トップ > PICK UP > 山崎育三郎、濱田めぐみ、武田真治らが描き出す、ワクワクする世界とその誕生秘話 ミュージカル『ファインディング・ネバーランド』ゲネプロ&会見レポート

2023年5月15日 21:56

山崎育三郎、濱田めぐみ、武田真治らが描き出す、ワクワクする世界とその誕生秘話 ミュージカル『ファインディング・ネバーランド』ゲネプロ&会見レポート

取材:撮影/RanRanEntertainment

514日、新国立劇場中劇場にて15日より開幕したミュージカル『ファインディング・ネバーランド』の囲み会見及びゲネプロが行われ、演出の小山ゆうな、山崎育三郎、濱田めぐみ、武田真治らが会見に出席した。

G47A5869s

左から)小山ゆうな 濱田めぐみ 山崎育三郎 武田真治


『ピーターパン』の作者であるジェームズ・バリが、ある家族との出会いをきっかけに物語を生み出し、劇場で『ピーターパン』を上演するまでを、実話に基づいて描いたミュージカル『ファインディング・ネバーランド』。アラン・ニーによる戯曲『The Man Who Was Peter Pan』と、2004年にジョニー・デップ主演で公開され、アカデミー7部門にノミネート、作曲賞を受賞した映画を元に創られた作品だ。

ミュージカル版は2015年にブロードウェイで開幕。イギリスの人気ポップスグループ「テイク・ザット」のゲイリー・バーロウとグラミー賞受賞作曲家でシンガー・ソングライターのエリオット・ケネディが手がける音楽、ほのぼのとした笑いと愛の物語が詰め込まれた物語は大好評を博した。

G47A5934s

G47A5996s


まず注目してほしいシーン、見どころを聞かれた山崎は「ラスト15分は何度やっても心が震えます。それぞれの役の葛藤や思いがピーターパンの物語とマッチして、すごく美しくて大好きなシーンです」と語る。濱田が「一幕のラスト、バリとフック船長のシーンが素晴らしくて面白くてワクワクします」と話すと、武田は「ご自身は出ていないシーンなのに(笑)」と言いながら「山崎さん・濱田さんの歌声が響くシーンはどれも見どころです。個人的にはピーターパンのプロデューサーであるフローマンとフック船長の演じ分けに注目してほしいですね。それから選りすぐりの子役たちの新鮮な演技と歌声にご注目ください!」とアピール。小山も「全部素晴らしいですが、バリとシルヴィアのシーンは本当にグッときます。あとは武田さんも言うように子供たちの頑張りも見てほしいですね」と語った。

G47A6117s

G47A6072s


続いて、本作を通して伝えたいテーマを聞かれたキャスト陣。山崎が「この作品に出会い、改めて自分の一番大切なもの、初めてステージに立った時のことなどを思い出しました。観客の皆さんも、自分の原点を振り返ったり人生と重ね合わせたりできると思います」と、大人も初心に帰って楽しめると話し、濱田は「作中で何度も出てくる『イマジネーション』の大切さや面白さがテーマだと思います」と答える。武田は「『常識に囚われるな』と言うことです。バリが100年以上にわたって愛されるピーターパンを生み出せたのは、当時のイギリス演劇界では考えられなかったファンタジー作品に挑戦したおかげ。自分が常識に囚われすぎているかもしれないと見つめ直すきっかけになると思います」と語った。

G47A6151s


最後に、公演への意気込みを聞かれた小山は「犬や子供たち、素敵なナンバーと盛りだくさんの作品です。みんなで元気に千穐楽まで乗り切れればと思います」と話す。続く武田は「演じる僕ら自身もエネルギーをもらえる作品。観客の皆さんにも伝わると思います。劇場に元気をもらいに来ちゃってください!」と呼びかけ、濱田も「我々もすごく楽しく、ワクワク。観客の皆さんと一緒に素敵な時間を過ごしたいです」とファンへのメッセージを送る。

山崎は「こんな作品を待っていましたと言う感じで、大好きな作品になりました。演劇でした作り出せない奇跡のステージを、ぜひ会場で体感してください」と締め括った。

G47A6205s


ゲネプロでは、4兄弟を『PRAYチーム』のポピエルマレック健太朗・豊田侑泉・小野桜介・奥田奏太、キャナン卿をスウィングの齋藤信吾が務めた。

山崎は、スランプに陥っていたバリが書くことの楽しさを思い出し、シルヴィアと4兄弟との交流から想像の世界を膨らませていく様子をイキイキと表現する。シルヴィアを演じる濱田は、子供たちへの愛情や不安を繊細に見せ、魅力的な女性を描き出している。バリに大きなイマジネーションを与える子供たちは、明るく元気に、時にシリアスに物語を動かしていく。彼らの成長、大人たちとの交流も眩しい。

山崎と濱田の美しいハーモニー、バリと4兄弟が一緒になって楽しい世界を作り出す歌とダンス、ピーターパンの世界と現実がリンクしていくような演出など、見応え・聞き応えも十分。身近な人々の様子からキャラクターが生まれていく様子、影絵を使った演出などはバリの頭の中を覗き見ているような感覚になる。

バリの影として現れて背中を押すフック船長と海賊たちの荒々しくも楽しいナンバーも圧巻だ。

なかなかステージに出てきてくれないバリの飼い犬にキャスト陣がみんなで声をかける様子や子供たちの言葉に客席から笑い声が上がるなど、ほっこりする一場面も。

シリアスなシーンもありつつ、全編を通して感じるのはピーターパンが生まれた過程の美しさと、イマジネーションを膨らませる楽しさだ。登場人物たちのワクワクがこちらにも伝染し、「この中に混ざりたい!」と思わせてくれる。大人も子供も楽しめるだろう物語を、ぜひ劇場で体感してほしい。

G47A6417s


ミュージカル『ファインディング・ネバーランド』
<キャスト>
ジェームズ・バリ:山崎育三郎
シルヴィア・デイヴィス:濱田めぐみ
フック船長/チャールズ・フローマン:武田真治
メアリー・バリ:夢咲ねね
デュ・モーリエ夫人:杜けあき
キャナン卿:遠山裕介
クローマー:廣川三憲
ヘンショー:星 智也
家塚敦子、石川 剛、伊藤かの子、榎本成志、大久保芽依、工藤 彩、塩川ちひろ、永松 樹、福島玖宇也、MAOTO、ルイス魅麗セーラ (五十音順)
ジョージ:越永健太郎、ポピエルマレック健太朗(Wキャスト)
ジャック:生出真太郎、豊田侑泉(Wキャスト)
ピーター:小野桜介、長谷川悠大(Wキャスト)
マイケル:奥田奏太、谷慶人(Wキャスト)
スウィング:大倉杏菜、齋藤信吾(五十音順)
<チケット>
S席:14,000円/A席:8,000円(全席指定・税込)
注釈付きS席:14,000円/注釈付きA席:8,000円(全席指定・税込)
<東京公演>
2023/5/15()6/5()
新国立劇場 中劇場
<大阪公演>
202369()12()
梅田芸術劇場メインホール
<久留米公演>
2023617()18()
久留米シティプラザ ザ・グランドホール
<富山公演>
2023624()25()
オーバード・ホール
<名古屋公演>
2023630()71()
愛知県芸術劇場 大ホール

トップ > PICK UP > 山崎育三郎、濱田めぐみ、武田真治らが描き出す、ワクワクする世界とその誕生秘話 ミュージカル『ファインディング・ネバーランド』ゲネプロ&会見レポート

Pick Up(特集)

error: コンテンツのコピーは禁止されています