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2024年10月12日 19:00

【前編】尾上右近インタビュー「生きた証を観ていただきたい」 映画『十一人の賊軍』で描き出す、罪人たちの生き様

尾上右近が出演する映画『十一人の賊軍』が11月1日から公開される。本作は、「日本侠客伝」シリーズや「仁義なき戦い」シリーズなどを手掛け、東映黄金期の礎を築いた脚本家・笠原和夫が1964年に執筆した幻のプロットを、60年の時を経て白石和彌監督が映画化。1868年の戊辰戦争時に起きた新発田藩(現在の新潟県新発田市)の歴史的事件・奥羽越列藩同盟軍への裏切り=旧幕府軍への裏切りのエピソードをもとに、捕らえられていた11 ⼈の罪⼈たちが「決死隊」として砦を守る姿を描く。主演を山田孝之と仲野太賀が務めるはか、玉木宏、阿部サダヲら豪華キャストが出演。右近は、11人の賊軍のひとり、赤丹を演じる。右近に役柄についてや撮影の裏話などを聞いた。

――ご出演が決まった時のお気持ちを教えてください。

オファーが来る瞬間というのは、僕にとっては役者をやっている上で1番幸せな瞬間です。(出演が決まったら)そこからは準備に入っていくので喜んでいるだけではいられなくなってきますが、オファーが来た瞬間は手放しに喜べるんですよ。今回も、とても嬉しかったです。とにかく白石和彌監督の作品が大好きで、ほとんどの作品を拝見していたので、いつか出られたらと思っていたので、オファーをいただいた時はびっくりしました。歌舞伎の舞台でもそうですが、こういうことをやりたい、こういう役をやりたいと目指したいところ、やりたい仕事を思い描いていると実際に叶うんですよね。僕はこれまでにも何度かそうした経験があって、自分の中で思えば叶うんだと実感したお仕事のひとつでもありました。

――白石監督の作品のどんなところに魅力を感じられていますか?

人情があって人間の深みがあり、生きることに努力している人間が共通して描かれていて、作品を通して感じるエネルギーがあることです。今回もそれが集団劇として描かれています。赤丹たちはその方向性を間違えて罪を犯していますが、真剣に一生懸命努力していることは受け取っていただけると思います。

――最初に脚本を読んだ時は、どんな感想を抱きましたか?

台本を読んでから(受けるかどうかの)判断するという感覚は全くなかったので、とにかく読んでみようと思って読ませてもらったのですが、実は自分がどのお役を演じるのかも分からない状態で読み始めてしまって(笑)。確認するのも面白くないと思ったので、そのまま読み進めたのですが、これがめちゃくちゃ面白い。そうした中で、僕は赤丹という役柄が好きで、赤丹役だったらいいなと思っていたので、後から答えあわせをして、それもまた嬉しかったです。


――右近さんが演じる赤丹は、本作で大きな存在感を放つ役です。どのように捉えて、どう演じたいと考えていましたか?

人間的な魅力や可愛げがあって、ムードメーカー的な明るさを持っているけれども、死と隣り合わせという死生観のど真ん中に生きています。賊軍のメンバーたちは、1回、死が確定しているところからまた生に向かっていることで、みんなそれぞれの人間性が浮き彫りになっていきますが、赤丹はとにかく明るくしていなくてはやっていられない人。もちろん、明るい自分が好きなのだろうし、人を楽しませるということも喜びになるんだと思います。ただ、努力の方向性を間違えてしまったんです。世間に評価される人と批判される人がいますが、それは努力の方向性の問題だと僕は思います。

犯罪はやってはいけないことですが、それはつまり努力してはいけない方向に努力してしまった人が犯すことなのかなと。評価されるということは、良いことに対して努力したということ。その努力の度合いは、どちらも同じ気がします。それを象徴するような存在が赤丹だったように思います。詐欺をしてお金を騙し取るというイカサマ博徒で死罪になった赤丹ですが、騙すという意味では役者も一緒だと思うんですよ。お芝居することは、お客さんに喜んでいただくため、お金をいただいて、本気で命がけで嘘をついている。役者は、うまく騙せれば騙せるほど評価される職業です。そう考えると、赤丹は方向性を間違えてしまっただけだと僕には思えました。

映画『十一人の賊軍』
公式HP https://11zokugun.com/

©2024「⼗⼀⼈の賊軍」製作委員会

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