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2024年6月2日 05:00

河合優実&吉田美月喜W主演 押山清高監督「2人の声を発見できたのが僕の中ではすごく幸運だった」 劇場アニメ『ルックバック』完成披露舞台挨拶

劇場アニメ『ルックバック』の完成披露舞台挨拶が6月1日(土)に都内劇場で行われ、声優初挑戦となったW主演の河合優実と吉田美月喜、そして本作を手掛けた押山清高監督が登壇した。

原作は、「このマンガがすごい!2022」オトコ編第1位に輝いた藤本タツキによる同名マンガで、漫画へのひたむきな想いが2人の少女を繋いでいくストーリー。

藤野役の河合は「藤野をやらせてもらってよかったなと思っていますし、自分たちがゼロから作り上げるキャラクターではなく、それを作ってくださるスタッフの方々に力を添えてもらったみたいな感覚。私も感動しましたし、本編をお見せできるのがすごく嬉しいです」と自信を覗かせた。

また、不登校の同級生・京本役の吉田は「いろいろな媒体との取材に応じてきて、皆様からのこの作品への期待とか愛をひしひしと感じましたし、今日こうやって観ていただけると思うと安心できた気がします」と本作の初披露を迎えほっとしていた。

押山監督は「完成したのが昨日のお昼。あまりに過酷な日々というか、ずっとハードなトライアスロンをやってたような感覚で、毎日スリリング過ぎて、まだ終わった感じがしておらず、今日皆さんにご覧いただくことで、やっと終わった気持ちになれるかなと思います」と話し、「2ヶ月半ぐらいずっと会社に泊まって、ようやく昨日家に帰って家の布団で寝ました。睡眠負債はかなり溜まったと思います」と過酷な日々を振り返った。

原作を読んだときの感想を問われた河合は「藤本タツキ先生の物語を作っていく考え方やコマの積み重ねで静かに感動させる漫画に出会ったことがなく、まずそこに感動しました。藤本さんがそのときに考えたことや漫画にしたいと感じていることがエネルギーになって漫画に乗って、それを見ている皆さんにダイレクトに届いている」とコメント。吉田は「静かだからこそ画力を感じたし、特に印象に残っているのは、藤野が雨の中を走って、スキップとかをしている画。漫画でこの表情を切り取るんだと驚きました」と印象的な1枚を紹介した。

続いて、アフレコ挑戦について。河合は「難しかったです。アフレコ現場に行って自分がこれまで培ってきた感性を素直にキャラクターに吹き込むことが出来ればという思いでした」とコメント。吉田も「台本が普段見てるものとは違うし、ラフ画の映像も初めて見るものばかり。ページのめくり方も事前に練習しましたが、本番はそれどころではなかったです」と振り返っていた。

それに対し、押山監督は「二人とも初めてという感じは全くせず、プロの声優さんとなんら変わらないお仕事をされたという印象。河合さんはみんなが想像するような藤野の印象で、セリフを喋る定石があるんですけど、そこからもう一歩踏み込んだ存在感もあり、喋り方のニュアンスを含めるのがすごい上手。オーディションでいろんな方の声を聞いたんですけども、錚々たるメンバーの中でも明らかに輝いていたし、声が魅力的。吉田さんには早口で秋田弁は喋ってもらった。かなりの練習が必要な状況に追い込んでしまったけれども、本番は完璧。意外と登場シーンは短く、セリフも多いわけじゃない中で存在感や魅力を際立たせるかが課題だったんです。素朴な、飾らない感じというのは引き籠もりがバックボーンにあって、物語ではそれを描かれることがないまま登場してくるので、そこをどう見せていくか。吉田さんの声がめちゃくちゃハマっていた。河合さんもそうなんですけど二人の声を発見できたのが僕の中ではすごく幸運だった」と二人を称賛した。

イベント後半には、映画の内容にちなんで「小学生時代の夢」を発表。河合は「子供の頃は絵ばかり描いていて、小学生の卒業アルバムにはグラフィックデザイナーと書いていました。CD ジャケットやパッケージをやる人になりたいなと。でもグラフィックデザイナーという響きに憧れていたんだと思います」とかつての夢を告白。吉田は「小学2年生の頃は可愛い洋服を着れるという不純な動機でモデルになりたいと思っていました。そのときに私の母が『あなたにも表に出るチャンスがきっと人生のどこかに何かがあるはずだから、今は勉強しなさい』と言われて、諦めたことがありました。その後はテニスやバスケ、バレエ、そろばんとか、自分の夢を探すような習い事をいろいろしていました」と打ち明けた。

劇場アニメ『ルックバック』 6月28日(金) 全国ロードショー
©藤本タツキ/集英社 ©2024「ルックバック」製作委員会

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