取材:記事・写真/RanRanEntertainment
映画「君の名は。」で、今や世界的に注目の新海誠による初長編アニメーションの舞台化作品『雲のむこう、約束の場所』の制作発表会見が4月6日(金)、都内にて行われ、主人公の藤沢浩紀を演じる辰巳雄大(ふぉ~ゆ~)、クラスメイト白川拓也を演じる高田翔(ジャニーズJr.)、そしてヒロイン役の沢渡佐由理を演じる伊藤萌々香(フェアリーズ)、さらには浅野温子、湖月わたる、松澤一之が登壇した。
若い男女の葛藤を中心に描かれた原作の魅力に加え、舞台版では、津軽半島をはさみ日本が南北に分断された二つの国に暮らす大人の背景も描き、舞台作品としてより深みを増している。
辰巳は「新海さんの作品が舞台化されるだけで驚き。まさか自分が主人公で出演できるとは、興奮で胸がいっぱいです」と主役に選ばれた喜びを表した。さらに、東京公演の会場となる東京国際フォーラムは18年前の中学2年のときに初めて舞台に立った場所であることを明かし「この先、お芝居で頑張っていくぞと思ったあのときの自分との約束を(ようやく)果たせるという感慨深い思いとやってやるぞという心意気で臨んでいます。高校生とか青春物語にずっと憧れていて、あれよあれよといううちに、ジャニーズに入って20年目。このタイミングで青春物語ができるのは本当にうれしい思い。この先自分の糧になる作品となることは間違いない」と舞台への抱負を語った。
高田は「(辰巳)先輩と共演するのはほとんど初めまして!だったので緊張しました。物理学が好きで、浩紀と一緒に飛行機を作る役柄。物理学は自分には理解できないところが多く・・・」と役柄に苦戦していることを明かし、「東京国際フォーラムでは、皆さんチーム一丸となって助け合いながらやっていきたいと思います」と意気込みを語った。
伊藤は「なんと、私は辰巳さんがジャニーズに入った年に生まれました。11歳くらい違うのですが、その距離を感じさせない演技ができたらいいなと思っております」と周囲を驚かせた。
湖月、松澤、浅野は若い3人によるキラキラ部分とは別に舞台版で新たに用意されたドロドロ三角関係を演じる。浅野は「日本が南北に分断されなくてよかったなと台本を読んで思いました。そこは丁寧に描いていかないと」とシリアスに語り、ドロドロ関係については「血沸き肉躍るぐらいにいかないといけないなと思っています(笑)」。宣戦布告を受けた形の湖月は、「あこがれの温子さんと二人きりのシーンの立ち稽古をさせていただいた。本当に夢を見ているみたいで」と語り、そのシーンがドロドロとしたドラマの最終章となる場面であることを明かした。
会見後の囲み取材で、高校生役に抵抗はないか?という質問に、辰巳は「それ(年の差)を越えるのがお芝居の力、演劇の力だと思っている」と自信たっぷり。
ヴァイオリンの練習は?伊藤「持つ部分にドとかシールを貼って、稽古場でも家でも練習し頑張ってます」。辰巳「(お互い)どこまで進んだか探り合いをして(笑)」とちょっと不安げ。
座長としての辰巳の話題になり、松澤「(辰巳が稽古の後)すぐオレをお酒に誘うんですよ。一応僕が払ったんですけど、2回目は(辰巳が)払ってくれました。さすがですよ、座長としての心遣いというか」浅野「お金儲けてまんな~(笑)」、辰巳「もう次の日はモヤシ炒めてますよ~」浅野「ゴメンねー、モヤシ食わせて(笑)」
高田「(辰巳から)夜にお芝居について電話をくれる。けっこう静かだったんで、どこにいるのかと思ったら『今、公園で台本を読んでいるんだ』と。夜、1人ですよ!大丈夫かなって思って」。辰巳はそのときの状況について「藤沢浩紀は後半で闇の部分が出てくる。大切なものを失った瞬間に、一途が故にぼっかり心に穴があくって、どういうことかと思って夜中の公園に台本持っていきました」と説明した。
最後に辰巳は「舞台『雲のむこう、約束の場所』は、生身の人間だからこそできる素敵なお芝居。新しい作品になっていると思うので、作品を見たことのある方も見たことのない方もぜひ劇場に足を運んでください。『約束』です!」と呼びかけた。
公式サイト:http://www.kumonomukou-stage.com
<東京公演=全7公演>
公演日程・会場:2018年4月20日(金)~4月24日(火)
東京国際フォーラム ホールC
<大阪公演=全2公演>
公演日時・会場:5月2日(水)開演12:00、17:00
*5月2日(水)17:00 スペシャルカーテンコールトーク開催
NHK大阪ホール