10年くらい活動してきて、こうして注目されてまだ2年くらいなんです。でもこうして皆さんが認めてくれたので、今の僕がいると思います。涙が出るくらい感謝しています。今はユダとして、そして秋には何かやるみたいなんです、ご期待ください(笑)」と語り、「ユダのセリフの中で『一度だけ愛してくれませんか?』とありますが、一度だけでなく何度も大きな愛で僕のことを抱きしめてください。愛しています!」とミュージカル俳優らしいメッセージを伝え、ファンの大きな拍手に包まれながらステージを後にした。
【セット・リスト】
1.「見果てぬ夢」(『ラマンチャの男』より)
2.「You Are Not Alone」 Michael Jackson
3.「サラ」(『Murder Ballad』より)
4.「カテドラルの時代」(『ノートルダム・ド・パリ』より/ソ・ジョンス)
5.「One Song Glory」(『RENT』より/ソ・ギョンス)
6.「So Sick」Ne-Yo (ハン・チサン&ソ・ギョンス)
7.「Gethsemane」(『ジーザス・クライスト・スーパースター』より)
8.「30の頃に」キム・グァンソク
9.「Never Ending Story」イ・スンチョル
10.「私は怪物」(『フランケンシュタイン』より)
※アンコール
11.「This is the moment」(『ジキル&ハイド』より/ハン・チサン&ソ・ギョンス)
12.「君の夢の中で」(『フランケンシュタイン』より)