戸井勝海 彩吹真央 TETSUHARA
豊原江理佳 平間壮一 Micro 松下優也 sara
Broadway Musical『IN THE HEIGHTS イン・ザ・ハイツ』稽古場会見が8月26日（月）に東京都内で行われ、Micro、平間壮一、松下優也、sara、豊原江理佳、戸井勝海、彩吹真央が出席した。
本作は、世界でもっともチケットが取れないミュージカルと言われる『ハミルトン』を生んだブロードウェイの異端児リン＝マニュエル・ミランダさんの処女作であり、傑作と呼ばれる作品。2008年度トニー賞最優秀作品賞を含む4部門を受賞し、数々の演劇賞を受賞した。21年には映画化もされ、ゴールデングローブ賞主演男優賞にもノミネートされるなど、大きな話題を集めた。
日本では、2014年に日本版を初演。日本人では表現が難しいとされたラップ部分をKREVAが見事な日本語表現に替え、Def TechのMicroをウスナビ役に迎え、日本人に届く日本語歌詞へ作り上げた。2021年には7年ぶりに新キャストで再演。そして3度目となる今回、再演に続きウスナビ役をMicroと平間のWキャストで上演する。
Microは、3度目の出演について「マジかって思いました。最初はビギナーズラックで、役者のお仕事もしたことなくて、音楽しかやったことがない中でウスナビをやって。その時に壮ちゃん（平間）が観にきてくれて、初演では優也くんがいてくれた。ダンドリ舞莉花はアンダースタディだったのが、今、プリンシパルに入っていて、夢が詰まっている。一人ひとりの実力がすごい。こんなに素晴らしいカンパニーは初めて。これが日本でできる最高の『イン・ザ・ハイツ』だと確信しています」と力強いコメント。
平間は「大事に大事に作ってきた作品です。また次の再演に出れるかも分からないですし、このメンバーが集まれるのは今回だけかもしれないので、この時だけだと思って全力でぶつかっていきたいと思います」と思いを話した。
また、ベニー役の松下は初演以来、2度目の出演。松下は「10年後にまた再演で戻って来させてもらえると思っていなかった」と今回の出演が決まった時を振り返り、「2回目の出演になりますが、10年前に自分が、今振り返ってみると当時、全然やれてなかったなと思います。歌、踊りといった技術面もだし、芝居に対して深くやりきれてなかったのがあったので、初演と再演をリスペクトしながらしっかり自分の中で初めて挑むつもりで再構築して作れたらと思っています。爆発的に良くなると思っています」と語った。
ニーナを演じるsaraは「このメンバーだからこそできる2024年の『イン・ザ・ハイツ』を自分も全力を注いでやっていきたいです」、ヴァネッサ役の豊原は「素晴らしいキャストの皆さんと一緒に最高の日本版の『イン・ザ・ハイツ』を作り上げたいと思っています」とそれぞれ意気込みを語った。
さらに、演出のTETSUHARUは「ラテンコミュニティーのマイノリティの人たちの話なので、抑圧されたパワーが反映されていて、普段から明るい、日本の現場じゃなくらいうるさい稽古場」と笑うと、「まだ1幕の稽古が終わったところですが、この時点で皆さん、かなりエネルギッシュなフォーマンスをしてくださっているので、素敵な作品を作れるように、暑い夏に負けないような作品を作っていきたいと思います」と展望を明かした。
ミュージカルでは初共演となる平間と松下。お互いの印象を聞かれると、松下は「めっちゃ楽しい。同世代で同時代を戦ってきた同志という感覚があるので、今、自然と一緒にやれている感じがします」と笑顔を見せた。そして、「ただ、自分も壮ちゃんも決して正統派ではない。でも、これがこの作品の中では正統派だと思える。（本作の原案の）リン＝マニュエル・ミランダさんがこの作品に自分の居場所を作ったというのが、きっと僕にとっても壮ちゃんにとっても居場所になっているのかなと思います」と話すと、平間も笑いながら同意し、「絶対的にいいものにしたいという思いは全員一緒。そこに向かい方が違う二人なので、いい感じにバランスが取れて、優也を尊敬しています。楽しく稽古場にいられています」と思いを述べた。
続けて、松下は「自分がダブルキャストの経験はあるけれども、自分がシングルで相手がダブルキャストという経験がないので、“元カノ”と“今カノ”のような変な感じがする」と本音も吐露していた。
なお、この日の稽古場公開では、「IN THE HEIGHTS」（ウスナビ役：Micro）、「PACIENCIA Y FE」（ウスナビ役：平間）、「BLACKOUT」（ウスナビ役：平間）の3曲が披露された。
Broadway Musical『IN THE HEIGHTS イン・ザ・ハイツ』は、以下の日程で上演。
東京公演：2024年9月22日(日・祝)～10月6日(日) 天王洲 銀河劇場
京都公演：2024年10月12日(土)・13日(日) 京都劇場
名古屋公演：2024年10月19日(土)・20日(日) Niterra 日本特殊陶業市民会館 ビレッジホール
神奈川公演：2024年10月26日(土) 大和市文化創造拠点シリウス 1階芸術文化ホール メインホール
