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2025年1月10日 18:35

和田雅成が語る、アーティストデビューへの想い 1st Album『Raise』インタビュー「ベストを出せばいい」 

舞台『刀剣乱舞』シリーズや舞台『呪術廻戦』、ミュージカル『ヴィンチェンツォ』など、数多くの人気舞台に出演し、映画、ドラマなどでも活躍する俳優の和田雅成が、1st Album『Raise』を発売。2025年2月8日(土)には、関内ホール 大ホールで自身初のワンマンライブを行う。和田にアーティストデビューへの想いやアルバムについて、ライブへの意気込みを聞いた。 

――10月に放送された主演ドラマ『神様のサイコロ』の主題歌「Dice」を収録した1st Album『Raise』がついに発売されました。まず始めに、ドラマ『神様のサイコロ』を振り返っていただければと思います。かなりハードな撮影だったのでは? 

ずっと同じ場所で撮影していたので、景色が変わらず、頭がごちゃごちゃになっていました(笑)。ドラマの都合上、基本的には物語の初めから順番に撮影してくれていましたが、「繋がりがあるからこれを撮らなくてはいけない」とか「この間にはこれが起きている」という時系列をみんなですり合わせるのが大変でした。同じ場所で撮影するとこうなるんだなと勉強になりました。 
――撮影で特に印象に残ったシーンは? 

戦うシーンが印象に残っています。今回の殺陣師さんが“ヤンチャ”で(笑)。「いける、いける。やれる」と難しい殺陣をつけてくださったので、かなり苦労しました。物語上、どうしても足場が悪いも場所もありますし、無理に動くと怪我をしてしまいそうなシーンもあったので、丁寧にやらなくてはいけないなと。セットの中を走り回るシーンもあったので、苦労したというよりは、緊張感がある撮影でした。 

――本作は、監督・脚本・原作を飯田譲治さんが務めています。監督とは撮影の前後でどんなお話をされましたか? 

監督がお話されている内容を聞いていると、赤城は監督自身なのではないかと感じました。仲間を集めて楽しいことをしたいという姿は監督と被ります。実際にどうなのかは分かりませんが、僕はそう思いながら赤城を演じていました。監督は本当に気のいい方で。この間も、僕が出演していた舞台を観に来てくださったんですよ。公演後に一緒にご飯を食べに行ったのですが、その時に「雅成の魅力はこうだから、もっとこういうこともしたらいい」とアドバイスをくれて。嘘がつけない方で、真っ直ぐ思いをぶつけてくださるので、僕も素直に受け取りながらお話をさせていただいています。 

――勉強になることも多いですね。 

この作品に入る前にもワークショップを行ってくださいましたね。ご本人の中のルールが強くある方なので、「演劇はこうだ、芝居はこうだ」ということを教えていただき、とても勉強になりました。視野が狭くなると思ってあまりやってこなかった方法を改めて教えていただき、こういうやり方もあるのだと受け入れることができたのは、監督との出会いがあったからこそだと思いますし、今、自分が試しているアプローチがあるのも監督とご一緒したから。そういう意味で、教えていただいたことはとても多かったと思います。 

――映像作品のクランクイン前にワークショップを行うというのは珍しいのではないですか? 

そうですね。監督自身も6年ぶりの作品だったということもあり、不安があったみたいです。撮影をしていく中で監督から「みんな本当に器用なんだな」と言っていただいて、僕たちのことを受け入れてくださって、チームが一つになっていくことを感じました。それは、監督が丁寧に僕たちに向き合ってくれたからこそ生まれたチームワークだったと思います。 

――共演者の皆さんの印象も聞かせてください。「ファイブカラーズ」のキャストさんの中に、これまで共演経験がある方はいらっしゃったんですか? 

(櫻井)圭登は同じ舞台上にはいましたが、絡みは一切なかったので初めてに近いですし、全員が初めてだと思います。(曽野)舜太と(寺坂)頼我は、全くの初めてでしたし、(前嶋)曜と圭登は面識はあったけれども、お互いに深く話したことはなかったですが、今回の撮影を通して、仲を深められたと思います。いい人ばかりでしたし、このシーンはこんなふうにしたいという思いをみんなで共有できました。今回、「ファイブカラーズ」として共に活動していたという設定の5人組なので、自分たちもしっかりと彼らを生きるという意味で、キャストたちの距離が縮まっている方が早くその空気感を作れると思ったんです。なので、みんなでご飯を食べに行ったり、撮影中も机を並べてご飯を食べたりして、お互いを知って距離を縮めていく時間を積極的に作っていました。みんなでチームとしてこの作品に挑もうと話をしていました。 

――「サバイバル・マーダー・ミステリー」の本作には、ホラー作品としての怖さも随所に見受けられましたが、ホラーならではの苦労はありましたか? 

