ミュージカル『町田くんの世界』フォトコール・開幕記念囲み取材が3月27日(木) に日比谷シアタークリエで行われ、川﨑皇輝（少年忍者）、長澤樹、湖月わたる、吉野圭吾、演出のウォーリー木下が出席。初日に向けた思いを語った。
本作は、安藤ゆきにより2015年〜2018年に別冊マーガレット（集英社刊）にて連載された累計140万部発行の人気漫画を原作にした作品。物静かでメガネ。そんな外見とは裏腹に成績は中の下。アナログ人間で不器用なのに、運動神経は見た目通りという町田くんが、周りのみんなを変え、愛されていく新感覚の人間ドラマを初めてミュージカル化する。
この日のフォトコールでは、オープニングから2場までのシーンが披露された。ステージ中央には2階建ての回転する大きなセットが組まれており、それをキャストたちが回しながらオープニングナンバーを歌う。さらに、そのセットを上へ下へとキャストたちが移動。華やかなオープニングに仕上がっていた。
左から：湖月わたる、長澤樹、川﨑皇輝、吉野圭吾、ウォーリー木下
囲み取材でウォーリーは「1カ月半かけてみんなで作ってきたものを明日、ついにお披露目できます。こういうものも世の中にあっていいんじゃないかと思って作りましたので、ぜひ新しい体験をしてもらいたいと思います」と挨拶。
本作がミュージカル初主演となる川﨑は「いよいよだなと思いつつ、あっという間だったなという感覚もあります。ここまで作り上げてきたものに自信を持って、明日、初日を迎えられればと思います」と思いを語った。
ヒロインの猪原奈々を演じる長澤は「この舞台は素敵なものになると自信を持って言えるくらい大好きな舞台なので、やっと皆さまにお披露目できると思うとすごく嬉しいです」と笑顔を見せ、お母さん役の湖月は「原作を読んだときに感じた素敵な言葉やメッセージがいっぱい詰まった作品が、ミュージカルになります。人間ってダメなところが愛おしい、美しい世界を届けられるんじゃないかと確信しています」、そして健一役の吉野は「とてもチームワークがいいので、そのチームワークの良さを皆さんにお届けして、楽しかったなと言っていただけたら幸いです」とそれぞれコメントを寄せた。
また、川﨑は自身が演じる町田というキャラクターについて「町田くんは人とのコミュニケーションや人を愛しているキャラクターですが、相手の目をまっすぐ見て、伝えたいことをハッキリ伝えられる能力がすごい。伝えたい言葉を言っているだけなんですが、みんながほしい言葉をちゃんと言っている。そして、町田くんに対して言いたいこと、伝えたいことを疑わずにまっすぐ受け取る。人を愛する力が町田くんの魅力なのかなと思います」と分析。「演じてみて改めて僕たちにはない長けた部分を感じた」と話す。
一方、ミュージカル出演が決まる前から原作を読んでいたという長澤は、「実際に演じるんだと思って原作を読んだら、フィクションとしてではなく、リアルに猪原さんや町田くんという人物を考えるようになって、言葉一つとってもこんなに大事なことが描かれていたんだなと改めて感じるようになりました。音楽が素晴らしくて、自分の背中を押してくれるような音楽に溢れているので、ミュージカル『町田くんの世界』はこういう世界なんだと新しい発見がありました」と本作の世界に入った感想を語った。
さらに、本作の楽曲の中に、町田が毎朝、目玉焼きを作っているという歌詞が登場することから、料理をするのかという話題に。川﨑は「目玉焼き、作りますよ。料理もできます」と言い、「本編中に、町田が肉じゃがを教えてもらうシーンが出てくるんですよ。そこで『無水肉じゃがだよ』とか『ジャガイモは男爵じゃなくてメークイーンなんだよ』っていう言葉が出てくるので、実際に僕もメークイーンを使って無水肉じゃがを作りました。（稽古場に）持ってくればよかったんですが、稽古が始まって半分くらいの時期だったので、手作り肉じゃがは厳しいものがあると思って持ってこなかったんです。それくらい料理は好きでやっています」と明かして、場を盛り上げた。
最後に川﨑は改めて「この『町田くんの世界』という作品は、せわしない世の中を生きる我々を優しさで包んでくれる、心温まる作品だと感じています。ミュージカルだからこそ伝わるものがあると、スタッフさんを含めてみんなで作り上げてまいりました。素敵な作品になりそうだなと少しでも感じていただけたら幸いだと思っています。誰もが心が温まる作品を目指して千穐楽まで頑張ってまいります。初日を楽しみにしていただければと思います」と意気込んで、会見を締めくくった。
ミュージカル『町田くんの世界』は、以下の日程で上演。
東京公演：3月29日～4月14日 日比谷シアタークリエ
大阪公演：4月19日～21日 梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ
