取材:記事・写真/RanRanEntertainment
新橋演舞場の6月公演として、三宅裕司を座長とする「熱海五郎一座 新橋演舞場シリーズ5周年記念 東京喜劇『船上のカナリアは陽気な不協和音』の製作発表会が3月7日(水)都内で行われ、三宅裕司、渡辺正行、ラサール石井、小倉久寛、春風亭昇太、東貴博、深沢邦之、そしてゲスト出演する小林幸子、および製作関係者が登壇した。
伊東四朗を座長とした「伊東四朗一座」を引き継いだ三宅裕司が“伊東ならぬ熱海”そして “四朗ならぬ五郎”で「熱海五郎一座」を旗揚げ新橋演舞場に進出して5年目を迎える。今年は三宅裕司が作ったビッグバンド「三宅裕司 & Light Joke Jazz Orchestra」も参加し、新橋演舞場で初めてジャズの音色が響くことになる。「なんとかビッグバンドが出ることができ、その分小林さんのギャラを安くしてもらって(笑)」と三宅の念願が実現する。
三宅は「今回、最高の東京喜劇ができると思っている。馬鹿なことをやりながら、音楽レベルも高い、ダンスもレベルの高いモノをやって、すべて感動と笑い。今回ストーリーは話すことが出来ないんです。でも、ストーリーに引き込まれながらも、1分に一度は爆笑をとっていこうと、そして最終的には涙を流すくらいの感動で終わりたい。ぜひ若い人にも観ていただきたい」と自信たっぷりの挨拶を行った。
「出演者の役柄とストーリーを話せる範囲で」というMCのリクエストに三宅が説明した。
題名が示すとおり、豪華客船の中で起こるドラマ。ある事件が起こってから精神的に歌うことが出来なくなった演歌歌手を小林幸子が演じ、彼女を励ますためにパトロンとしての後援会会長(渡辺)が豪華客船に連れてくる。昇太は天才外科医、小倉は船長役、東と深沢(交互出演)は副船長役で、いずれもちょっとした裏を抱えている。ラサール石井だけが一般の観光客だが、今作のキモ。最後にとんでもないシーンを演じることになる。そして、三宅は豪華客船専属のバンマス兼司会者。過去に演歌歌手の傷を負った原因を作った。全部が人間模様として絡み最後の感動にもっていくというストーリーだ。
現在上演中の舞台「HEADS UP!」の演出を担当し苦労しているラサール石井は「このメンバーは立ち稽古初日から何も言わなくてもできる。とってもやり易い状態。今回もバカは渡辺さんにやっていただき、皆さまに笑っていただきたい」と挨拶。
落語芸術協会理事、そして『笑点』の司会でも多忙中の昇太は、「僕の働いている職場はおじいさんが多くて、活気がないんです。普段一人で演じているもんですから、皆さんと一緒にひとつのモノを作り上げることがスゴく楽しくてリフレッシュの場になっています」とコメントした。
ゲストの小林幸子は「演歌でデビューする前はクラブでジャズやいろいろな歌を歌わせていただいた」と自信を覗かせ、「本当に仲が良くて、楽しい稽古場が始まるんだとワクワクしています」と目を輝かせた。
東京喜劇『船上のカナリアは陽気な不協和音』
6月1日(金)~6月28日(木)全37公演
新橋演舞場
チケット発売:3月25日(日)10:00より