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2024年2月20日 05:00

岡本圭人が憧れの父・健一からの「涙が出そうになった」言葉を明かす 『La Mère 母』『Le Fils 息子』製作発表レポート

岡本健一 岡本圭人 若村麻由美 ラディスラス・ショラー

『La Mère 母』『Le Fils 息子』製作発表が2月19日(月)に東京都内で行われ、若村麻由美と岡本圭人、岡本健一、演出のラディスラス・ショラーが本作への想いを語った。

『La Mère 母』と『Le Fils 息子』は、『Le Père 父』とともにフランス演劇界を牽引する稀代の劇作家フロリアン・ゼレールによる家族3部作。今回、上演される『La Mère 母』は、ゼレールがほかの2作の執筆に先立って最初に書かれた作品で、2010年に本国パリで初演された。ショラーが演出を手掛けるのは今回が初めてとなる。『Le Fils 息子』は、フランス演劇界で最高の栄誉とされるモリエール賞を受賞するなど高い評価を受け、映画化もされた傑作として知られる。日本では、2021年に圭人と健一、若村で初演。今回は待望の再演となる。そうした2作を今回の公演では、同時上演。同じ役者が同じ役名で全く異なる2作品に出演する。

若村は、今回の公演で『Le Père 父』『Le Fils 息子』『La Mère 母』全てにアンヌ役で出演することになる。改めて「全作品に出演させていただけるのは役者冥利に尽きるなと今、とても幸せな気持ちです」と笑顔を見せた。

ショラーの演出を受けるのも3度目となるが、若村は「愛に溢れた人なので、会った瞬間から愛情をかけてくれているのを感じました。演出はとても明快で具体的に投げかけてくださるので、チャレンジのしがいのある演出をつけてくださいます」と絶賛。そして、「再演できるというのは私たち演劇者にとっては特別なことです。それぞれの時間を過ごしてきた役者たちがもう一度同じチームでもっと高みに、もっと深く臨めるということなので、新たな『La Mère 母』にもいい影響を与えてくれると思います」と期待を寄せた。

一方、2021年に初演された『Le Fils 息子』が初舞台となった圭人。圭人は当時を「自分にとって特別な舞台でした。初めての舞台、そして俳優となっての第1本目の舞台、憧れだった父親との親子共演で、思い出に残っていることはいっぱいあります」と振り返ると、「初日の15分くらい前、一番緊張している中、父親が楽屋に来て、いい言葉を言いまして。『これからお前の新しい人生、新しい道が広がっていく。だから、自分を信じてこれからもやっていってほしい』と。でも、今じゃないでしょう(笑)?これから不安定なニコラという役を演じるのに、(父親の言葉で)自分が満たされそうになって、ヤバイヤバイ、涙が出そうってなった。それが印象に残っています」とエピソードを話して、会場を盛り上げた。

また、健一は、舞台に出演することへの想いを聞かれると「舞台は生です。公演期間中は、この作品をいかにお客さんに届けるかということしか考えないで生きていくんですよ。この作品の中でも大切なことを描いていますが、楽しいだけの舞台じゃない。辛い役もあります。(演じるためには)自分の悲しい部分や不安な部分、一番見せたくない部分を出さざるを得なくなる作品です。それを素敵な言葉で届けているので、それをいかにお金と貴重な時間を使って観に来てくれた人に伝えるかだと思います」と真摯に語った。

2度目となる圭人と健一の親子共演。「最近、親子で出かけたり、会話したことは?」という質問が挙がると、圭人は「全くしてないですね(笑)。どちらかというと父親の舞台を見に行ったり、ライブを見に行ったりして、その時の感想を話したりするくらいだと思う」と回答。健一も「ちょうど今、舞台の公演中なので、それを見に来て、終わった後に話したくらい」と話したが、「その時に2、3週間ぶりくらいに会ったんだけど、プレゼントをもらいました。タンブラーです。ちょっと嬉しかった」と明かし、仲の良さを感じさせた。

『La Mère 母』『Le Fils 息子』は、以下の日程で上演。
『La Mère 母』東京公演:2024年4月5日(金)〜29日(月・祝) 東京芸術劇場 シアターイースト
『Le Fils 息子』東京公演:2024年4月9日(火)〜30日(火)  東京芸術劇場 シアターウエスト
鳥取公演:『La Mère 母』 2024年5月5日(日・祝)/『Le Fils 息子』 2024年5月6日(月・休) 鳥取県立倉吉未来中心 大ホール
兵庫公演:『La Mère 母』 2024年5月10日(金)・11日(土)/『Le Fils 息子』 2024年5月11日(土)・12日(日) 兵庫県立芸術文化センター 阪急中ホール
富山公演:『Le Fils 息子』 2024年5月18日(土)/『La Mère 母』 2024年5月19日(日) オーバード・ホール 中ホール
山口公演:『Le Fils 息子』 2024年5月25日(土)/『La Mère 母』 2024年5月26日(日) 山口市民会館大ホール
高知公演:『Le Fils 息子』 2024年5月31日(金)/『La Mère 母』 2024年6月1日(土) 高知市文化プラザかるぽーと大ホール
熊本公演:『La Mère 母』 2024年6月8日(土) 熊本県立劇場 演劇ホール
松本公演:『La Mère 母』 2024年6月15日(土) まつもと市民芸術館 主ホール
豊橋公演:『La Mère 母』 2024年6月29日(土)・30日(日)/『Le Fils 息子』 2024年6月29日(土) 穂の国とよはし芸術劇場PLAT 主ホール

 

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