取材:記事・写真/RanRanEntertainment
作家で歌手の辻仁成が22日、東京・よみうり大手町ホールで行われた舞台「99才まで生きたあかんぼう」公開ゲネプロ前の囲み取材に出席した。辻のほかに音楽監督として携わるSUGIZO、キャストの村井良太、松田凌、玉城裕規、馬場良馬、松島庄汰、松田賢二も出席して意気込みを語った。
写真右から
松田賢二 馬場良馬 松田凌 SUGIZO 辻仁成 村井良太 玉城裕規 松島庄汰
本舞台は、作家の辻仁成が、原作・脚本・演出を担当。同舞台は、1人の人間の誕生から死まで(0才から99才)を鮮明に切り取った、生きる事の意味を問うヒューマンドラマ。辻自身の小説を自ら脚本に書き直し、演出する。
舞台は男性キャスト6人だけ。0才から99才を生きる主人公を村井が演じ、周りで主人公と関わる家族や知り合いなどを松田凌、玉城裕規、馬場良馬、松島庄汰、松田賢二が年齢、性別を超えて、入れ代わり立ち代わりで演じる。
辻は「4年ぶりの演出。若い役者の方々はエネルギッシュで、毎日が楽しくてしょうがない。若返る感じ」と相好を崩す。さらに、「人生笑い飛ばして、吹っ切れた感じで、自分自身が立ち直る感じの舞台になっている」と」と充実感をにじませた。そして、辻は「若い方々が、自分が経験していない年齢まで演じてくれるのが面白かった。生まれて初めて書いたコメディ。人生を笑い飛ばす、立ち直る力をもらえる舞台になったと思う」と手ごたえを感じている様子。
0歳から99歳まで生きる男性の生涯を演じる村井は「たった6人のキャストですけど、何十人もいるような壮大な舞台。舞台袖では着替えでバタバタしていても舞台上では堂々と芝居が出来ている。やっていて楽しい舞台です。どの世代の方にも受け入れてもらえるような作品」と舞台を熱くアピール。
音楽監督で携わるSUGIZOと辻がタッグを組むのは舞台『海峡の光』、映画『TOKYOデシベル』以来3度目となる。SUGIZOは「素晴らしい芝居を音楽でつなげることが出来て光栄です。1人の男の99年間の走馬灯の様な話。僕も20年間のSUGIZOの走馬灯をイメージして、舞台音楽にも今までの自分の音楽の片鱗を盛り込みました。自分の20年史と主人公の99年史を上手く重ねる事ができたかなと思います」と語った。そんなSUGIZOに辻は絶大な信頼を寄せており、「信頼している。彼の音楽は素晴らしい」と絶賛した。
最後に、辻が「『人間とはなんぞや?』という、僕の命題を皆様に笑ってお伝えしたいと思って作った舞台。泣いて生まれた赤ん坊が笑って死ぬんです。素敵なドラマです。人生にメソメソしている方はまず原作を読んで立ち上がって、それから舞台を観に来てください」とメッセージを送った。
舞台「99才まで生きたあかんぼう」は2月22日~3月4日まで東京・よみうり大手町ホールで上演。