取材:記事・写真/RanRan Entertainment
映画『くも漫。』が初日を迎え、都内で行なわれた舞台挨拶に脳みそ夫、柳英里紗、沖ちづる、立石涼子、小林稔昌監督と中川学(原作者)、くもマンが出席した。ベテラン女優で母親役を演じた立石から「脳さんの初演技、素敵でした。主演が脳さんで良かった!」と自然体の演技を絶賛され、脳は「あざーす!」と切り返して会場を笑わせた。
小林稔昌監督、沖ちづる、脳みそ夫、中川学、柳英里紗、立石涼子
本作は、中川学原作のノンフィクション漫画の実写映画化。風俗店で最高のサービスを受け、絶頂を迎えた瞬間、くも膜下出血を発症した男の過酷な闘病生活、発症時の状況を周囲に隠し通そうと奮闘する姿がユーモラスに描かれる。
映画初出演にして初主演を果たし、主人公の中川学を演じたお笑いピン芸人・脳みそ夫は、「ヨロシクッス!」と緊張を隠すためか、おふざけキャラで挨拶。「こんなにたくさん来ていただいて、ビックラ古今和歌集!」と持ちギャグも披露した。
オファーが来た時の感想を聞かれた脳は、「主演の仕事がもらえるなんて、最初はドッキリだと思った」とコメント。「監督の指示通りに動いただけ」と話す脳は、オファーを受けた後に、所属事務所・タイタンの太田社長から「映画は監督のものだから、あんたの自我や意思は捨てなさい」と釘を刺されたことを明かした。また、撮影で苦労したことを聞かれた脳は「裸のシーンが多くて、寒くて大変でした」と長野での撮影を振り返った。さらに、監督の弟さんから「裸の身体が兄貴にそっくり」と言われたことも明かし、「そこも見どころです」とアピール。
風俗嬢・ゆのあを演じた柳は、「(主人公を)絶頂に導くために頑張るゆのあの姿を見てほしいです!」と照れながらも見どころをアピール。学の妹を演じ、本作の主題歌「誰も知らない」も担当した沖は、「脳さんも私も演技の経験がなくて、2人で本読みしたりしました。脳さんが自然体で肩肘はってないところが良くて、脳さんについていこうと思いました」と語った。
原作者の中川氏は「漫画をきちんと再現していて、リスペクトを感じます」と感謝。「くも膜下出血で倒れた際の体勢にはこだわりがあって、これは僕が大ファンの竹中直人さんがコントでやる倒れ方なんです。映画でもそのまま撮っていただいて嬉しいです」と話した。
脳の起用について小林監督は、「風俗店で倒れた男の役なので、愛嬌が大切。脳さんが映っているYouTubeの動画を見たら、そこに可愛らしい男性がいて(笑)。脳みそ夫という名前にも運命的なものを感じたんです」と納得のキャスティングだったことを明かした。小林監督は、中川学のデビュー作をドラマ化した「僕にはまだ友だちがいない」(2014)も企画・演出しており、本作が、長編監督デビューとなる。
映画『くも漫。』は新宿バルト9ほかで公開中
【物語】
中川学、29 歳。⻑年の⼆―ト⽣活を経て、⽗のコネで教育現場の職を得る。初めて⼈⽣の⻭⾞が合い始めた⾼揚感と抑えきれない性欲から、⾵俗店「オフィスっ娘♥倶楽部」へ繰り出した。そこで出会ったのは№1の⾵俗嬢ゆのあ。最⾼のサービスを受け、絶頂を迎えるはずが…。まさにその瞬間、くも膜下出⾎を発症―。完治率わずか30%の病から⽣還するも、⾵俗店で倒れたことを家族にひた隠しにする中川。――笑わずにはいられない︕でも、決して他⼈事じゃない︕ 死の淵から⽣還した男の<⼈⽣で最も恥ずかしい実録物語>
出演︓脳みそ夫、柳英⾥紗、沖ちづる、板橋駿⾕、坂⽥聡、⽴⽯涼⼦/平⽥満 原作︓中川学「くも漫。」(リイド社・トーチコミックス)
監督 ⼩林稔昌
脚本 安部裕之
エグゼクティブプロデューサー 中川幸美
プロデューサー 峰添忠
企画・製作 クリエイティブネクサス
配給 トリプルアップ
©クリエイティブネクサス
公式サイト http://kumoman-movie.com/