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2023年12月15日 18:30

【前編】新たな技術と普遍的なテーマが魅力のアニメーション 中島良×中村ゆりか×真山りかインタビュー 映画『死が美しいなんて誰が言った』

左から)中村ゆりか 中島良(監督) 真山りか

画像生成AIであるStable Diffusionを全編にわたって使用した世界初の長編アニメーション映画『死が美しいなんて誰が言った』。12月22日(金)からの劇場公開に向け、監督の中島良、声優を務めた中村ゆりか、真山りか(私立恵比寿中学)にインタビューを行った。

――まずは監督に、この作品をモーションキャプチャーアニメで表現しようと思った理由やきっかけを伺いたいです。

中島:7、8年前からそういう実験はしていて、3年前に起業し、現在はモーションキャプチャースタジオを運営しています。僕が実写の映像に関わって15年ほどになりますが、実写の人たちが体を使ってアニメやCGなど、表現の幅を広げることに興味があって実験をしてきました。スタジオとしては2作目の長編作品で、今回僕が初めて監督をしたのがこの作品です。

アニメーション業界の人たちじゃなく、実写のカメラマン、俳優さん、照明さんといったスタッフがアニメを作っている。お客さんにとっては関係ないことですが、実写スタッフが実写の知識を用いて2Dアニメーションを作るのが新しいポイントだと僕は思っています。 それに対して生成AIのStable Diffusionを通して加工することで、3Dの硬筆な表現を手書きで描いたような柔らかい質感にできる。作品の質がさらに上がるのがポイントです。

今後、クリエイターの表現の選択肢が増える。絵を描くのも3Dアニメーションも時間をかけて技術を磨く必要があるけど、直感的に、ある種実写を撮るような感じでできるのが強みだと思います。この作品もメインスタッフは5人、半年で作りました。ミニマムなやり方ができるのがアピールしたいところです。

――この物語の魅力を教えてください。

中島:日本中がゾンビウイルスに侵されてゾンビ化している。それを治療しているのが中村さん演じる医師のリカで、その中に兄妹がいてその妹が真山さん演じるユウナ。彼らが故郷に戻ろうとする中で様々な出会いと別れがあって……というお話です。

中村:改めて死について考えさせられ、もっと生きていたいと思うようになりました。登場人物からそういった思いが溢れていて、それぞれ生きる目的があります。私は兄妹を治療するために研究していたり、みんな死ぬ間際誰かに会いたいって思いがあったり。もしかしたら家族も感染して生きてないかもしれないけど顔が見たいとか、先が見えないことに対する感情が剥き出しになっています。混乱の中でいかに自分を貫き通して生きていくか、原動力を見つけられるかを改めて考えました。映像もすごく綺麗なので、そこも魅力だと思います。

真山:私自身、ゾンビ映画やホラーを見ずにこれまで生きてきて、この作品で初めてゾンビを見て、たくさんの種類があるんだなって思いました。

中島:最近色々出てますもんね。

真山:私が演じるユウナもゾンビウイルスに感染してしまうんですが、死に直面した時の彼女の生き様を演じられて良かったと感じています。普段、体調が悪くても死を意識することはないので、改めて死について考えましたね。お墓を立ててもらえるだろうか、お墓はどんなのがいいかなとか。キャラクターたちが真剣に生きる姿が人によっては醜く見えるかもしれないけど私はすごく美しいと感じました。それを目に焼き付けていただきたいと思います。モーションキャプチャーとAIで、アニメーションが実写のような臨場感を持っています。アニメ好きからしても満足できる作品なんじゃないかと思います。

――中村さん、真山さんはアフレコをしてみた感想、お二人の演技を見た監督からの感想はいかがでしょう。

中村:私は全くの初めてで、アフレコデビューが今作ですごく光栄です。私はゾンビ作品をよく見ていて、生死というテーマは現在の世の中と切っても切れないと思っているので、力を入れてアフレコに臨みました。すごく素敵なキャラクターを任せてもらえて、実際に声を当ててみると自分の声がキャラクターとして動いている感動もあり、すごく勉強になりました。

真山:何度かゲスト声優を務めることはあったんですが、長編は初めてです。映像をいただいた時に、モーションアクターの方の声が載っている状態で、初めての経験なので新鮮でした。通常のアフレコとちょっと違っていて、アクターの方の声を聞きながら当てていく。キャラとアクターの方、自分の三位一体みたいな感じで、たくさんの命と共に、自分が最終的には責任を持って取り組むことができました。普通のアフレコとは違うけど、それがまた味わいを引き出せていたらいいなと思います。

中島:僕がイメージしていたというか、到達したかったお芝居を超えていました。さらに良かったのは、お二人がセリフの言い回しやトーンを提案してくれて、それを受けて絵を変えたりできたこと。実写だとよくあるけど、決まった絵があるアニメだとなかなかない。僕らの作り方だと俳優さんの提案を受けて変えられる。想定していなかったので、「こういうやり方ができるんだ」と楽しかったし、キャラクターが一面的ではなく、複雑な感情を抱いているように見える表情にできました。そのご提案をしてくれたのがありがたいですし、実写でできたことがアニメでもできるという発見があったのもよかったです。

長編アニメーション映画『死が美しいなんて誰が言った』
12月22日(金)からの劇場公開

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