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2014年3月17日 12:56

チ・ジニが工芸作家として初個展を大阪で開催!

現在NHK地上波で放送中の「トンイ」の王様役、そして「宮廷女官チャングムの誓い」のミン・ジョンホ役で日本のみならず、全世界の韓国ドラマファンから絶大な支持を受けているチ・ジニ。そんな彼は俳優として活躍する前は、明知大学金属デザイン科卒業後、商業デザイナーやカメラマンとして20代後半まで過ごし、その後、俳優になったという経歴の持ち主であり、また多才な面を見せてくれる人物として韓国でも一目置かれる存在である。そんな彼の今のもう一つの顔は工芸作家である。

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ここ近年は韓国で年に一度開催される『工芸トレンドフェア』の広報大使も務め、陶磁器、金属工芸などの作品を自身のブースで発表するなど精力的に活動しているが、2014年3月10日から29日まで、大阪のギャラリー風にて初個展を開催することとなり、初日の10日に来日し、会場へ足を運んでくれた来場者に直接作品を紹介し、交流する機会を持った。

彼の作品を見ようと大勢の来場者で賑わう中、忙しい合間のひととき、作品について直接チ・ジニから聞くことができた。

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―作品について、チ・ジニさんからどのような作品なのかご紹介ください―

チ・ジニ:陶芸作品については、色々なことを直接試していて、折り紙や土を固めてはがして陶器をできる限り薄くしたものを作成したりしています。全く同じものは無い状態です。これからの新しい工芸発展のために、デザインしたものを大工さんに作っていただいたりしているのですが、自分とその大工さんとの差は必ずあります。しかし、その中でも思いもよらぬいい作品が生まれることがあります。

今回の作品のひとつの林檎のオブジェについてですが、林檎は韓国語では「사과 (サグァ)」と言いますが、韓国語でもうひとつの意味にサグァには「謝る」という意味もあります。食べ物を食べる・・・聖書の創世記を見ると、食べ物を食べてから試練が与えられてくるという意味もありますし、最近ではジョークでAppleというと色々世間を賑わせてもいますね。そして鍵のブローチですが、最近経済状況が良くありません。景気は復活しているものの色々な事が考えた通りにうまくいかない時、愛であれ経済であれ、お金持ちになりたいと思っているときの問題解決の鍵を意味しています。

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―チ・ジニさんがアートという活動をするに当たって最も重要な事は何ですか?また子供の頃からの想い出としてデザインというものを意識したのはいつ頃からでしょうか―

チ・ジニ:私は芸術、特に工芸が好きです。作るのは自分で作りたいと思うからです。壊れるかもしれないけれど、壊れたものは治せば良いという考えです。今の時代はプラスティック性の物が多くて、作家としては少しもったいないなと思うのですが工芸家としては自分が創った作品の上に食べ物を盛ったらもっと美味しく感じられるのでは?と思いました。幼いころは何かを書いたり、組立てなおすことが好きでした。ラジオやカメラやテレビを分解して、その事を楽しく感じたし人間の本能的なことだと思いました。そういうことが嵩じて工芸へと発展していきました。便器でも作品になりえると思います。最近では色々な方向性へと考えが向かっています。

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―お忙しい毎日を過ごす中、どんなときにイメージが湧き、またその構想時間はどのくらいでしょうか?また、林檎のイメージは普通は赤や緑などのイメージがあると思いますが今回の作品は白かったり黒かったりしますね。チ・ジニさんの中ではどのような構想からこの色が出てきたのでしょうか?―

チ・ジニ:働きながらいつも物事に対して器は器、鉛筆は鉛筆として見ていません。多角的な視覚で色々なことを日常生活で常に感じています。その考えをノートにとって活用するというプロセスです。鍵のブローチには「何かを開ける、開く」というコミュニケーションの意味がありまして、林檎の色の違いは、私は物事をそのまま見ていないので、私達が林檎が赤く見えるのは目に光が入ってくるからなのです。そこに反射した普通に見える色は赤なのですが、私達が見ていることが全てではないということを表現しています。

工芸、カメラ、ロック・クライミング、レゴ・・そしてマジンガーZのロボットをこよなく愛するチ・ジニだが、彼の繊細な芸術的感覚は幼いころからの環境、そして並外れた才能から自然と現れてきたものであるようだ。そして常に周囲に気を配り、その場の空気を澄んだ青空の中にいるように感じさせる人物であるからこそ素晴らしいアートが生み出されるのであろう。工芸家としてこれからの活躍を期待したい。

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工芸作家 チ・ジニ展 Ji  Jin Hee ~ART CRAFT~ 2014年3月10日(月)~29日(土)11:00~18:0017日(月)24(月)休廊ギャラリー風  にて開催

GALLERY KAZE 風

http://web-gallerykaze.com/(06)6228-0138

ソウル LVS・CRAFTwww.gallerylvs.org

 

 

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