僕たちが苦労したというよりは、観てくださる方の気持ちの方が大変かなと。ホラーの宿命として、観たくても怖くて観られないという方もいらっしゃると思います。ただ、今回は飯田監督が脚本も務めていらっしゃったこともあって、人間関係を丁寧に描いていたり、アイドルの女の子たちが登場して暗い世界を明るく彩ってくれたりします。そうした要素がいいバランスで入っているのではないかなと思います。 

――『神様のサイコロ』では主題歌も担当し、アーティストデビューもされました。昔、和田さんにご取材させていただいた時は、あまり歌に積極的なイメージがなかったのですが。 

おっしゃる通りです、積極的じゃないです。 

――やはり(笑)。歌って楽しいなとか、歌いたいという思いはいつ頃から芽生えたのですか? 

ごめんなさい、今も全くないんですよ(笑)。肩をぶん回して「歌いたいんだ」というのはないです。ずっと下手だと言われ続けてきましたし、自分でも苦手意識がずっとあって。なので、こうして歌うということは、僕にとっては「挑戦」でもあります。「歌いたい」はないですが、「挑戦したい」はあるので。それから、やっぱり周りの方の後押しがなかったらやっていなかったことだと思います。僕は役者として生きてきて、だんだんと自分のスタイルを見つけていく中で、歌は自分の中にないという思いがずっとありました。もう今は腹を括っていますが、それでも大手を振って「やれます」とはまだ言えないでいます。今回、レコード会社のスタッフさんたちが「あなたの魅力はここです。あとは私たちに任せてください」と言ってくださって、背中を押してくれたからようやく挑戦できたのだと思います。 

――これまでも例えばミュージカルにご出演されたり、ドラマのイベントなどで歌う機会もあったと思いますが、それらともアーティストデビューは全く違う思いがあるのですか? 

それらはたまたまなんですよ。『ヴィンチェンツォ』もミュージカル『薄桜鬼』も、僕には作品にたまたま歌がついていただけという印象なんです。歌が得意ではないのでもちろん練習はしますが、歌があるから、ないからではないんですよね。歌は、上手い下手を決めつけられることがあるじゃないですか。それが嫌なんです。上手いという自信があるわけじゃないから余計に「下手」と言われるのが嫌でした。 

――今回、こうしてアーティスト活動を行う中で、そうした想いに変化はありましたか? 

役者の仕事とアーティストとしての活動は、お互いに相乗効果を生んで、どちらにも生かせるのだと感じました。レコーディングで、自分が出しているつもりの音と出ている音が違うことがあって。それはお芝居の時にも時々、感じてはいましたし、「音で芝居をするわけではない、思いを優先させるものだ」と思っていますが、お客さまに届きやすい音というのは絶対にあると思います。今回、レコーディングをしていて、自分が届けたい音とリンクしてないことをすごく感じましたし、音の違いに向き合って、音をコントロールできるようにならなくてはいけないと思うようになりました。それから、腹を括ったことによって、「歌が下手だ」と言われても受け流せるようになってきました。ずっと傷ついてきたのですが、僕なりにそこに向けて練習をしていますし、今のタイミングではこれなんだから仕方ないと開き直って、今のベストを出せばいいんだと思うようになりました。 

――ありがとうございます。では、アルバム『Raise』に収録されている楽曲についても教えてください。『神様のサイコロ』の主題歌になっている「Dice」という楽曲は、メロディアスな一曲ですね。 

メロディがいいですよね。最初のメロディが流れた瞬間に、「これはいい曲だ」と思いました。僕はすごく好きなメロディです。歌詞もすごく印象的で。この曲のサビに「戻れないときをさまよう この胸の痛みは何」という歌詞が出てきますが、そこが特に気に入っています。みんな誰しも色が違うし、過去も違う。胸に刺さる言葉だけれどもその刺さり方はみんな違う。言葉としてはすごくまっすぐなのに、深みがあっていいなと思います。この楽曲は『神様のサイコロ』の主題歌でもあるので、サイコロの「Dice」がタイトルについていますが、サイコロには1から6までいろいろな目がありますよね。6が出ても5にも4にも戻れない。そうしたことを考えていたら、人生はサイコロみたいだなと思ったんですよ。人生もサイコロのように、その時々で色を変えてくれるということを感じた曲でした。 

 ――今回のアルバムには、現在放送中のドラマ『0.5D』のオープニングテーマでもある「own world」も収録されています。 

 ドラマの脚本を書いている私オムくんが僕のことを思って歌詞を書いてくれた曲です。私オムくんとはプライベートでも仲が良くて、仕事でもご一緒することがあり、いろいろなことを思い起こして書いたと言っていました。最初の「本当の自分なんて誰にも見せるわけないだろう」という歌詞は、僕が言いそうなことを歌詞にしてくれているなと思います。 
 ――そうすると、歌詞もすんなり入ってきたのではないですか? 

