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華麗なる国際的実力派ヴァイオリニスト、南紫音さんに単独インタビュー!(前編)

2014/7/1 01:49

南紫音(みなみ しおん)。2005年ロン=ティボー国際音楽コンクールにおいて第2位を受賞し、一躍国際的注目を集めた。2008年にはCDデビューも果たし、現在最も期待されている若手実力派ヴァイオリニストである。1989年の北九州市生まれの25歳。

今回、「Fataisie(ファンタジー)」と題した3枚目のCDを発売。リサイタル目近の、忙しい日々の合間にお話しを聞かせていただいた。

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photo:Yasuhiko Akiyama

1.生い立ち、そして両親のこと

―南紫音、とても素敵なお名前ですが、どなたがつけてくださったのですか?―

母がピアノをしていたので、何か音楽をしてほしいという思いと、音という響きの

字を入れたかったので付けたということでした。小さな時はしおんという名前は周りにいなかったのと、男の子にも使える名前だったのであまり好きではなかったです。えりさんとかゆりさんとか女の子ぽい名前に憧れていました。でも今はとても気に入っています。とても良い名前を付けてもらったなあと思っています。

―ご両親とも音楽をなさっていたのですか?―

母だけです。母がピアノをしてました。父は、音楽に関係ない仕事をしています。兄が一人いるのですが、兄はピアノとヴァイオリンの両方していまして、兄を見ていた私が自分からヴァイオリンをしたいと言ったと母から聞きました。でも、私は小さかったので全然記憶はないんですけど。

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―初めにつかれた先生はどなたですか?また、どんなレッスンでしたか?―

3歳の誕生日の日から先生について習い始めました。

私は北九州出身なんですけど。篠崎先生です。N響のコンサートマスターをなさっている篠崎史紀さんのお父様に習いました。音楽の楽しさを教えてくださいまして、とても楽しいレッスンでした。身体で音楽を表現するというレッスンで「ここは盛り上げたいので一歩前にでて!」とか「弓はこういう風にカッコよく弓を振り上げて!」という感じでとても楽しいレッスンでした。小学校の5年生までお習いしました。

―ご両親の教育方針は?―

父は「出来る範囲の中で頑張りなさい」ということでしたが、母は「目標を決めてそれに向かって努力するという方針でした」。ですから「私がヴァイオリニストになりたいなら目標を決めて、それを実現するためにそれに向かって努力していきなさい」というひとでした。父とは正反対でしたけど。

私がヴァイオリンをやっていきたいと言った時からの母は本当に凄かったです。良い意味でも悪い意味でもすごく厳しかったですね。自分が小さい時は、自分が目指しているものがどれだけ厳しいのか分からずに「だた単にヴァイオリニストになりたい」と言っていただけですが、母はその厳しさを分かっていましたから、もうできる限りやりましょうということでした。

―ヴァイオリニストになりたいと思われたのはいつ頃ですか?―

小さい頃からずっと思っていました。

小さい頃は一日30分練習するということで「10分練習したらおやつね」というように、だましだまし練習していたようです。母に上手に引っ張られていた感じです。

明確に目標ができてコンクールに出はじめるようになった時は、計画的に今日はこれをクリアにしていこうという練習でした。

コンクールに出るようになってから明確な目標ができて、決めたのは小学校4年生の時くらいのでしたね。

―小学生、中学生の時は全日本音楽コンクール福岡大会1位、2004年には第13回アルベルト・クルチ国際ヴァイオリン・コンクールで15歳にして優勝。2005年ロン=ティボー国際音楽コンクール第2位を受賞という素晴らしい成績を沢山残されていますね。―

運もあるのではと思います。

―運だけではコンクールで優勝はできませんよ。才能とセンスと努力がないと難しいのではないですか?―

本当に自分ができる事は全てしましたし、ヴァイオリンがイヤダ!と思う位に毎日練習しました。その努力が結果にでた事がとても嬉しかったです。幸運だったと思います。

母は、本当に私の全てをサポートしてくれましたし、今までの私がやってきたことをすべて分ってくれていますし一番の理解者であり一緒に頑張ってきたただ一人の理解者ですね。

―素晴らしいお母様ですね―

感謝しきれないです。なんかうるってきてしまいました。

―厳しさがわかるしとても素晴らしい方ですね。ソリストの厳しさもお分かりになってらっしゃるし・・・。―

自分がもし親の立場だったら同じようにはしてあげられないと思います。その苦労をすべてサポートできない部分が出てきて、自分自身で解決しなくてはならないことが出てきますよね。それを傍で見ているしかない状況という時もありますよね。そういう時に傍で見ているしかないというのもとても辛いのではないかと思います。自分はとても同じようにはできませんね。本人が解決しなくてはいけないことがありますし。

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2.現在のお住まい

―現在は海外にいらっしゃいますが、お母様もご一緒ですか?―

いえ、今は一人で生活しています。去年の9月からハノーファーで一人で住んでいるんですけど、5月に初めて母が遊びに来てくれました。とても楽しかったです。3週間位いました。ドイツのいろいろな所に行ったり、ドイツにしかない食材で料理をしたいと言って、わたしが手を出さなかった食材でいろいろ料理してくれてとても楽しかったです。

