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2024年7月12日 18:00

【前編】新木宏典&片岡千之助インタビュー W主演舞台『ヒストリーボーイズ』「お客様が没入できる作品に(新木)」「初めての現代劇にドキドキワクワクです(片岡)」

新木宏典  片岡千之助

新木宏典と片岡千之助がW主演する舞台『ヒストリーボーイズ』が、7月20日(土)から28日(日)まで、あうるすぽっと【豊島区立舞台芸術交流センター】で上演される。

本作はイギリスの劇作家アラン・ベネットによる戯曲でロンドンのロイヤルナショナルシアターで初演され、2005年度にローレンスオリヴィエ賞を受賞し、映画化もされた作品。

オックスフォード大学やケンブリッジ大学を目指す個性豊かな男子高校生たちの葛藤と成長、教師との対立などをユーモアたっぷりに描く。演出は松森望宏。

斬新で徹底した受験指導を行う新人教師アーウィン役の新木宏典と学生の中でリーダー的な存在デイキン役の片岡千之助に本作への思いや稽古場の様子などを聞いた。

――本作に出演が決まった時のお気持ちを聞かせてください。また、こういった海外の戯曲作品に出たいという思いはあったのでしょうか?

新木:とても有難いことだなと思いました。僕は仕事を選ばないので、基本的には何でも大丈夫です(笑)。ジャンルレスでいたつもりでいても仕事の需要は偏ってくるものだと思っています。ある界隈の人だという認識を持たれると、どうしてもその界隈での認知が広がり、そこで仕事が決まりやすい。演劇は特にそうなのですが、早めにオファーをいただかないと仕事が決まってしまっていて、できないことがあります。そういった意味でも、今回は、運命的にスケジュールがはまってよかったなと思っています。

片岡:僕も新木さんがおっしゃったように、全く他ジャンルの人間です。歌舞伎を続けて、ほぼ20年なのですが、舞台は歌舞伎しかやってきませんでした。この2、3年は映画などをやらせていただいて、歌舞伎の舞台で掴めていた感覚が、現代劇、映像という部分でも違うので、その感覚が掴めなかったんです。そうした中で、このオファーをいただくちょうど1ヶ月ぐらい前に映像作品の撮影が終わった時、今度は現代劇の舞台をやりたいな、やったらまたいい経験になるし、今の僕に必要なのは経験だと思ったんです。そんな時にお話をいただけたので、すごくタイミングが良かった。その後、この作品について知って、いろいろ観させていただきました。本当にいい役で、経験がない僕でいいのかなと思いました。本番は一週間と、歌舞伎に比べて短いですが、その中でも成長できたらと思っています。

――この作品についてはどんな感想を持たれましたか?

新木:この作品はオファーをいただいてから知ったのですが、動的なものがあまりなく静かな作品という認識です。演劇で観るにはハードルが高いと思いました。90分ぐらいにまとめれば観ることはできるかもしれませんが、休憩をはさんでお客様が集中力を保てるような空気感とか、自然と観入っていられる空間を作らないといけないので、戯曲を読んだ時には非常に難しい作品という感想を持ちました。

片岡:僕も、オファーをいただいた後に作品を知ったのですが、本や映画、初演の舞台の映像も拝見して、映像と舞台で異なった印象を受けました。表現の仕方で、舞台だと笑えるところが映像だと笑いに置き換えづらいし、最初は言葉の壁を感じましたね。ただ、僕らにしかできない『ヒストリーボーイズ』が絶対にあると思いながら、いまは稽古の本読みが終わったところで、ストーリーは噛めば噛むほどおいしいし、読めば読むほど面白かったです。知ってから映画を観ると面白さも変わってきますし、いかにその一期一会というか、新木さんがおっしゃったように、一回一回の舞台の中でお客様に自然と観入ってもらうことを意識しながら、作品の魅力が伝えられたらいいなと思います。

――稽古が始まって、いかがでしょうか?

新木:他の演劇の稽古と期間は変わらないのですが、すごく丁寧に作っています。読み合わせだけでも約一週間使っています。動きを一切やらずにセリフを読み合って、そのシーンのディスカッションをしながら順番に進めていく時間で5、6日使っているので、すごく丁寧に進んでいますね。ただ稽古期間が長いわけではないので、全体の4分の1の期間を使ってしまい、立ち稽古が始まったばかりなので、日数で言うと焦りはあります。作品の世界を知るための読み込みと、セリフを覚える読み込みは使う頭が違うんです。読んでいる回数は多いのですが、セリフが入っていないんですよ(笑)。世界観を理解して、想像してセリフを発することにはとても役立ったと思いますが、セリフが入っていないという個人的な焦りはあります(笑)。そこは演出家を信じて、自分もそれに応えられるように事前準備をして稽古を進めていきたいと思っています。

片岡:本読みは有難い時間でした。歌舞伎の場合は合わせる稽古も3日、4日ですし、自分で認識してやっていかなくてはいけない。今回のように、みんなで共通認識を持って、ディスカッションをしてという新しい経験をさせていただいているので、今は新鮮な気持ちが強いです。

――演出の松森望宏さんからはどのようなお話があったのでしょうか?

新木:台本の解説がありました。なぜここまで丁寧にやりたいのかを話していただきました。文化や歴史が違うので、その時代の子たちがどういう価値観で話をしているのか、なぜそういう言葉を使っているのかを、ひとつひとつ丁寧に分析していきました。

――新木さんが演じる教師アーウィン、片岡さんが演じる生徒デイキンについては、お二人はそれぞれどのように捉えていらっしゃいますか?

片岡:デイキンはとにかく賢くて、学校の組のトップです。学力もですし、リーダーでもあります。すごく俯瞰する能力が高いんです。冷静に物事を判断したり、応用する力がすごい。僕の高校時代を照らし合わせて共通点を探してみると、学校ではよくグループができますが、僕はそういったグループに属していませんでした。ある意味では俯瞰する能力を有するデイキンの気持ちがわかる部分があります。デイキンも学校の中でグループのことを考えるのではなく、とにかくまず自分のことを考えてから、というタイプの人間なので、すごくわかります。あとは台本に無い部分の肉付け、バックグラウンド、家庭ではこういう人間なのかもしれないと自分で想像しながら、世界観に沿って、デイキンをもっと練り上げていけたらなと思います。
よく祖父にも「役の心になって生きなさい」と言われます。歌舞伎でも何でも、セリフや動きを間違えようが、セリフのトーンが違えども、その心になって演じれば間違いではない。もちろん型は尊重しなくてはならないのですが、最終的には「役の心になりなさい」と。

――アーウィン役はいかがですか?

新木:とても複雑なキャラクターではあります。文字に起こしてお客さまに伝えていい範囲で言うならば、とても知的でクールで何か影のあるキャラクターだと思います。これを劇場で観ていただいたら、お客さまがどこまで潜って理解を深めていただけるのかで、届くメッセージが変化していく作品だと思います。
お客様のコンディションによっても感じとれるものが違うと思うので、そこを楽しんでほしいです。

舞台『ヒストリーボーイズ』
日程:2024年7月20日(土)~28日(日)
会場:あうるすぽっと【豊島区立舞台芸術交流センター】
作:アラン・ベネット
翻訳:常田景子
演出:松森望宏
出演:新木宏典 片岡千之助 小西成弥 定本楓馬 國島直希 白又敦 納谷健 前嶋曜 小田龍哉 長谷川初範 増子倭文江 石川禅
主催・企画・製作・:CEDAR/MAパブリッシング
公式サイト https://cedar-produce.net/historyboys/

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