8月23日、東京・新宿バルト9にて映画「喰女-クイメ-」の公開初日上映後、主演の市川海老蔵、柴崎コウ、中西美帆、根岸季衣、そして三池崇史監督の5名が舞台挨拶を行った。
海老蔵は、映画上映後の挨拶でありながら、「朝から見れる映画なのかなと正直思ってますし、冒頭からいきなり激しい感じなので、お手柔らかに最後まで眠らずに見てください。」と、勘違いの支離滅裂挨拶に照れ笑い。
そして、初日舞台挨拶終了後、同映画館内9階ロビーにて、海老蔵が今話題になっている「アイス・バケツ・チャレンジ」に挑んだ。くまモンから指名に対し、「娘と息子がファンなので」引き受け、見事に実行。観客から大きな拍手から大きな拍手が沸き起こった。実行後は、次にチャレンジする人を指名することになっているが、「こういう報道をネガティブにとらえる場合もあるので」指名は行わず、「こういう報道を見た方がALSに寄付する方向に結び付けばいい。こういう病気があることを知っていただけることが大事だと思って引き受けた。」と、難病の周知と寄付への参加を呼び掛けた。
■「喰女-クイメ-」のSTORY
舞台「真四谷怪談」で、お岩役を演じるスター女優・後藤美雪(柴崎コウ)。美雪の強い推挙により、恋人である俳優・長谷川浩介(市川海老蔵)が伊右衛門役に大抜擢される。さらに、鈴木順(伊藤英明)と朝比奈莉緒(中西美帆)がキャストとして決定する。伊右衛門のエゴや非道さに傷ついたお岩の怨みと恐ろしさを舞台上にうつし出す。【四谷怪談の世界】と、それを演じる男女の愛と欲が渦巻く【現実世界】。舞台に集った俳優陣が、圭子と日常のはざまで、それぞれの想いが募っていく。二つの世界で裏切りを知った“叶わぬ想い”は現実と舞台をオーバーラップし、やがて一つの怨念となり、膨れ上がる。彼らを待ち受けるのは愛の成就か、それとも残酷な闇か。
■舞台挨拶の模様
監督:朝から見ていただく映画ではないので、たくさん来てくれてほっとしています。
海老蔵:たいへん緊張しております。朝から見れる映画なのかなと正直思ってますし、冒頭からいきなり激しい感じなので、お手柔らかに最後まで眠らずに見てください。
根岸(横から指摘):ご覧になった後ですよ。
海老蔵(長谷川浩介役):あ!ご覧になったあと?あ、そう!ご覧になった後!?どうも、すみません。打ち合わせ全く聞いていません!すみません、よろしくお願いします。(かなり支離滅裂)
柴崎(後藤美雪役):複雑な映画だと思う。三池監督のファンなので、出演できただけで光栄でした。認知度の高いお岩という役を演じられたことも光栄でした。勧めずらい映画だと思うのですが・・・。割と近しい人と観に行くのはお勧めしづらいですね。家族連れとは・・。でも、恋人同士で見てほしいとおっしゃっていましたよね、監督。
監督:そうですね。いずれ白黒はっきりつけないといけない。この映画を見て早めに。(意味深?)
海老蔵:すごい面白い映画なのに(マイクを使わず発言)
柴崎:マイクを使ってくださいね。男性・女性と異なる感想を持つような映画といったところが楽しめるのかなと思います。
中西(朝比奈莉緒役):この映画を始めてみたとき、虚実皮膜ということばを思い出しまして、実は美雪(柴崎)の部屋と莉緒(中西)の部屋は全く同じところで撮影していまして、所謂だまし絵のようになっています。あらためてそれを考えると不気味でとても怖いなと思ったんですけれども、今日は記念すべき「喰女-クイメ-」封切りの日ということで、鶴屋南北さんも来てくれてこの奇想天外なこの映画を楽しんでいただけたのかなと思います。
根岸(堀内みすづ役):正直ご覧になった後直後にお会いするのは避けたいなという気持ち。幸い今日は曇天ですので、外に出て現実の世界へ戻る前段階として私たちが出てくるのもいいのかなと思います。ご覧になる方の適正にもよりますが、今日ご覧になった方が「えぐいよ。見られないんじゃないのかな。」とご喧伝いただければ、この夏の間に劇場に足を運んでくださる方がいればと思います。
MC:皆さまからの質問で、まずは柴崎さんへの質問
初めてご自分でお岩さんメークを見たときに、どんな印象を持ちましたか?
柴崎:少しずつジワジワと作り上げていった。段階があって最初は少しだけでももう少しぷくっと膨らんで、終いには目玉が飛び出す感じで流血する・・。どんどん膨らんでいけばいくほどいいぞいいぞと楽しみながらその工程を見ていました。
MC:海老蔵さんはどう感じられました?
海老蔵:なるべく出っ張ってないほうに居ました。なるべくきれいな側でしゃべっていました。
中西:私は柴崎さんのお歯黒と眉なしがかわいく、見とれてしまいました。
海老蔵:すごくきれいでした。
MC:海老蔵さんへの質問です。
海老蔵:ちょっと受け付けられないんですけど(笑)。頑張ります。
MC:柴崎さんが海老蔵に殺されたように見えましたが、あれは夢なんでしょうか?現実なんでしょうか?
海老蔵:オレじゃなく、監督お願いします。
監督:海老蔵さん
海老蔵:オレ、全部間違えると思うから、やめておきます。
監督:美雪という女性が平気な顔をしてきれいになってそこに生きるということだけは確か。
どこからすれ違っていくか、よく見てもらうといくつかヒントとかあるんですけど・・・夢って一瞬で見ているのがものを考える長さは実際の時間と違うので、そこへただ殺すだけでなく地獄の想いをさせてから殺すという柴崎コウっぽい展開。それが正しいというわけでなくそうであろうというように作ってあとは、どう感じるかはお客さん次第。
MC:最後に海老蔵さん代表してお願いします。
海老蔵:オレ?ちょっとやって。(と監督に振る仕草。MCに再度促されて) 家族で見る映画でもないですし、恋人と見るのもどんなかなと思うのですが、最終的には白黒つけないといけないというジャッジの下、この映画をいろんな意味で活用していただきながら、いろんな方に広めていただけたら、うれしいと思います。本日は雨の中・・・、雨降り出しました?そっか、ごめんなさい、また間違ったね。今、外は雨になりました。ですので、暑い中本日はお集まりいただきありがとうございました。
■アイス・バケツ・チャレンジとは
筋委縮性側索硬化症(ALS)、通称ALSの認知度向上、治療発見や寄付促進をサポートするためのキャンペーン活動。ALSは極めて進行が早く、半数ほどが発症後3年から5年で呼吸筋麻痺により死亡する難病で、治癒のための有効な治療法は確立されていないとされる。2014年に始まり、ソーシャルメディアを通じてアメリカだけでなく他国にも広まっている。指名を受けた人は、24時間以内に、氷水をかぶる、または、100ドル寄付をするか選択し、氷水を被る人は、次にチャレンジする人を指名することができる。