9月17日(土)より公開の映画『トレジャー オトナタチの贈り物。』
珍品コレクターとして有名な、やくみつる氏トークイベント開催
本作にちなんで、貴重な品々公開!
9月17日(土)より公開の映画『トレジャー オトナタチの贈り物。』の初日に、漫画家で珍品コレクターのやくみつる氏がゲストとしてトークイベントを開催した。
祖先が敷地内に埋めたというお宝を求め、金属探知機を駆使して探索し、ひたすら地面を掘って掘って掘りまくる男たちの姿を描いた映画『トレジャー オトナタチの贈り物。』。本作のテーマ「宝探し」にちなみ、漫画家で珍品コレクターとして有名なやくみつる氏が登壇。「大作も色々と公開しているこの9月17日にあえてこのルーマニア映画を観に来ようという方の気持ちとは一体何に起因するものなのでしょうか?(笑)」と早速ズバリと切り込みながらも「映画を観るという行為自体が‘宝探し’みたいなものだろうと思いました。人生を通じて珠玉の一作を掘り当てることができるのだろうか。何度も掘り当てようとしても見つからずにいるのか。そしてこの映画自体は皆様にとって‘お宝’になるのでしょうか」と会場の映画ファンに呼びかけた。
続けて、「この作品は会話の妙というか、描き方がシュールですよね。例えば主人公と金属探知機業者との、客と店の人という関係性では測れないようなざらついた会話ですね。お互いが客ともお店とも思ってないようなやりとりのシーンは、お客さんを丁寧に扱う文化のある日本では考えられないですよね。よってこの作品で描かれる、お互いいがみ合うような店と客との関係は新鮮に観れると思います。」と映画の印象について語った。そして本作の冒頭に出てくる主人公が隣人から金を貸してほしいと頼まれるシーンに関しては「実際にある著名なタレントさんから、ちょっとこの頃テレビに出てないなーと思うような時期に50万貸してくれないか」と頼まれた仰天のエピソードを告白。「その時の僕のセリフはこの主人公と同じで、生活の余裕が無いことを理由に断りました。」と当時の対応について話した。しかしその後、そのタレントは再び売れ始めたようで今は笑ってまた会えるようになったと、安堵の表情を浮かべていた。
本作のテーマである宝探しに関しては「15、6年前に雑誌の企画で千葉の柏で、利根川の支流の川底を金属探知機でお宝を探そうという企画がありました。この映画と同じウィーン、ウィーンとなる金属探知機を使いました。そうしたら、約200年前の江戸時代の古銭がひっかかったので、あの時は驚きましたね。このエピソードのお陰で今日のイベントに呼ばれたのだと思いました。」とまるでこの映画の再現のような自身の体験を振り返った。
そして、お気に入りの珍品コレクションの中から貴重な‘フォークシリーズ’を会場に持参。これは球界屈指のフォークボールが得意だった名投手らのサイン入りというやく氏ならではのアイテムであり、先日25年ぶりの優勝を果たした広島東洋カープの今は亡き津田恒美投手のサイン入りのフォークも欲しかったと残念な表情を浮かべた。実際に紹介されたフォークは元メジャーリーガ-の野茂英雄氏や大魔神、佐々木主浩氏、まさかり投法で知られる村田兆治氏などのサイン入りフォークであり、それら貴重なアイテムへの観客の写真撮影もOKとし、会場を沸かせた。
また、本作第68回カンヌ国際映画祭ある視点部門、ある才能賞受賞の『トレジャー オトナタチの贈り物。』監督であるコルネリュ・ポルンボユからも公開記念の下記スペシャルメッセージが届いた。
“I hope you enjoyed my film. I would love to be with you in the theater tonight. Unfortunately, I could not make it tonight. Tokyo is a city I really would like to visit. Maybe for my next film. The Treasure is my first film realized/directed in Japan so I hope “this is beginning of a beautiful friendship.”
私の映画『トレジャー オトナタチの贈り物。』を楽しんでいただけたら嬉しいです。本日はみなさんと劇場でご一緒したかったのですが、残念な事に、出来ませんでした。私にとって東京はぜひ訪れたい街です。次回作では伺えたらと考えています。映画『トレジャー オトナタチの贈り物。』は日本で公開される私の初めての映画です。そしてこれが日本との美しい友情の始まりとなりますように。
『トレジャー オトナタチの贈り物。』は9月17日(土)よりヒューマントラストシネマ有楽町ほかで公開中。