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2020年10月16日 18:27

東京芸術劇場30周年記念公演 舞台『真夏の夜の夢』開幕

東京芸術劇場30周年記念公演 舞台『真夏の夜の夢』

メインカット【真夏の夜の夢】クレジット不要-(002)

東京芸術劇場 プレイハウスにて上演される舞台『真夏の夜の夢』が10月15日(木)に初日を迎えた。

本作は、野田秀樹がシェイクスピアの喜劇「夏の夜の夢」を潤色し、1992年に「野田秀樹の真夏の夜の夢」と題して初演された作品。この度の上演で演出を手がけるシルヴィウ・プルカレーテは、ルーマニアを代表する世界的演出家で、2017年には日本人俳優を演出しての「リチャード三世」を上演した。戯曲の核心を鷲掴みにして大胆に色づけしていく演出手法は、刺激的で奇想にあふれ、放たれる鮮烈なパワーとエネルギーは観る者を惹きつけて圧倒する。

 

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“野田版”「真夏の夜の夢」の舞台となるのは、アテネの森ではなく日本の富士の麓。貴族たちの恋の物語は割烹料理屋の人々の物語へと書き換えられ、さらには別作品「ファウスト」の悪魔・メフィストフェレスが乱入。野田の真骨頂である彩り豊かな言葉遊びと重層的な物語は、嫉妬や憎悪といった人間のもつ闇の部分も織り込みながら、切なく美しい喜劇を描き出す。

出演は、そぼろ(原作ではハーミア)役に鈴木杏。蜷川幸雄や野田秀樹、栗山民也、鈴木裕美など名だたる劇作家の作品に出演して高く評価されている。そして、ときたまご(原作ではハーミア)役には北乃きい。「人形の家」やミュージカル「ウエスト・サイド・ストーリー」など演劇作品に意欲的に挑み活躍の場を広げている。さらに、板前デミ(原作ではデミトリアス)役に加治将樹、板前ライ(原作ではライサンダー)役には矢崎広が演じる。そのほか、今井朋彦、加藤諒、手塚とおる、壤晴彦と、実力派キャストが勢揃いした。

 

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この度公演初日にあたり、出演者がコメントを寄せた。

そぼろ(原作ではハーミア)役:鈴木杏
ずっとリモートでの稽古だったので、やっとプルカレーテさんにお会いできて、本当にうれしいです。稽古場で、日々、違うことを仰るので、ついていくのに必死でしたが、演出が覆されるのは面白く思います。
夢の中のようなシーンが、それぞれ繋がっていても、断片的に飛んでいくような面白さがあります。野田さんの作品は何作も観ていますし、ワークショップに参加させてもらったりもしていましたが、プルカレーテさんの世界観で野田さんの戯曲をみると、こう変わるのか!という印象の違いに驚きました。喜劇というよりダークファンタジーです。私の演じるそぼろは人と自分を比べて卑屈になったり、愛が暴走して空回りしてしまったり。若いころにはありがちかも…と共感できるキャラクターです。
プルカレーテさんの天才的で、ほとばしるセンスを思う存分楽しんでいただけるよう頑張ります。ぜひそのセンスを、劇場で一身に浴びていただけたらと思います。

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ときたまご(原作ではハーミア)役:北乃きい
私が台本を読んで想像するところは、プルカレーテさんの中での10%くらいで、プルカレーテさんは私にはない世界観で、想像のもっともっと上をいっている、そんな驚きのある稽古場でした。想像のつかないシーンばかりで、「芝居には正解が無い」とよく言われますが、今回改めてそう思いました。
そして、共演の大先輩の壤さんや今井さんがウィスパーボイスの出し方やアカペラでの音のとり方を教えてくださいました。自分一人では、プルカレーテさんの「トレビアン!」は貰えなかったと思います。本当に贅沢な経験をさせていただきました。
見たことの無い世界観、聞いたことのない音楽であふれている作品です。今回、ツアーで5カ所回りますが、行ったことのない地域もあるので、とても楽しみにしています。ぜひ、観に来ていただければと思います。

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舞台写真は全て撮影:田中亜紀

 

本作は、10 月15 日(木)~11月1日(日)まで東京芸術劇場 プレイハウス公演の後、新潟・松本・兵庫・札幌・宮城にて上演される。

公式サイト            https://midsummer-nights-dream.com
公式Twitter          @MidsummNights https://twitter.com/MidsummNights

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