左から)谷村美月 岡宮来夢
舞台『言の葉の庭~The Garden of Words~』合同取材会が10月25日(水)に行われ、岡宮来夢と谷村美月が公演への思いを語った。
本作は、“デジタル時代の映像文学”で世界を魅了する新海誠監督が手掛けた劇場アニメーションと、『小説 言の葉の庭』を舞台化した、万葉集の一編から始まる“孤悲(こい)”の物語。梅雨の季節に日本庭園で出会った、靴職人を目指す少年と謎めいた年上の女性との淡い恋や心の揺らぎを、様々な表情を見せる雨に重ねて描く。岡宮が靴職人を目指す高校生・タカオを、谷村が謎めいた年上の女性・ユキノを演じる。
岡宮は、脚本から感じる本作の魅力を「アニメを観た時には知らなかった登場人物のバックボーンが描かれていて、そうしたバックボーンがあったからこうなったんだと辛く思うところもあります。でも、そんな中でも懸命に生きるタカオやユキノさんの人間臭さが支えになっていると感じています」と語った。
一方、谷村は「アニメでは(ユキノは)謎めいた先生と感じていたのですが、色々なことを抱え、学校であまりうまくいっていなかったという背景があります。最初は私自身もこの役を演じるのは非常に重いなと感じました」と思いを吐露した。
本作は、イギリスと日本で2つのカンパニーがそれぞれ制作する英日連携企画。8月~9月にはロンドンのPark Theatreで上演され、大成功を収めた。実際にロンドンに足を運んで観劇をしたという岡宮は、「海外で生まれた作品が日本に来て日本人が演じることはたくさんあったけど、日本の作品が海外にいって、海外のキャストの方が演じるというのは初めて観たので、新たな一歩という感じがして嬉しかったです。今後ももっともっとこうした作品が生まれていったら嬉しい。日本オリジナルの舞台が世界に羽ばたいていけばいいなと思うし、(この作品が)その第一歩目となっているプロジェクトになっていると思いました」と目を輝かせた。
また、いずれの公演も演出は、イギリスの新進気鋭の演出家、アレクサンドラ・ラターが手掛けるが、岡宮は、アレクサンドラとの稽古について、これまで受けたどの演出とも「全然違います」と話す。そして、「アレクサンドラさんは、最初に僕らが感じたことやアイディアを教えて欲しい、一緒に作りたいんだと言ってくれて、すごく嬉しかったです。一緒に作り上げている感があって、すごく暖かい方。今回のカンパニーの皆さんも暖かい方ばかりなので、ポカポカしてきて眠くなる瞬間があるくらい穏やかなカンパニーです。稽古場が憩いの場になっています」と稽古場の雰囲気を明かした。
さらに谷村は、「ダンスではない、パフォーマンスも加えられている。場面転換も一つのパフォーマンスになっています」と見どころを語り、「舞台に出ている皆さんの手で作り上げていく過程がすごくキラキラしていて眩しくなる程です。(初日には)胸いっぱいになりそうだなと感じています」と思いを寄せた。
舞台『言の葉の庭~The Garden of Words~』は、11月9日(木)〜19日(日)に、東京・品川プリンスホテル ステラボールで上演。
公式サイト:http://gardenofwords-stage.jp/
公式Twitter:https://twitter.com/tgow_stage
(C)舞台『言の葉の庭〜The Garden of Words〜』2023