―では、ご自分で自炊なさっているのですか?―

はい、そうです。ドイツは注文してから料理が出てくるのが凄く遅かったりするので、時間がゆっくり取れる時じゃないと外食はできないですね。

煮込んだものを作り置きしておいたり、焼いてバルサミコをかけてという簡単な料理ですけど自炊してます。

―初めて自炊なさったのですか?―

いえ、東京(桐朋学園大学)にいる時も一人で生活していました。でも東京は外食がとても便利ですよね。お惣菜屋さんもあるしコンビニも便利ですし、本当に時間があるときしかできませんでしたけど。

でも、今は毎日自炊しています。楽しいです。日本にいた時より時間に追われているという感じがなくて自分のことに使える時間が増えたのでお料理もゆっくりできます。

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―練習時間が決まっているのであまり練習時間がないと書かれていましたが・・・―

そうなんですね。日本でしたら音楽家専用に物件とかがありますよね。ドイツはないんですね。大体このマンションは音楽家が多く住んでいるからといっても、朝の9時から夜の9時までなんですね。遅くても夜の10時にはパタリと止めますね。

東京にいたときは夜中の2時位まで弾いていたのですが今は夜は時間ができました。

逆に時間の中で練習しますから集中しますし、そのあとは自分の時間ができて・・・。

では、そのあとの時間は何をなさっているのですか?―

連絡ごとをしたり、お散歩に出かけたりしています。

今は日が長いので夜の10時半位まで明るいんですね。

―日常生活の中で気をつけていることやこだわっていることはありますか?―

特に演奏会に前は、よく食べてよく寝てという基本的なことに気をつけています。

あとは食べ物に気をつけています。私はお腹が弱いので気をつけています。

特に時差があったりすると体調を崩しやすいので気をつけています。日本に帰国したからラーメンを食べたいと思って食べてしまうとお腹にきたりするので本番前はラーメンを食べたくても我慢してうどんにします。

―ハノーファーではラーメンが食べれるのですか?―

パリとかは沢山お店があるのですが、ハノーファーは日本食のお店が2件くらいしかなくて、中華はおいしいお店がありますからラーメンが食べたくなったら中華店に行けばおおよそ解消できます。アジアンフードが食べたくなりますね。

―お家から送ってもらうなんてあるんですか?―

送ってはもらいませんが、日本に帰る時のスーツケースは空っぽなんですが、帰るときは食材で一杯入っています。特に私は九州出身なので豚骨ラーメンを一杯入れて持って帰ってきます。

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―音楽以外に興味があることはありますか?―

時間があると美術館にいったり、お料理したり本を読んだりしてますが、今一番はまっているのが古い映画を観るのが好きです。ドキュメンタリーも面白かったですが、最近観たヒッチコックの映画ですが、当時はCGとかないので限られた手法で殺人シーンとか生々しく表現しているし、女優さんもとても綺麗ですし指先の表現まで綺麗ですよね。ハンドルの握り方の表現も綺麗ですよね。

―海外で活躍なさっている日本人の音楽家の方との交流とかはあるのですか?―

まだ、そういうことはありませんが、桐朋時代の友人とかが留学しているので時間ができたときには違う町に住んでいる友人のところに行ったりします。

―日本人の方が多いですよね。―

留学といっても本当に一人ということではなくて、同じクラスにも日本人の子もいますし、という意味ではとても刺激し合えるし「お互いに頑張ろうね」と言いあえるのでとても心強いです。

―日本と海外で発信する音楽の違いを感じることはありましたか?―

とても感じました。同じクラスの子でも日本ではあまり弾かない曲を沢山弾いていましたし、自分も取り組んでみたい曲が増えました。それから曲を作っていくアプローチ方法が違うんですね。特にオーケストラでの演奏は日本では指揮者に言われたことを忠実に考えて演奏するということをですが、ドイツでは指揮者がしゃべっている間にも質問攻めで、皆がそれぞれの考えを持っていてそれを方向性を揃えていくというのがリハーサルでする作業になるんですね。ですから仕上がった音楽が凄く勢いがあってスケールの大きなものになるんですね。

―海外に行ってよかったですね。―

ええ、本当に。新たなアプローチ方法が勉強できてよかったですね。

―場所、環境、空気、聴衆と違ってきますよね。その環境の中で演奏していくというのはいかがですか?大変ではないですか?―

一番感じたのは、お客さんが演奏が終わった後に直ぐに駆け寄ってきてくれて感想を言ってくれるんですね。それがとても嬉しいです。ヨーロッパの方が演奏家と観客の間がより近い感じがしました。音楽が生活に溶け込んですね。(後編に続く)

 

【発売CD】

南紫音/ファンタジー        UCCY-1038(ユニバーサル・ミュージック)

・フランク:ヴァイオリン・ソナタ イ長調
・フォーレ:ヴァイオリン・ソナタ第1番イ長調 op.13
・イザイ:ポエム・エレジアック(悲劇的な詩) op.12
・イザイ:子供の夢
・フォーレ:夢のあとに

 

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