そうですね。外からはこう見えているんだということを知れた曲でもありますし、面白いです。もともと、私オムくんは歌詞を書く人ではないので、セオリーにハマらずに書いているのも、歌手をやってきた人間じゃない僕の曲らしくていいなと思います。 

――今回は、蒼井翔太さんとのコラボ楽曲もありますね。 

贅沢ですよね、本当に。武道館を埋めるほど人気のあるアーティストの翔太くんが僕のアルバムでコラボしてくださるというのは本当にありがたいことだなと思います。元々、プライベートでご飯に行くような仲なのですが、すごくフィーリングが合うんですよ。今回、アルバムを作るにあたって、「コラボしたい人はいますか?」とレコード会社の方に聞かれたとき、パッと思い浮かんだのが翔太くんだったんです。キングレコードさんが翔太くんの曲を出しているというのも知って、それならと聞いていただいたら、二つ返事でOKしてくださって実現したという流れでした。 

――そうした楽曲も含めて、アルバムには全13曲収録されています。アルバム全体としてはどのような作品になっていますか? 

今回のアルバムはタイトルに「Raise」と付けさせていただきましたが、いくつか候補がある中から僕が選ばせていただきました。レコード会社の方が「自分の人生は基本的には自分本位のものですが、僕はみんなを幸せにしたいという思いが強いタイプの人間だ。幸せであってほしいという思いが強いのが、[Raise]という他動詞で他の言葉と一緒で成立する言葉と合っていて、[みんなで上がっていく]」という意味で、このRaiseという言葉を候補に挙げてくれたそうです。このアルバムを聞いてくれたことによって、僕と出会ってくれたことによって、人生がいいように転がっていく。そうなったらという思いを込めたアルバムになっていると思います。 

――2月にはワンマンライブも決定しています。 

どうなるか本当に分かりません(笑)。現時点では未知なことばかりです。こうして取材で「どういうライブにしたいですか」と聞いていただきますが、今はまだこうしたいと思うこともなくて。僕自身が思い描いているかっこいいアーティストさんというのは、アーティストの思いに共鳴、共感した人たちがファンになってライブに行くというグループなのですが、僕はそういうタイプではない。どちらかというと、その時、その瞬間、その人が生きている瞬間が楽しく、幸せであってほしい。チケットを買ったときと実際にライブに足を運ぶときでは、きっとその人の思いも変わってくると思いますし、自分も変わると思うので、そのときの嘘のない自分で立ちたいなと思います。お客さんもそのままの自分で来ていただいて、僕がそこに寄り添えたらと思います。その時々のライブ会場の空気で色が変わるライブでありたいです。 

――今後のアーティスト活動の目標やアーティストとしてやりたいということはあるのですか? 例えば、作詞とか? 

この間、そうした話もあって、今、書いてもいますが、セオリーを何も知らないので、ただ自分の思いを殴り書いているような感じです。形になるのかは分かりませんが、やってみてもいいのかなと思っています。それから、このアルバムを作るにあたって、ずっと「アニソンっぽい曲を作ってほしい」とお願いしていて、実際に作っていただいた曲が何曲かあるのですが、僕はアニソンが歌いたいんです。アニメの曲にすごく勇気づけられたタイプの人間なので、アニソンが歌いたいです! 

――ありがとうございました! 最後に、改めてライブに向けての意気込みとファンの方にメッセージをお願いします。 

ワンマンライブは、間違いなく自分にとっての歴史が変わる1日になると思いますので、その歴史を一緒に刻んでほしいなと思います。これからも、もしかしたらワンマンライブやっていく可能性はありますが、ファーストワンマンライブはこの日だけです。僕の初めてを一緒に過ごしてほしいなと思います。

和田雅成オフィシャルサイト https://wadamasanari.com/index.php

ライブ概要
和田雅成 1st ONEMAN LIVE「Raise」
日時:2025年2月8日(土)
会場:関内ホール 大ホール

  

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