
テレ東にて1月17日(金)より放送開始するドラマ9「法廷のドラゴン」の記者会見が先日行われ、テレ東ドラマ初主演となる上白石萌音、共演の高杉真宙、和久井映見、田辺誠一、小林聡美の5名が登壇した。
本作は、女性初のプロ棋士誕生を期待されながらも弁護士に転向した主人公が、存続の危機に瀕する弁護士事務所の若き所長(高杉)と共に奔走。事件を得意の将棋になぞらえて解決する《百手先も読めるのに空気を読まない新米弁護士》と《二手先も読めない優しすぎる若手所長弁護士》の完全オリジナル脚本の将棋×痛快リーガルドラマだ。
新米弁護士・天童竜美役を演じる上白石は和服姿で「お正月が抜けきらないような、竜美の正装で参りました」とニッコリ。台本を初めて読んで「こんなの初めて!と思いました。法律と将棋の掛け合わせが斬新ですし、初めて読んだときは将棋が全く分からない状態。正直、頑張らないといけないなと、背筋がゾクッとする思いでした。でもすごく面白く心が熱くなる作品だったので、キャストの皆様とご一緒するのが本当に待ちきれないなと思いながら頑張って勉強する日々でした」と振り返った。さらに「各話の台本の他に棋譜(対局の指し始めから、差し終わりまでの全部の手が書いてある議事録みたいなもの)が存在していて、それに沿ってみんなで撮影を進めていく。我々もガチンコで将棋と向き合った作品ですので、将棋を好きな方も満足して観ていただけるのではないかなと願っております」と自信を覗かせた。
上白石とバディを組む弁護士 歩田虎太郎役の高杉は「台本を読んだ時、上白石さんはすげーなー!って。棋譜を覚えてセリフも覚えて、弁護士用語も覚えて演じるという台本だったんです。そこが撮影での楽しみな部分だし、映像としても楽しみな部分。上白石さんの大盤解説がしびれまして、早く皆さんに観てほしいなと思っております」と自身のことより上白石を称賛した。
竜美の母親を演じる和久井は「完全オリジナルの話で、毎回たくさんのゲストの方と共に物語が進んで、こちらの二人の関係性にも変化が出たりして、6話ぐらいからの二人の関係がものすごくチャーミングに描かれているので、最初からの流れを全てご覧いただきたいと思います」と二人の恋を予感させていた。
竜美の父親役の田辺は「この3年ぐらい毎日将棋アプリを使っています。なので将棋のドラマにものすごくワクワクして台本を読んだら、見事に将棋の世界と法律の世界、人情がうまく纏まって展開しているので、びっくりしました。将棋自体、奥深くいろんな駆け引きがある。そういったことが美しい棋譜に収まっていて、将棋を知らない方でもちゃんと楽しめるエンターテインメントになっていると思いました」と本作をアピール。
そして、二人を見守る法律事務所のパラリーガル兼経理担当・乾利江を演じる小林は「上白石さん同様、将棋も全く分からないですし、これまで事件物とか法律系はなるべく避けてきた。2 回目をゆっくりゆっくり読んで、きっと将棋のすごいことと事件の解決の方法がバチッと合ったら本当に面白いドラマになるのではないかなと思いました」と面白さを予感。「(演じるにあたり)苦手意識があって、専門用語など喋ったことない用語がたくさんあって、必死に覚えました。この若いお二人が大変な量を毎日こなして頑張っているので、弱音を吐いてはいけないと必死について行きました」と苦戦を訴えた。
改めて、役柄に対しての印象、自身と似通っている部分などを質問。上白石は「理詰め人間だというところが似ていて、すごく共感できました。ロジックは大事だよねと共感しながらも、私にないところもたくさんある役。勝負強さとか勝負への愛とか、私にとっては眩しいですし、寝食を忘れて将棋に打ち込めるくらい好きなものがあるというのは、なんて素敵なんだろうと思いましたし、学ぶことの多いお役でした」とうなずいていた。
また、高杉は「僕はパニックになったら、物事が全然見えなくなる感じはちょっと似ている。『分かんなくなる~』というところは共感しましたね。あと、変なところで図太いところ、どこでも生きていけるなぁと思う感じは、かなり親近感を湧きながら撮影してました」と話した。
田辺は「判事(の役)でもあるんですけど、僕は家庭での場面が多く、娘が心配で心配で。ストーリー上は虎太郎先生とちょっと近いんじゃないかみたいな心配を。奥さんはいいじゃないの?とプッシュする。僕は反対するんですが、(虎太郎を演じる)真宙くんはすごくいいんですよね」と高杉推しであることを明かした。
ここからは将棋と弁護士を掛け合わせた『法廷のドラゴン』に因み、将棋の駒風のパネルに2025年を漢字1文字で表わすことに。
上白石:『考』。将棋にも長考という言葉がありまして、1時間2時間悩んでから刺すこともあるので、考えることは、この作品と役から学んだこと。昨今はコスパとかタイパとか素早い対応、素早い切り返しが良しとされる時代になりつつあるが、私は時間をかけて考えて言動に責任を持って、言葉や行動に移せるようにしたいです。
高杉:『自』。20代も最後の年なので、今後は人のことを考えられるように生きていきたい。自分のことを考えるのは、そろそろ締めくくりにできるよう、自分と向き合えるような1年にしたいです。
和久井:『心』。どんな環境でもいつも現場の皆さんが常に温かく柔らかく見てくださっているから、ちゃんとしなきゃとも思いましたし、心の持ちようで、いろんな風に広がっていけるのかなと思って、心を大事にしたいです。
田辺:『褒』。ブラボーという字です。仕事をしていると褒められる機会がなかなかないと思うんですけど、いいところを見つけてブラボーと褒めていきたい。
小林:『環』。一通り一回りしてスタート地点に立ち、ブラボーと言い合って、環になって、これからも色々と楽しんでいきたいなと思いますし、自分自身の心とか体の環境も整えて気持ちよく生きていけるようにしたいです。
会見の最後は、代表して上白石が「将棋と法廷のすごく斬新なドラマではあるんですが、描かれていることはすぐそこにあるような物語だと思います。1話1話に起きる事件や、その解決はもちろん、自分の人生をどういう風に彩って何を目指して何を諦めて進んでいくかというお話でもあると思いますので、毎週わくわくしながら私たちと一緒に、一歩一歩最終話までご一緒していただけると嬉しいなと思っております」と本作をアピールして締めくくった。
ドラマ9「法廷のドラゴン」は、テレ東系で1月17日 金曜夜9時からスタート。