取材・/RanRanEntertainment
舞台『BACKBEAT』製作発表が2月19日(日)に、東京都内で行われ、戸塚祥太、加藤和樹、辰巳雄大、JUON、上口耕平、愛加あゆ、尾藤イサオが登壇した。
左から)尾藤イサオ 上口耕平 辰巳雄大 戸塚祥太 加藤和樹 JUON 愛加あゆ
本作は、20世紀を代表するロックバンド・ビートルズの創成期、ハンブルクで巡業していた時代を描いた、1994年公開の伝記映画を舞台化した作品。日本では、2019年に初上演された。今回は、主要キャストが再結集して再演される。
この日は、「Rock And Roll Music」、「Love Me Tender」、「Long Tall Sally」の3曲が生演奏された。
4年ぶりの演奏を終えた戸塚は「4年という歳月が一気にタイムスリップした感覚で、これを求めていたんだと、これがやりたかったんだという想いが、体の中に沸き起こってきました。今後、リハーサル、そして本番が楽しみです」と思いを語った。そして、「令和のビートルズが帰ってきました。ビートルズが常に変化して、進化し続けてきたように、僕たちも再演とはいえ、過去の自分たちをなぞらずに、進化した自分たちでステージに立ちたいと思っています」と力を込めた。
ジョージ・ハリスン役の辰巳は、演奏を終えると「やっぱこれだねって感じです。ここがジョージの居場所なんだなと感じながら、最高の気分でやらせていただきました」と笑顔。さらに、初演時について聞かれると「実は嘘をついてキャスティングしていただいたんです。ふぉ〜ゆ〜の中でギター弾ける人は? と聞かれて、これは『BACKBEAT』だと思ったので、僕はFのコードを抑えるのがやっとくらいだったのに、弾けますと嘘をつきました」と明かし、「だから、初めてギターを(演出の)石丸(さち子)さんやスタッフの方たちの前で披露した時に、あんなに口が開くんだというくらいあんぐりとなったのを思い出し、今日は恩返しできたかなって思います。ここまで弾けるようになっています。今回は、本編でソロパートもジョージ・ハリスンとしてたくさんのパートを弾きます」と語った。
また、ジョン・レノン役の加藤は、「4年の時を経てこうして再演できることを嬉しく思っています。初演は超えるものですし、そこから学ぶことも多いので恐れることなく、キャストスタッフ一同、上を目指して突っ走っていきたいので、ご期待下さい」と自信をのぞかせる。初演以降、ビートルズのメンバーを演じる5人は交流を重ねて来たそうで、加藤が手作りしたラーメンを振る舞ったこともあったという。楽しそうに「その時に撮った動画は、今でも面白い。ひたすらラーメンを食べたんです」と話す加藤は、「飾らない自分でいられる仲間って感じです。小さい頃から一緒に育ってきたような感覚をメンバーに覚えるので、とてつもなく安心感があります。とにかくみんな、いいやつ。お互いに気も遣わないし、言葉を交わさなくても通じ合える何かがある。それは初演をみんなで作り上げたからこそ、一つひとつの道のり、時間が今の関係を形作っているのかなと思います」と思いを述べた。
ピート・ベスト役の上口は「時を経て、それぞれスキルがキープされた状態でスタジオに集まって、音楽的にクオリティを高めていこうという時期だったんですが、今日の本番を後ろから冷静に眺めていたら、こいつらこうだったと思いました。リハーサルと全く違う動きをするんです(笑)。それを感じて、一気に当時に心が戻った。音楽のクオリティを上げていく練習ですが、きっと本番でぶち壊していくんだろうなと思うので、身が引き締まりました」と演奏を終えた思いを話し、「今日、全公演、違った爆発が起こると確信しましたので、色々なことが起きると思います。それがライブですし、そのライブ感覚を体感しに劇場にお越しください」とアピールした。
ポール・マッカートニー役のJUONは、本作の初演が舞台初出演だったため「何もかもが初めてで、色々とご迷惑をかけたりすることもありました」と振り返る。そして、「ポールは左利きなんです。なので、初演の時は半年くらい左で弾く練習をしたり、(食事を)食べる時も反対の手で食べたりしました。4年のブランクが空いたので、前よりは少ないですが、猛練習している次第です。頑張ります」と初演時の苦労を語った。そして、「 一生懸命、自分の人生をかけてロックしまくりたいと思います。頑張ります」と意気込んだ。
今回から参加するアストリッド・キルヒヘル役の愛加は、「再演から参加させていただきますが、初演を映像で拝見して、音楽の生演奏の迫力と演劇的にも洗練された繊細な人間模様が描かれていて、私もどっぷりと浸っていました。今回は、唯一の女性キャストですが、彼女自身も劇的な人生を送った女性ですので、心して挑みたいと思います」とコメント。1966年のビートルズ初来日公演の際に前座を務めた尾藤は、「僕もこうして若い皆さんとできるチャンスを与えてもらいました。とにかく皆さんに応援してもらいたい」と呼びかけた。
舞台『BACKBEAT』は、以下の日程で上演。
プレビュー公演:4月23日(日) 江戸川区総合文化センター 大ホール
兵庫公演:4月28日(金)~5月3日(水祝) 兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホール