安田章大×黒木華 舞台『閃光ばなし』
2022年9月京都・10月東京にて上演決定!福原充則&安田章大コンビによる第3弾公演は不条理の中の正義を模索する兄妹の物語。ヒロインには福原組初出演となる黒木華。
2017年「俺節」、2019年「忘れてもらえないの歌」で昭和の時代を生き抜く人々の姿を描いてきた劇作家&演出家・福原充則と安田章大(関ジャニ∞)による最新作『閃光ばなし』の上演が決定した。
3作目で挑むのは、兄妹を襲う様々な〝分断〟と〝バイク〟の物語。ここに「昭和 三部作」が遂に完結する。終戦から18年が経った高度成長時代。父親から受け継いだ小さな自転車屋を営む佐竹是政(安田章大)は、自分たちの暮らす街を分断する巨大な用水路の存在に悩まされていた。無鉄砲な妹・政子(黒木華)とともに後先考えずに権力に立ち向かっていく兄妹の姿は、ドロ臭く、強引で、悪知恵が働き、とてもヒーローとは言い難いが、実に痛快で清々しい・・・。
舞台『閃光ばなし』
脚本・演出: 福原充則
出 演:
安田章大 / 黒木 華
片桐 仁 桑原裕子 安藤 聖 小林けんいち みのすけ / 佐藤 B 作 ほか
京都公演: 2022年9月26日(月)~10月2日(日) ロームシアター京都
東京公演: 2022年10月8日(土)~10月30日(日) 東京建物 Brillia HALL
安田章大 コメント
綺麗ごとや建前ばかりの世にあって、福原さんの描く世界には嘘臭さがない。だからこそ毎回、そばにいて刺激し合いながら、福原さんの中に芽生えたメッセージをお客さんの心にも宿らせたいという思いを掻き立てられるんだと思います。
今回の舞台について話すなかで、福原さんには「ヤスには、何か重たいものを背負わせたいんだよね」と言われました。「昭和」という、色がごちゃ混ぜの、欲にまみれた時代をまっすぐに生きる主人公を演じることで、何か皆さんの心に刺さるものがあるといいなと思います。僕自身、嘘で固められた時間と時代をただやり過ごすより、「こいつ、痛いな」 と思われてもいいから馬鹿正直に生きたい、ただの人、動物のようにありたいと願っていますから。
今回ご一緒する黒木華さんには、静かな燃える闘志を感じます。一瞬で火をつけることもできれば、消すこともできる、赤い炎を灯すこともできれば、青い炎を灯すこともできる。そんな彼女となら、芝居の中で面白く暴れられるんじゃないかなとワクワクしています。
黒木華 コメント
舞台は映像作品と違って編集がない分、役者の自由度が高くその日その時によって、お客さんも巻き込んで変化していくので、その面白みは初舞台からずっと変わらず、今も私の中に在り続けています。
今回の舞台も、今までやったことがないタイプの役ができるのではないかとワクワクしています。 ビジュアル撮影でお会いした安田さんは、「なんでもどんと来い」といった印象で、(まだ台本はありませんが)この兄妹の関係がどんなふうに描かれるとしても、信頼を持って演じられそうな気がします。
私は「昭和っぽい」と言われることが多いので、昭和とは?と苦手意識もありますが、稽古を通じて、単に懐古するというだけではなく、今、その時代の物語をやる大きな理由を見つけ、大事に演じていきたいと思っています。
≪あらすじ≫ 舞台は昭和38年。東京、葛飾区。青砥。大規模な立ち退きと十数年の工事を経て作られた巨大な用水路、新中川。区は東西に分断されたが、用水路にかかる橋の工事が遅れていた。住民はわずかにかかった橋を通るために、毎日大きく迂回しながら目的地にたどり着くという不便な暮らしを送っていた。この〝橋がかからない〟問題は、付近をとりまとめる議員・菊田(みのすけ)、その菊田を支える青高会という商工組合の会長・底根(桑原裕子)が、野田中(佐藤B 作)という悪タヌキが会長をつとめる高砂交通のバスの利用者を増やすために仕組んだことだったが、庶民は知るよしもない。そんな中、立ち上がったのは川沿いで自転車屋を営む、佐竹是政(安田章大)と、その妹・政子(黒木華)。エンジンをつけた改造自転車で、渡し船の代わりの商売を始めると大繁盛。それを元手に、バイクタクシー会社を始めたことで、高砂交通のバスと競合してしまい・・・