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2017年9月21日 06:00

再演ミュージカル『メンフィス』フェリシア役の濱田めぐみさんにインタビュー!「仕事というよりも役者という生き方をしようと決めた」<前編>

取材:記事・写真/RanEntertainment

2010年にトニー賞のミュージカル最優秀作品賞を含む4冠を受賞し、2015年に日本初演を迎えた大ヒットミュージカル『メンフィス』が、2017年12月に新演出で再演される。

ミュージカル『メンフィス』は1950年代のアメリカ、人種差別が根強く残るメンフィス(テネシー州)を舞台に、黒人音楽を世に広めようとする白人DJヒューイと黒人歌手のフェリシアとの恋を描いたミュージカル。

日本でも第23回読売演劇大賞の上半期作品賞ベスト5にノミネートされ、音楽をBON JOVIのデヴィッド・ブライアンが担当し話題になった作品である。初演に引き続き主演を務めるのは、テレビ、映画、舞台とマルチに活躍する実力派の俳優山本耕史と、ミュージカル界きっての歌姫濱田めぐみ。今回、山本耕史は主演と共に演出も手掛ける。

RanRan Entertainment(ランランエンタメ)では、前作でもフェリシアという黒人女性の魅力を見事に体現された濱田めぐみさんにインタビューを実施。作品に懸ける思いや役へのアプローチの仕方、役作りに関してストイックなまでに厳しい姿勢を貫く理由などたっぷりと語っていただいた。

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【日常的なエッセンスとして感じられていないと、すぐにはあの世界観には入れない】

――まず、初演で大好評を博したミュージカル『メンフィス』が、2年ぶりに再演されるとお聞きになった時のお気持ちを伺えますか?

初演の千秋楽(福岡)で、耕史さんと「楽しかった。もう1回やれたらいいね。やるとしても数年かかるかな?」と話していたので、今回再演すると聞いて、また、あの世界観を耕史さんと作っていけると思ったらワクワクしましたね。あのゴスペルの世界観やノスタルジックなストーリーは心に残りますし、『メンフィス』は業界の方たちにも人気があった作品。時代背景もいろいろな要素が詰まっているので、「1回で終わらせるのはもったいないね」と耕史さんとよく話していたんですよ。

――2015年の公演は、連日のスタンディングオベーションでした。当時の反響は覚えていらっしゃいますか?

とにかく「楽しかった」ということや舞台にエネルギーが満ちていて、お客様もすごく喜んでくださっていたという印象がすごくありますね。その匂いというか感覚で公演を思い出した時に、当時の様子が一気によみがえってくるのですが。視覚的、聴覚的ではなく、『メンフィス』という世界観のニュアンスを思い出した時に、「あそこでお客様と共感できたな」「最後のあのカーテンコール!」という思いがジワジワとよみがえる感じでしたね。

――『メンフィス』の楽曲の魅力はどんなところにあると思われますか?

作品はミュージカルですが、デヴィッド・ブライアンの世界が半分以上占めていましたし、彼の感性があってこその『メンフィス』だと思うのです。彼のロックの世界観は誰もが好きだと思うし、とても人気もある方。楽曲は身近に感じられるようなメロディだったり、音選びだったりということも魅力であると思いますね。

――今までのミュージカルとは違う『メンフィス』の楽曲は難しかったですか?

やったことのない曲ばかりだったので難しかったですね。とくに私は、ディズニーミュージカルやグランドミュージカルといったミュージカル畑で長く育ってきましたので、『メンフィス』のようなロックやゴスペルを歌うミュージカルはその時が初めてで。当時はどうやって手をつけたらいいのかなと思っていました。

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――初演でフェリシア役を演じるために、黒人音楽を常に感じられるような環境にして役作りされていたというお話が印象的でした。

あ~!そうだった気がします!独りでゴスペルとか歌っていました(笑)。日本にはゴスペルのような黒人サウンドもあまりなくて、もともと日本人のDNAに植え付けられているものではないので、「自分の日常的なエッセンスとして感じられていないと、すぐにはあの世界観には入れない」と、強く思っていた気がします。

――今回の再演で、フェリシアへの想いが更に深まると思いますが、役へのアプローチはどのように構築していこうと思われますか?

あまり考えてはいないんです。もちろん、基本的なフェリシア像は台本には書かれていますが決めてはいなくて。ただ、お客様も我々(役者)もあれから2年経って、いろいろなことを経験していますし、前のものをなぞるのではなく、そこで生まれてきたものから作り上げられたらいいなと思っています。今回は耕史さんも演出されますので、彼の意見も取り入れつつ、アイディアも聞きながら、結果的にフェリシアがどのように見えるのがいいのかを探りながらやっていけたらと思っています。決めてかかるとそこを目指してしまうので、あえて作ることはせずに、相手とのバランスやそこから生まれる化学変化を大事にしたいんです。

 最終的なものは稽古場に入ってからですね。そこで除々に方向性が見えてくると、今度はそれをどのように味付けすれば、そのシーンがよりよく見えるのか、わかりやすくなるのか、よりフェリシアらしくなるのかを考える。こうした肉付けはしますが、最終的にこういうフェリシアだというのは千秋楽の日にお客様が決めることで、役が全て出来上がるのは千秋楽なんです。今回のバージョンの方向性として、このように見えたらいいなというものは早い段階で見つかると思うのですが。私も耕史さんも年齢を重ねて……耕史さんもお父さんになっているし(笑)、私もいろいろな舞台で経験を積んで、多くの役者の方たちとの共演を経てきた中で生まれるフェリシアは、前回と同じではなくて少し違ったエッセンスを含むやもしれぬ……といった感じですね。

ミュージカル『メンフィス』
公演日:2017年12月2日(土)〜17日(日)
劇場 :新国立劇場 中劇場

<出演者・スタッフ>
ヒューイ・カルフーン:山本耕史
フェリシア・ファレル:濱田めぐみ
デルレイ:ジェロ
ゲーター:米倉利紀
ボビー:伊礼彼方
シモンズ:栗原英雄
グラディス:根岸季衣
ICHI、風間由次郎、上篠駿、当銀大輔、遠山裕介、富永雄翔、水野栄治、渡辺崇人
飯野めぐみ、岩崎ルリ子、ダンドイ舞莉花、増田朱紀、森加織、吉田理恵
演出・振付:ジェフリー・ページ
演出・主演:山本耕史
脚本・作詞:ジョー・ディピエトロ
音楽・作詞:デヴィッド・ブライアン
翻訳・訳詞:吉川徹
チケット:全席指定・税込 
S席:11,500円
U-25(25際以下当日引換券):5,500円
チケット好評発売中

HP  http://hpot.jp/stage/memphis2017

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