滝澤諒 楢木和也
劇場での主催公演に加え、様々なアーティストのライブや映像メディア、舞台の振付・演出など、幅広いジャンルで活躍するダンスエンターテインメント集団「梅棒」。17回目の本公演となる今作では、梅棒の梅澤 裕介、鶴野 輝一、塩野 拓矢、櫻井 竜彦、楢木 和也、天野 一輝、野田 裕貴、多和田 任益の8名に滝澤 諒、山野 光、五十嵐 ゆうや、Kenの4名をゲストに迎え、オール男性キャストによる初のミステリー作品に挑む。 本作の主演を務める楢木和也と、梅棒作品初参加の滝澤 諒にインタビューを行った。
――今回、楢木さんは梅棒作品初主演、滝澤さんは初参加です。意気込みはいかがでしょう。
楢木：ついに来たなという感じですね。絶対に主演をやりたいとずっと思っていたわけではないですが、いつかくるだろうと思っていたし、（伊藤）今人さんもいつか書きたいと言ってくれていたので、任せてもらえる日がついに来たかと。実は何度かチャンスはあったんです。梅棒では今人さんがプロットを出してから「これで行こう」と確定するまで、メンバーでたくさん話し合います。1度僕が主演で作品が進んでいたものの、練っていく途中で他の人が主演になったことがあって。その時は作品全体のことを考えて「その方がいいと思います」としれっと言ったんですが、今回も「主演という話で進んでいるけど本当にいけるのかな？」と正直不安でした。稽古が始まり、より一層覚悟ができたというか、背負って頑張らなきゃという気持ちです。
滝澤：初めての参加ですが、梅棒さんのことは前から存じ上げていました。すごく人気があるし、「やっぱり梅棒さんはすごいよ」という話もたくさん聞いていました。色々な公演の振り付けもされているので結構近いところにいるかと思いきや、しっかり関わるのは今回が初めて。すごく光栄です。ミステリーものに出るのも個人的に珍しいし、男性キャストが女性役を演じるし、梅棒さんの作品に初めて参加する以外の情報も盛りだくさんで、ちょっと混乱しています（笑）。でもすごく楽しみです。
――お二人の役どころについてお聞きしたいです。
楢木：今回のタイトルの『花婿は迷探偵 -THE FINAL-』。花婿であり迷探偵が僕です。タイトルは僕です（笑）！ 自分ではすごいできると思っているけど、本当は助っ人のおかげで事件が解決していたという困った迷探偵のお父さん。そんな主演です。
滝澤：僕は（楢木演じる）小次郎の一人娘で、特徴的な髪型をしています。気になる方はビジュアルをチェックしてほしいんですが、あるキャラクターをリスペクトしています。お父さんの不甲斐ないところも見ているものの、それでもお父さんが好きで付いて回って、いつも事件に巻き込まれる。僕が演じる凛ちゃんはADの仕事をしていて、お仕事シーンも多いんです。ADとしての立ち回りも楽しく演じています。
楢木：まだ稽古序盤だから深掘りできていないんだよね（取材は11月上旬）。手探りしながら。なんで凛ちゃんが行くところでは事件が起きるんだろう（笑）。と言うことで、僕らは親子役です。一人娘とお父さん。
滝澤：梅棒さんってセリフがないじゃないですか。その中で関係値を見せるって難しいなと思っています。
楢木：そうだね。
滝澤：まだ序盤で、最初は振り付けとして動きが入り、それをお芝居に変えなきゃいけない。そこに難しさを感じています。振り付けなので、このカウントでこっちを向いてこのカウントで移動して、というのがある程度決まっていて、その中で何を感じているのか、この二人ってこんな関係なんだ、仲が良いんだ・悪いんだみたいなのも表現しなきゃいけない。本当に大変です。
楢木：（笑）。向くための感情をその前に作らなきゃいけなかったりするし、視線一個でその人がどう思ってるか、お互いに何を思っているか見えるように整理していったり。でも、すごいですよ。諒くんだけじゃなく他のゲストさんもそうですが、すごく反応が早いです。「こうしてほしい」と伝えるとまずやる。ここはガッといく、ここはナチュラルな芝居でと言うと梅棒メンバーと同じくらいのスピード感で動いてくれるから驚きます。普通、初参加の方って探りながらなんですけど、それがなくて。初日に僕と今人さんが振り付けを担当しているパートをやったんですが、「早いですね」って話をしました。
滝澤：そこは空気を読んだというか（笑）。稽古初日に梅棒さんのスピード感がわかったので、同じスピードで行かなきゃと思いました。皆さんに引っ張ってもらっている感じですね。
楢木：まあ17回作ってきてますからね（笑）。
滝澤：今人さんが「最初に形を作って、キャラクターの深掘りは各々に任せる」と話していて。「その中で動きが気になったところは聞いてほしい」みたいな感じで、ついた振り付けが正解というわけじゃないそうなので、稽古を進めていったら僕から提案できることもあるのかもしれない。みんなで作っている感じがしますね。
『花婿は迷探偵 -THE FINAL-』
＜東京＞日程：2023年12月22日(金)〜12月31日(日)
会場：本多劇場
＜大阪＞日程：2024年1月12日(金)〜1月14日(日)
会場：サンケイホールブリーゼ
＜愛知＞日程：2024年1月20日(土)〜1月21日(日)
会場：長久手市文化の家 森のホール
詳細：http://umebou17th.dynamize.net
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