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2022年2月3日 00:52

青柳翔、玉城ティナ、千葉雄大、永山瑛太、前田敦子5人の監督によるWOWOW開局30周年記念『アクターズ・ショート・フィルム2』完成報告会 自作を各自評価!

取材:記事・写真/RanRanEntertainment  

WOWOW開局30周年記念『アクターズ・ショート・フィルム』完成報告会が2月2日(水)、都内で行われ、映画監督を務めた青柳翔、玉城ティナ、千葉雄大、永山瑛太、前田敦子の5名が登壇した。

 

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予算・撮影日数など同条件で5人の俳優たちが25分以内のショートフィルムを制作し、米国アカデミー賞公認・アジア最大級の国際短編映画祭「ショートショート フィルムフェスティバル & アジア」(SSFF & ASIA)のグランプリ:ジョージ・ルーカス アワードを目指すというもの。

各作品の主演には、青柳翔監督作に村上虹郎、玉城ティナ監督作に琉花と奥平大兼(W主演)、千葉雄大監督作は千葉雄大自ら主演も務め、伊藤沙莉とW主演、そして永山瑛太監督作に役所広司、前田敦子監督作に柳英里紗と三浦貴大(W主演)と多彩な俳優陣が集結した。

 

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『いくえにも。』 監督:青柳翔 脚本:山咲藍 主演:村上虹郎
青柳:プレッシャーはものすごくありましたが、スタッフさんとかキャストに助けられたと感謝いっぱいです。たくさんの方に観ていただけたらどう思っております。(本作は) 観る人によってすごく解釈が変わる作品にしたいと意図的に話していたので、お客さんにどう見えるか、反応がすごく気になりますね。(監督に臨むにあたり)監督のルールブックを購入。役者には端的に伝えるとか、人に よって言い方を変えるとかいろんなことが書いてありました。参考にしました。(村上)虹郎に出ていただいたことは、すごく感謝しています。人物性みたいなものをキャスト全員に渡したものの、中身はさっぱり忘れてそのまま演じてくださいと伝えたので、本当にキャストに助けられたという印象です。

 

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『物語』 監督・脚本:玉城ティナ 主演:琉花・奥平大兼
玉城:私は現代のコミュニケーションという場所をテーマに作品を撮らせてもらいました。初めての ことばかりでしたが、よく勉強になりました。是非楽しんでいただけると嬉しいです。(モデルという自分の経験などが反映されているかという問いかけに)自分が経験したり想像できるものをテーマにしたいと思ったので女の子はそういう仕事をしています。もともとは違う題材にする予定だったんですが、それが短編向きではなく、経験を積んでから作品化したほうがいいと思ったので、今まで書いていたものからより短編向きで、初めの作品に相応しいものを選んで今回脚本を書きました。(撮影現場で難しかったことは?)撮影で悩んだっていうことはあまりなかったかもしれないです。撮影の前後の準備、編集は何回も頭のなかで想像しながら何回もできるんですけど、撮影は1回しかないので、腹をくくって役者さんに任せたので、自分のなかではスムーズに行うことができました。

 

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『あんた』 監督・脚本:千葉雄大 主演:伊藤沙莉・千葉雄大
千葉:(脚本、監督、主演という三役を兼ね)そんな大々的に取り上げていただかなくても(苦笑)。演りながらカットを掛けたり、ご一緒している伊藤(沙莉)さんに代わりにカットを掛けてもらったり、人に助けられながら撮りました。(伊藤と千葉の会話が男女のドキュメンタリーのように見えたが?)脚本の段階 から喋りやすいテンポ感だったり言葉の語感みたいなものを意識して、あとは現場でやりづらいところをなくしたりとか、臨機応変にあとはお好きにどうぞっていう感じでお互いやっていました。

 

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『ありがとう』 監督・脚本:永山瑛太 主演:役所広司
永山:役所広司さんを主演に迎えさせていただいて、僕のなかでは本当に作品として出来上がったもので、自分なりに客観的に観ても本当に感無量です。
(本作の制作に当り)5作品くらい考えて、プロデューサーの方にぶつけてみたんですけど、役所 さんの支援を得るにはこの作品は厳しいですねと言われたところで、俺は絶対に負けてはいけない!役所さんがダメなら降りてもいいというぐらいの覚悟で役所さんに僕が直接オファーさせていただき受けていただきました。(役所からは)台詞で何か物語を説明していくということではなく、メモのような動作だけが書いてあるみたいな台本だったので、「次の第2稿を楽しみにしてます」みたいなメールが来たんですけど、第2稿もそんなに変わっていなかったので、そんなところでもツッコまれたりしましたけどね。台本には台詞は書けないなと思いました。

 

