ブロードウェイにて再演を重ねてきたミュージカル『CHICAGO』。上演記録等様々な功績を残す本作が、世界で初めての挑戦として今回、オールキャスト女性で上演されることとなった。主要キャストを演じるのは女性のみで構成された宝塚歌劇団の元男役トップスター。10月30日に、11月1日より上演される東京国際フォーラムホールCにてプレスコールと囲み取材が行われた。後編をお届けいたします。
5 My Own Best Friend
一幕最後のこの曲はヴェルマとロキシーが自分について語るという重要な内容。アクロバティックなパフォーマンスも交えつつ大胆な女性二人を水夏希、貴城けいが演じた。夫を、不倫相手を殺した犯罪者でしかなかった彼女たちがここでやっと一人の女性となる。水と貴城が両サイドに分かれ、二人にだけスポットがあたるシーンは宝塚での「銀橋」での演出を思わせ、始まった途端にきっと拍手をしてしまうだろう。
6 Razzle Dazzle
大勢のコーラスと共に麻路さき演じるビリーが登場。まず驚くのは、トップスター時代から変わらない麻路の男役姿である。何年のブランクがあろうと違和感がなく、ダンディーな男性にドキドキしてしまう。コーラスに囲まれながら、判事の槌の音の最中に幕が降り、次の展開を思わせる。
7 Nowadays – Hot Honey Rag – Finale
きらびやかな金の幕の前で和央ようかと大和悠河がシルクハットを被り、ステッキを持つという、男役のお手本のような格好で登場。しかし、ざっくりと開いた胸元と長い脚は現役時代からは想像もつかないくらい女性らしく、美しい。また、和央と大和は同じ組で過ごし、トップスターになったとのことでこの二人の並びやアイコンタクトをとる姿が久しぶりに楽しめる、ファンにはたまらない構成となっている。
セクシーな衣装も衝撃的なストーリー展開も宝塚とは一見かけ離れているように見えるが一度パフォーマンスを見ると、彼女たちにしか出せない、また女性のみのキャストだからこそ出せる気品や美しさに満ち溢れていた。
〈日程〉
東京国際フォーラム ホールC
2014年11月1日(土)~11月9日(日)
東京凱旋公演
2014年12月10日(水)~12月19日(金)
梅田芸術劇場メインホール
2014/11/19(水) ~ 2014/11/30(日)
刈谷市総合文化センター大ホール
2014/12/4(木) 2014/12/7(日)
〈公式サイト〉
〈チケット取り扱い〉
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