2016.02.27取材:記事/RanRan Entertainment
1990年より週間少年ジャンプにて連載され、シリーズ累計販売部数約400万部を記録した伝説のギャグ漫画「珍遊記」が実写映画化。2月27日より全国ロードショー。初日を迎えた新宿バルト9にて、主演の松山ケンイチほか本作品の個性豊かなキャラクターを演じた豪華俳優陣による舞台挨拶が行われ、初回8時半からの上映にもかかわらず満員の盛況であった。
舞台に俳優6名および山口雄大監督、脚本の松本秀、脚本のおおかわらさんの計9名が登壇。まずは、各人の挨拶から。
松山ケンイチが演じるのは坊主頭にパンツ一丁の主人公・山田太郎:「朝一から見る映画じゃないと思うんですけど、劇場に足を運んでいただきありがとうございます」。
坊主・玄奘を演じる倉科カナ:「朝早くからこんなお下品な映画のために来てくださりありがとうございます」。
映画オリジナルキャラクターの龍翔、溝端淳平:「現場のブタ鼻をつけようか迷ったのですが・・・」。
そして、じじい役の田山涼成:「朝から(画面で)○○○、○○○(の連呼に)びっくりしました」。
温水洋一:「こんなクソすばらしい作品に出られてよかったです。間違いなく僕の代表作のひとつになったと思います」。
ピエール瀧:「山田太郎の変身前の役をやりました。この映画を土曜の朝から見るということで非常にファンキーな皆さんがお集まりということで、楽しい週末にしてください」。
松原秀(脚本):「午前中なのに○○○、ウンコをたくさんの大人たちが見に来てくださる。日本は素敵な国だと思いました」。
山口雄大監督:「舞台挨拶でウンコ、○○○をこれだけ出てくるのはなかなかないと思う。何回も見て 本編中にウンコがかなり仕込まれているので、何個あるか数えてくれるとうれしいなと思います」。
続いて、MCからの質問に対し、
松山:(役作りをする上で苦労した点などは?)「外見はもちろん、内面の部分、出てくる部分を大事にしたいということで、七人の侍の三船俊郎さん、無責任男の植木等さん、千原せいじさん、そして松岡修三さん。松岡さんの日めくりカレンダーの部分を参考にさせていただいた。この4人が僕の柱になっていました」。
倉科:(できあがった映画を見ての感想を踏まえ、もし続編があるとすれば?)「やりません」ときっぱり。「撮影中は二度とやるかと思ったんです。ほんとに辛かったんですよ。特殊メイクに4時間もかかるし、寝ずに撮影してたんで。でも時間がたつともう一度やりたいなと思えて、(松山さんに)『私、続編やりたいです』って言ったら、松山さんが『バトルスーツをカナちゃんが着ないとやんね~』と言い始めて・・。バトルスーツを玄奘が着る必要ないじゃないですか、だからやらないかもしれない・・」。 これを受けて、松山は「バトルスーツはありですよ!」と拘る。「玄奘はあの衣装のせいで動きが制限されている。次やるとしたら、戦い方を変えなきゃいけない、アクション寄りに。抜群のプロポーションを持っているわけだから、玄奘の衣装も変えたほうがいい」と熱弁。さらに男性陣が追い打ち「玄奘が次、素っ裸でやればいいんじゃない?」(ピエール瀧)、「それも考えましたが、規制が入っちゃう」(松山)、「続編できるかできないかはカナちゃん次第だね」(山口監督)と大盛り上がり。続編が期待できそうだ。
溝端:(大がかりな韓国ロケなど、現場での楽しかったエピソードは?)「韓国は楽しかったです。町の風景がオープンセットになっていて、そこに板尾創路さん、今野浩喜さんがちょっとでてきて・・・。おおかわらさん(脚本)は韓国ロケが楽しすぎて、帰ったその日に新大久保に行ってました(笑)」。
じじい役の田山:(残念ながら今日は欠席ですが、ばばあ役を演じた笹野さんとの共演はいかがでした?)「まさかあの方とあの野原で子供を産む行為をねえ・・。共に60過ぎているわけで。あの行為は二十歳代の気持ちでやらせていただいて、ちょっと忘れかけていた春を思い起こさせていただきました(笑)」。
温水:(アクションシーンが多かったですが、松山さんとのやりとりは?)「それぞれ準備し、当日に合わせました。松山君にリードしてもらって、殺陣がうまいので・・」に対し、松山が「そんなことないですよ。温水さん、めちゃくちゃ動けましたから」と驚いていた。
ピエール瀧:(特殊メイクが大変だったと思いますが、原作に続いて映画にも出た感想は?)「何のこっちゃと思っている方もいらっしゃると思いますが、僕電気グルムというバンドをやっておりまして、当時珍遊記がジャンプに連載されている頃、電気グルムがマンガに登場したということ。今回監督から話があったとき、それは断れないなと思いました。原作に続き、映画も出ましたと言っているだけ。ウーン、特殊メイクねえ。あれすごくかかる。できましたって言われて、これ、オレジャナイヨって感じ。」
山口監督:(さらに、おめでたいニュース、台湾、香港、マカオなど世界8つの国で公開予定が決まりました。)「やばいですね。日本がこういう国だと思われると・・。西遊記を日本流にアレンジしましたという出し方をされると思うのですけど。それが、これかと。全部原作者のせい。
僕等のせいではありません(笑)」。
最後に松山から:「この作品は下ネタ多いですけど、今回規制入っていないので、3歳から見れるのでぜひ、お子さんを連れてまた遊びに来てください」以上、非常に楽しい舞台挨拶であった。下ネタたっぷりのおもしろい映画であることが、挨拶からも十分窺えた。
<STORY>
天竺を目指して旅を続けていた坊主・玄奘は、偶然立ち寄った家のじじいとばばあに天下の不良少年・山田太郎を更生させて欲しいと頼まれ、宝珠の力で恐るべき妖力を封印するが、嫌々ながら太郎を引き取ることになり、何の因果か共に旅をする羽目に・・・果たして、彼らは無事に天竺まで辿り着くことが出来るのか?(いや、出来ない!)
松山ケンイチ 倉科カナ 溝端淳平 田山涼成 笹野高史 温水洋一 ピエール瀧
監督・編集:山口雄大 原作:漫☆画太郎「珍遊記~太郎とゆかいな仲間たち~」(集英社刊) 脚本:おおかわら/
松原 秀 企画・総合プロデューサー:紙谷 零 撮影:福本 淳 照明:市川徳充 録音:西條博介 美術:福田 宣
音楽:森野宣彦 オープニング曲(主題歌):RIP SLYME「Take It Easy」(WARNER MUSIC JAPAN/unBORDE)
エンディング曲:RIP SLYME「Drop!」(WARNER MUSIC JAPAN/unBORDE)
バトルソング:マキシマム ザ ホルモン「アバラ・ボブ<アバラ・カプセル・マーケッボブ>」/「ジョニー鉄パイプⅢ」(VAP)
制作プロダクション:DLE 配給:東映 宣伝統括:ヨアケ 宣伝プロデューサー:上阪 優
製作:「珍遊記」製作委員会(DLE/博報堂DYミュージック&ピクチャーズ/東映/木下グループ/SDP/東映ビデオ)
ⓒ漫☆画太郎/集英社・「珍遊記」製作委員会