ミュージカル「LUJPIN ～カリオストロ伯爵夫人の秘密～」囲み取材およびゲネプロが11月9日（木）に帝国劇場で行われ、主演の古川雄大ガ初日に向けた想いを語った。
本作は、日本ミュージカル界を代表する演出家の小池修一郎とフランの人気作曲家ドーヴ・アチアがタッグを組んで贈る新作ミュージカル。フランスの小説家モーリス・ルブランによる「怪盗ルパン」シリーズを下敷きに、自由な発想で、各キャラクターが入り乱れる冒険活劇ロマンで、古川が帝国劇場単独初主演を飾る。
古川は、初日を直前に控えた心境を「いよいよ始まるなという感じです。とても緊張感に包まれていまして、昨日もあまり眠れてないです。今までは不安で眠れないことが多かったんですが、今回は、小学生の頃に遠足に行く前日みたいな、ワクワクして高揚感で眠れないという感覚を何十年ぶりに味わいました」と語り、「１から作る作業は大変でしたが、先生のご指導のもと、素晴らしい共演者の皆さまと作っていく過程がとても新鮮で、その過程を楽しみながらいい方向に進んできたのかなと思っています。エンターテインメント性に優れた面白い、小さいお子さまからおじいちゃんおばあちゃんまで楽しめる内容です。そういった作品は、なかなか帝国劇場で上演されることが今までなかったのかなと思うので、また新しい風を吹かせられる作品になるんじゃないかなと思います」と胸を張った。
演じるルパンという役柄については、「淡々と何でも完璧にこなしながら自由奔放に生きて、恋愛をしながらお宝を盗んでいく。ある種、ミスができないキャラクターではあると思うので、マントさばき一つとっても、ダンスの動きも殺陣も完璧でないといけない、難しい役だと思います」と話し、「色々なことをやらなければならないので、それぞれのスキルのレベルを限られた時間の中で上げていくのは大変な作業でした」と稽古を振り返った。
また、帝国劇場での初主演について聞かれると、「歴代の主演を務めてきた方々は、錚々たる方々なので、そこに自分が加わるのはすごく光栄なことだと思います。（ミュージカル『エリザベート』の）ルドルフで（帝国劇場に）初めて立たせていただいてから11年が経ち、単独主演ができるというので、自分の歩んで来た歴史を感じながら、１公演１公演を噛み締めて立てたらと思いを持っています。ただ、何よりもこの作品が素晴らしくあることがベストなので、それに尽くしたいと思います」と真摯なコメント。
座長として「色々やっていますよ。コミュニケーションを取らせていただいたり、差し入れをしたり」と言いながらも、「ただ、座長と言いつつも、皆さんにすごく支えられています。していただいていることの方が多いので、感謝しています」と共演者への感謝を口にした。
さらに、今回のドーヴ・アチアによる楽曲についても「いろいろな楽曲がありますが、全てがキャッチーで全て耳に残ります。曲のカラーもはっきり分かれていて、さすがだと感じています。ただ、歌う身としてはハードルが高い曲ばかりですが、それを乗り越えた時には曲のパワーに背中を押してもらえると思います」と言及した。
古川の地元、長野で大千穐楽を迎える本作。「地元もとても盛り上がっているみたいです。最後を僕の故郷で締め括るという、皆様の配慮に感謝しています。（地元には）たくさんお世話になった方がたくさんいるので恩返しという意味でも立派な姿でステージに立ちたい」と想いを明かした。
そして、最後に「小池先生が帝国劇場で初めて書き下ろすという先生の挑戦のタイミングで、僕自身も挑戦しながらタッグを組めるというのはとても幸せなことだと思います。皆さんが、どんな反応をしてくれるかとても楽しみです。僕らはとにかく一生懸命、稽古をして頑張って作ってきたので、それをたくさんの方に観ていただきたいと思います」と呼びかけて囲み取材を締めくくった。
ミュージカル「LUJPIN ～カリオストロ伯爵夫人の秘密～」は、以下の日程で上演。
東京公演：2023年11月9日(木)～28日(火) 帝国劇場
名古屋公演：2023年12月7日(木)～20日(水) 御園座
大阪公演：2023年12月29日(金)～2024年1月10日(水) 梅田芸術劇場メインホール
福岡公演：2024年1月22日(月)～28日(日) 博多座
長野公演：2024年2月8日(木)～11日(日) ホクト文化ホール 大ホール
