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2024年5月10日 19:32

【後編】佐藤流司インタビュー 「エンタメが全て詰まっている」映画『邪魚隊/ジャッコタイ』でならず者のダークヒーローに!

―多々良役の玉城裕規さんに、平馬役の阿久津仁愛さんとともに対峙する殺陣も釘付けになりました。お二人との手合わせはいかがでしたか?

仁愛がヒーヒー言ってました(笑)。

―玉城さんも殺陣に定評がありますもんね(笑)。

(阿久津が)「めちゃくちゃ早いですね」って言っていたのを覚えてます(笑)。その場では「まあね」と言いましたが、俺もめちゃくちゃ早いなと思ってました(笑)。後輩がいる手前、かっこつけないといけないと思って飄々とやっていましたが。多分、玉城くんもめちゃくちゃ早いなって思っていたと思います(笑)。自分自身ができる最速のスピードでやってやりましたね。

―玉城さんとはその殺陣のシーンについて話し合いはしなかったんですか?

してないです。事前に殺陣稽古があったので、「手数が多いね」という程度の話はしましたが、それくらいです。ただ、玉城くんは遅いのが嫌いと聞いていたので、それに応えるべく、フルスピードでやりました。

―今作では、アクションシーンの他にも、邪魚隊のメンバーとの掛け合いも見どころですが、邪魚隊メンバーの皆さんの印象を教えてください。

仁愛が演じる平馬は、まっすぐで実直な青年ですが、それが仁愛自身のパーソナルなところにもリンクするので、演じやすかったんじゃないかなと思います。逆に(小柳)心くんはふざけたがり、ボケたがりなんで、寡黙な鮒右衛門は、自分の心と闘い合いながら演じていた気がします。(比売知役の廣瀬)智紀くんはとにかくキレイでした。女形のような役柄が得意なのかどうかは分かりませんが、すごくキレイでさすがだなと思いました。(スルメ役の橋本)祥平くんは…分からない。いつも現場にいないので(笑)。ですが、ラストシーンは熱く演じていてかっこよかったです。それと、スルメが屋根から側宙で飛び降りるシーンがあるのですが、あれを祥平くんがリアルにやっていると思われたら癪だから、絶対に取材で言おうと心くんと話してました。なので、今、伝えておきます(笑)。

―邪魚隊の空気感はどのように作っていったのですか? 皆さんで話し合うというより、各々が持ってきたものを組み合わせて出来上がったものなのでしょうか?

4人のシーンでは、誰が盛り上げるかとか、鮒右衛門は高いところが苦手ということにしようとか、4人のバランス感とか、そうした話し合いはしました。

―現場で皆さんから出たアイデアが採用されているところもあるんですね。

ありました。皆さん、経験の長い人ばかりなので、台本の読み方のズレはあまりなく、台本を読んで思うままにやっても、お互いにピースがハマるような感覚があって、話し合いもスムーズに進んだように思います。お互いに芝居の上でどんな癖を持っているかもある程度は知っていたのでよりスムーズでした。智紀くんと祥平くんはお芝居で一緒になったことがなかったので、それも新鮮で楽しかったです。

―舞台のお芝居と映画のお芝居という点で意識したことはありますか?

スケール感や大きさです。舞台ではリアルに話しているように話したら小さすぎて見えないですし、逆に映画では思い切り顔面を振ったら不自然になるので、その機微は意識しています。映画はあまりオーバーにしないように、舞台は逆に少しオーバーにという違いはあります。

―「ミュージカル時代劇」ということで、劇中にはたくさんの歌も出てきますが、今作の楽曲はいかがでしたか?

舞台でもずっとお世話になっている和田俊輔さんが音楽を担当されていらっしゃるので、いつも通りにかっこよかったです。俺の得意な歌い方や得意なメロディーも分かってくださっていて、それを組み込んでくださるので、すごく気持ちよく歌えました。どの曲もかっこいいですよ。ミュージカルっぽくもありますが、ポップで、メジャーな聞きやすい楽曲です。永井大さんのラップもなかなか見れないシーンだと思います。

―ありがとうございました! ここからはぜひ、佐藤さんの「最近の出来事」について聞かせてください。まず、最近ハマってることは?

最近は料理ばっかり作っています。今(取材当時)は、脂質制限をしているので、油を使わずに料理を作るのにハマっています。

―料理といえば、SNSにチャーハンの写真も上がっていましたね。

ああ、そうです。あれは、稽古場で(岡宮)来夢におすすめされて作ってみたんですが、非常に美味しかったです。油を使わずに作れるので。

―最近作ったお気に入りの料理は他にどんなものがありますか?

トマトジュース700mlを1日に1本飲むようにしてるのですが、飲むよりも料理に組み込んだ方が楽に摂取できると思って、料理にも使うようにしてます。カリウム過多になってしまう可能性もあるので、健康にいいのかは分からないのでおすすめはできませんが(笑)。

―最近、お休みにしてることは?

この前の休みの日は、眼鏡を作りに行きました。眼科に行って視力検査したいなと思ってたんですよ。今、使っているコンタクトレンズが微妙に合わない気がするなと思っていってみたら視力がちょっと上がっていて、少し度を弱くしました。

―そんなことあるんですね。

びっくりですよね。何もしてないんですけど。あえて言うならマグロをいっぱい食べているくらい(笑)。

―では、お忙しい中、たくさんのお仕事をこなすモチベーションは?

楽しんでもらえていると自覚ができることが1番大きい気がしています。SNSもそうですし、お手紙もそうですし、舞台ならば観に来てくださるお客さまのカーテンコールでの拍手や笑顔は、楽しんでもらえていると感じられるので、そうしたことが次に繋がっているんだと思います。

―最近の癒しやストレス解消法は?

なんだろう…癒しか。

―あまりストレスを溜める方ではないですか?

溜める方です。溜まりっぱなしなんで、昨日も悪夢を見たばっかりです(苦笑)。癒しかは分からないですが、新しいゲームを買ったので、それが今は一番リフレッシュになっているように思います。

―ありがとうございました! 最後に、改めて作品の見どころと読者にメッセージをお願いします。

エンタメが全て詰まっている映画です。お芝居があって、歌があって、ダンスがあるという、非日常が詰まっています。エンターテインメントは非日常の世界に浸って、自分がセーフティーであることを楽しむためのものだと私自身は思ってるので、この映画で、彼らが苦悩したり、前に進んだり、命のやり取りをしてるところを見て、その非日常を楽しんでもらえたらと思います。明日からも頑張るための糧になればいいなと思いますし、そう思っていただける映画だと思います。そして、映画を観て、気に入っていただけたら舞台もぜひ観ていただけたら嬉しいです。

映画『邪魚隊/ジャッコタイ』は、5月31日から全国公開。舞台『邪魚隊/ジャッコタイ』は、8、9月に上演予定。

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取材 文:嶋田真己  撮影:有田純也

 

 

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