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『理解される体力』 監督:前田敦子 脚本:根本宗子 主演:柳英里紗・三浦貴大
前田:アップで始まってアップで終わりたい。そんなざっくりとした想像から始まったんですけど柳英里紗ちゃん、三浦貴大君、根本宗子さんという最初に揃ったらいいなと思ったものが全て形になってすごく嬉しかったです。根本さんには忙しいなか書いてくださったので、一語一句全部そのまま覚えてくださいと。二人にはすごい台詞量だったので、本当にお二人には感謝です。「泣きながら始まって、笑って終わりたいんです」という私のざっくりとしたイメージをあそこまで根本さんが形にしてくださったので、私はすごい満足しています。楽しいなっていう感じで観てもらえたらいいなっていう感じで作りました。

 

このあとは、各人が他作品を評価。永山は「青柳さんの作品はシーン1の時点でものすごいセンスを感じましたね。ここからどういうふうに始まるのかという期待感と、村上虹郎君に対しての演出 が実際どういうふうにあの表情だったのか、すごく興味が湧きました。玉城ティナさんは本当にあそこまで長い台詞を書かれ、ものすごく聡明さを感じましたし、1つ1つの言葉に玉城さんの生き様みたいなものをすごく深く感じました。千葉さんの作品は伊藤沙莉ちゃんとのやり取りが本当 に可愛くて、千葉君がすごく感極まるシーンがあるんですけど、どうしていいか?僕は会ったら抱きしめたいっていうようなことを感じさせてもらいました。前田敦子さんの作品はあの1シチュエーションの中で、膨大な台詞量を。柳さんに対する演出っていうのは100%ではなくて、120%までと行っている気がしていて、前田敦子さんは本当にサディステックな方だなと思いました。以上です」と一気に感想を述べた。

続いて青柳は「(玉城の作品について)すごく白い空間が時間の決められた芸能界のカ みたいに見えて、圧倒的な要素もあってすごく良か たなと思いました。(千葉作品の)『あんた』の2人は結構 仲いいんですね。その感じの会話がすごく良くて楽しかったです。長山さんの作品はさすがだなと 思いましたし、永山さんと役所さんでしか切り込めない分を切り込んでくれて、そういう先輩がいて くれるのは、心強いなと思いました」などと評価した。

『アクターズ・ショート・フィルム2』の各監督作品は2月6日(日)午後5:00 WOWOWにて放送・配信される

 

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【各作品あらすじ】
『いくえにも。』 監督:青柳翔 脚本:山咲藍 主演:村上虹郎
線路脇にポツンと設置された電話ボックス。そのかたわらを通り過ぎた修平(村上虹郎)は、とぼとぼと家に帰って行く。家には父(奥田洋平)と母(平岩紙)、妹(見上愛)が待っていて、週に一度の家族団欒でテーブルを囲もうとしていた。そこに、隣に引っ越してきた奇妙な夫婦が挨拶に訪れる。犬を抱いた妻(黒沢あすか)はリビングに上がり込み、一家団欒を掻き回すような言動をしはじめるのだが…。
『物語』 監督・脚本:玉城ティナ 主演:琉花・奥平大兼
高層ビルに囲まれた都会の雑踏をひとり音楽を聴きながら歩いている少女(琉花)が、向かった先は、なにもない真っ白な部屋 。その部屋には、ものいわぬ美少年(奥平大兼)が、ひとりベッドに横たわっている。そのベッドのかたわらで、少女は少年に向かって自分の装わない気持ちを問わず語りに語り出す。二人のスリリングな関係の行方は…。
『あんた』 監督・脚本:千葉雄大 主演:伊藤沙莉・千葉雄大
「あたしはいつでもあんたの味方だからね」筆を走らせるスナックの雇われママの男(沖田修一)が思いを馳せるのは、キャンプを楽しむ女(伊藤沙莉)と男(千葉雄大)。恋人でもなく、友人というには軽すぎ、でも家族にはなれない。近くにいるのに遠く感じる。ひとりでも平気だと思っていたはずなのに込み上げる寂しさ。一生続くはずだった関係は、男の一言によって徐々に歪 が生まれていき…2人の先にあるものとはー。
『ありがとう』 監督・脚本:永山瑛太 主演:役所広司
家族と離れ、死に場所を求めてひとり彷徨うおとこ(役所広司)。癒してくれるはずのマッサージ嬢(橋本マナミ)からも逃げ出し、路上で盗んだ車で奥深い山へとはいっていく。車を乗り捨て、さらに森の奥へ歩み入るおとこは、そこで奇妙な若者に出会う。
『理解される体力』 監督:前田敦子 脚本:根本宗子 主演:柳英里紗・三浦貴
小さな喫茶店の店中に響き渡る大声で泣くキエ(柳英里紗)と、やさしくそれを受け止めるユミ(三浦貴大)。キエは貪るように巨大なパフェをたべ、貪るように涙を流して子どもみたいに大声で泣いている。どうやら旦那に浮気されたらしいキエは、とどまることのない怒りと涙と食欲の激流に押し流されている。喫茶店の店長(野間口徹)は、キエが大声で泣いているその理由を想像してキエにつたえるのだが…。

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