8月7日(月)にPARCO劇場開場50周年記念シリーズ『桜の園』プレビューオープンを迎え、オープン直前にはプレスコール&初日前会見が行われ、会見には原田美枝子、八嶋智人、成河、安藤玉恵、川島海荷、前原滉、松尾貴史、村井國夫が登壇した。
後列左から:前原滉、川島海荷、安藤玉恵、
前列左から:松尾貴史、成河、原田美枝子、八嶋智人、村井國夫
アントン・チェーホフによる『桜の園』をサイモン・スティーヴンスが現代の俳優が語るにふさわしい軽妙な台詞に書き換え、さらにショーン・ホームズの演出により120年前の物語を2023年に響かせる名作に創りかえた。
女主人のラネーフスカヤを演じるのは4年ぶりの舞台出演となる原田美枝子。原田は「パワフルで繊細で楽しい、素晴らしい演出のショーンさんが船長となって大航海に出ていく感じです。良い船出ができると思います。ショーンさんは皆の力を引き出してくれるので、こちらもついついエネルギーを出してしまう程、毎日芝居をするのが楽しい稽古場でした。人の心を動かすとはこういうことと体感できると思います」と本作の素晴らしさをアピール。
幼少からラネーフスカヤを慕っていた実業家ロパーヒン役は八嶋智人。八嶋は「演出家のショーンさんは演劇的スタミナがすごくあって、稽古の密度もあり楽しいから、ついつい我々もどんどん役に入っていきました。役の関係性が、素の関係性にも入り込んでいくので、八嶋は美枝子さんにメロメロでした」と笑わせた。
新しい思想でラネーフスカヤの娘アーニャに影響を与えるトロフィーモフ役は成河。成河は「演出のショーンさんや美術のグレイスさんの発想が刺激的で、そんな考え方や表現の仕方があるんだ!と日々驚きの連続でした。今日のプレビュー公演はショーンさんもいらっしゃるので、まだまだ作品を尖らせて、余分なところも削ぎ落としていければ」と自信を覗かせた。
ラネーフスカヤの養女ワーリャ役を演じる安藤玉恵は「演出のショーンさんは稽古中に『Lovely』とか『Well done!』という言葉で導いてくれたのですが、言われるだけでやる気が出てくるし、『Are you happy?』と聞いてくれるので、演じるのが楽しくてしょうがない稽古場でした」と稽古場での雰囲気を紹介した。
娘・アーニャ役の川島海荷は「初めて『桜の園』読んだ時は難しい印象だったのですが、稽古を重ねていくうちにやればやるほど面白い作品になっていきました。私は初舞台がPARCO劇場だったので、成長した姿をみせられるように頑張りたいです」と意気込みを語った。
さらに、女主人の留守を預かっていた兄ガーエフ役の松尾貴史「ショーンさんとの稽古は泉のようにアイデアが湧き出てくるので毎日が驚きの連続でした。公演が続いていく中でどのように成長していけるかがテーマかと思いますので、全国の皆さまにも楽しみにしていてもらえたらと思います」、先代から仕える老召使フィールス役の村井國夫「ショーンさんは、言葉の一つ一つの裏を考えて、なぜその言葉になったのかを深堀し、人間の欲望、裏切り、醜いものまでを掘り起こして、我々に演出をしています。日々、深いものを感じさせていただいているので、これから全公演演じるのがとても楽しみです」などと、キャスト全員がショーン・ホームズの演出、指導方法を称賛。素晴らしい舞台となることが予感させる会見となった。
このほか、桜の園の管理人のエピホードフ役は前原滉。アーニャの家庭教師シャルロッタ役は川上友里。ラネーフスカヤとともにパリに同行していた若い召使いヤーシャ役は竪山隼太。メイドのドゥニャーシャ役は天野はな。近所の地主ピーシチク役は市川しんぺー。また、新たに永島敬三、中上サツキ二人の俳優が加わり、舞台のみならず映像でも活躍する素晴らしい俳優たちの顔が揃えた。
後列左から:中上、永島、堅山、前原、川島、安藤、市川、川上、天野
前列左から:松尾、成河、原田、八嶋、村井
東京公演: 8月7日(月)~8月29日(火) PARCO 劇場
宮城公演: 9月2日(土) 東京エレクトロンホール宮城 大ホール
広島公演: 9月6日(水) 上野学園ホール(広島県立文化芸術ホール)
愛知公演: 9月13日(水) 日本特殊陶業市民会館 ビレッジホール
大阪公演: 9月16日(土)~9月17日(日) 森ノ宮ピロティホール
高知公演: 9月20日(水) 高知県立県民文化ホール・オレンジホール
福岡公演: 9月23日(土)~9月24日(日) キャナルシティ劇場
【舞台写真】撮影:細野晋司【会見写真】撮影:岡千里