取材:記事・写真/RanRanEntertainment
日本中にディスコブームを巻き起こした、1977年公開ジョン・トラボルタ主演映画『サタデー・ナイト・フィーバー』。その伝説の映画が2018年、イギリスでビル・ケンライト演出、ビル・ディーマー振付でミュージカルとして蘇った。そしてついに2019年12月13日(金)~29日(日)に東京国際フォーラムで来日公演を行う。
製作発表のため来日した主演のリチャード・ウィンザーに公演への意気込みや作品への思いを聞いた。
――製作発表記者会見ではダンスも披露されて、いかがでしたか?
舞台とはまた違ってすごく近くにお客様がいて目の前で踊れたので楽しかったです。すごくパワフルで楽しく素晴らしかったです。
――2018年にイギリスで初演された時からトニー・マネロ役を演じていらっしゃいますが、この役を受けた経緯をお聞かせください。
私は、演劇も踊りもやっていて、BBCで放送の医療ドラマ「カジュアリティ」では、4年半ほど医者役(ケイレブ・ナイト)で出ていました。
今回の演出家ビル・ケンライトが、そのドラマを観ていて、私が演じた役を気に入っていたそうなのです。その時点では私がダンサーであることは知らなかったそうですが、ある時、ダンサーでもあると知り、トニー役の話をもらいました。
――そのお話が来ていかがでしたか?
すぐには返事をしなかったです。
自分としては、ちゃんとトニー役を演じたいという強い気持ちがあったので、こういう舞台にしたいという自分の意思を彼に伝えました。そしてビル・ケンライトも同じ方向性で考えていることが確認できたので、役を引き受けました。
――映画『サタデー・ナイト・フィーバー』はご覧になったことはありましたか?
はい、10代の頃に観ました。観て以来、ジョン・トラボルタのファンにもなりました。アダム・ガルシアさんが演じた舞台(1998年イギリス)も観たことがあります。すごくそれも圧倒されて感激したので、自分でゆくゆくはリチャード・ウィンザーバージョンをやりたいなという気持ちになりました。
――日本での(70年代)ディスコブームをご存知でしたか?
日本文化というのはダイバーシティに富んでいるというのは知っていて、日本でもディスコが流行っていたというのは聞いたことがありました。しかし、ここまで当時のブームがすごかったのは想像以上でした。
今回は3週間の公演なのですが、将来的にはもっと長い公演にしてもいいのではないかと思っています。12月も皆さまのフィーバーを感じることも楽しみにしています。
――トニー役の役作りについてお聞かせください。
自分なりのトニーを考えていました。決して、ジョン・トラボルタの真似をしたくはなかったです。リチャード・ウィンザーの“トニー・マネロ”を演じたいと思っていました。トニー・マネロは何を刺激されるのか、彼はどういう人なのか、どこからダンスに対する熱意、愛情が出てくるのか、を追究したいと思いました。
なぜ毎週末のようにディスコに行ってフロアを独り占めするのか、実は彼本人は人生的に彷徨っている、自分の道をみつけられない、彼だけでなく、彼の周りの人たちもやはり道に迷っている、そういう世界観を描いているのだと。
――リチャードさんはダンスや演劇を続けていくにあたり葛藤や、障害にぶつかったことなどありましたか?
時代的には男性が踊るということに対する非難というのはありました。
でも幸い人生で選択したことは結果間違ってなかったと感じています。最初クラシックバレエをしていましたがクラシックバレエダンサーになろうとは考えていなくて、演劇関係で自分なりに居心地の良いことをしたいなぁと思っていたのです。マシューボーンのカンパニーは、まさに自分が求めていた心地良いところでした。
――演劇を始められたのはいつですか?
常に演劇に対する情熱はあったのですが、16歳のころにロンドンにダンスのトレーニングをしに行き時間を費やしていました。ゆくゆくは演劇関係もやりたいなと思っていたので、19歳の時にギルトホールという演劇の学校でトレーニングを受け、20代も引き続き稽古をしてきました。
ミュージカル『サタデー・ナイト・フィーバー』
演出 ビル・ケンライト
振付 ビル・ディーマー
出演 リチャード・ウィンザー ほか
公演日 2019年12月13日(金)~29日(日)全22回
会場 東京国際フォーラム・ホールC(有楽町)
公演公式サイト https://snf2019.jp
主催 フジテレビジョン キョードー東京 朝日新聞社
後援 BSフジ