いのうえ歌舞伎 《亞》alternative『けむりの軍団』が開幕!
2019年劇団☆新感線39興行・夏秋公演 いのうえ歌舞伎 《亞》alternative『けむりの軍団』が、7 月15日(月・祝)、TBS 赤坂 ACT シアターにて開幕した。3年ぶりの劇団本公演となった『偽義経冥界歌(にせよしつねめいかいにうたう)』に続く、“サンキュー公演”第二弾『けむりの軍団』は、これまでとは一味違う、“もうひとつ(alternative)”の“いのうえ歌舞伎”と銘打ち、王道路線の“時代劇”。作・倉持裕、演出・いのうえひでのり。
戦乱の世。本能寺の変以後、秀吉の小田原征伐以前のいつか。軍配士としてさまざまな主君のもとで目良家と戦ってきた真中十兵衛(古田新太)は浪人として暮らす日々を送っている。ある日、賭場でテラ銭泥棒騒ぎを起こした美山輝親(池田成志)のとばっちりで、十兵衛は子分二人をヤクザに人質にとられてしまい、五日の間に捕まえて戻らないと 子分の命はないと脅され、仕方なく輝親を探すハメになる十兵衛。
一方、目良家の城内では、同盟を組む厚見家を守るために当主・則治のもとに正室として嫁ぐも、その同盟を反故にされた紗々姫(清野菜名)と家臣の雨森源七(須賀健太)は、目良家で一番の権力者でもある嵐蔵院(高田聖子)と目良家家臣で侍大将の<飛沢莉左衛門(早乙女太一)の目を潜り抜け、城外へと逃げ出した。
とある木賃宿で十兵衛は輝親を発見するが、そこに紗々姫と源七も居合わせ・・・。無事に城まで姫を送り届けることができれば、厚見家の軍配士として仕官させると言われて十兵衛の心は揺れ動く。しかしすぐにでも輝親をヤクザのもとに連れて行かなければならない。さあ、どうする、十兵衛!!
初日を迎えるにあたってのコメントは次のとおり。
<作:倉持裕> 今回は前回の『乱鶯』よりも軽いタッチで書いてみたわけですが、それがどう受け止められるのか、緊張しつつも大いに楽しみです。
<演出:いのうえひでのり> 今までにない感じの altanative(もう一つの)な“いのうえ歌舞伎”になっていると思います。あとは古田が台詞さえ覚えてくれれば(笑) 。
(中島)かずきさんが作る作品とも違う、『乱鶯』とも違う、作家の倉持君が新しいことをやろうとしてくれている作品でありつつも、でもきっちり新感線です。クロサワ映画を目指したけれど、クロサワにはなれませんでした(笑)。
ストーリーがこれまでにないタイプで普通に楽しんでいただけると思いますし、ここぞというときには見せ場の立ち回りも入るので、(早乙女)太一ファンやチャンバラファンにも喜んでもらえるかと。 久しぶりに古田が主演ですが、よくも悪くも周りを左右して影響力が強く、空気を支配している感じはさすが。古田と成志のバディも久しぶりなので面白いですよ。あと劇団員のファンの方には、“ここにこういう出方をするんだ”というバイト(本来の役ではない「ガヤ」的な役柄で出演)探しも楽しんでもらえると思います。
<真中十兵衛役/古田新太> 新感線にしては短い芝居になって、良かったと思います。少ない人数で大軍をやっつける為に、いろんな作戦を考えます。そこをお楽しみに。 あと、太一が格好良いです。
<飛沢莉左衛門役/早乙女太一> 皆さんとお芝居させてもらい、あっという間に稽古期間が終わりました。観に来ていただく方にも、あっという間に感じる程に楽しんでいただける作品だと思います。
公式サイト:http://www.vi-shinkansen.co.jp/kemurinogundan/
【東京公演】 7 月 15 日(月・祝)~8 月 24 日(土) TBS 赤坂 ACT シアター
【福岡公演】 9 月 6 日(金)~23 日(月・祝) 博多座 チケット料金
【大阪公演】 10 月 8 日(火)~21 日(月) フェスティバルホール
舞台写真:©2019『けむりの軍団』/ヴィレッヂ・劇団☆新感線【撮影:田中亜紀】