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2015年10月29日 14:35

良質のミュージカルを富山から発信!『ミー&マイガール』主演の剣幸が意気込みを語る!

2015.10.27 取材:記事・写真/RanRan Entertainment

 

11月12日(木)より上演される、オーバード・ホール名作ミュージカル上演シリーズ第6弾『ミー&マイガール』の稽古場が10月27日(火)、都内のスタジオで公開。主演の剣幸が会見を行い、公演に向けた心境を語った。

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富山市芸術文化ホール「オーバード・ホール」が2011年から始めた、名作ミュージカルを富山から発信する「オーバード・ホール名作上演シリーズ」。ミュージカルの本場から演出家や振付師を招き、プロ・アマ問わず公募で出演者を選抜、充実な舞台機構を生かした演出、圧巻の舞台装置も同劇場ならでは。これまでに『回転木馬』、『ハロー・ドーリー!』、『ミー&マイガール』、『SHOW BOAT』の4作品を制作し、その全作品で富山出身の剣が主演を務めてきた。

今回上演される、シリーズ第6弾『ミー&マイガール』は、ロンドンの下町・ランベスで教養もなくがさつに育った青年ビルが、突然名門貴族の跡継ぎとして一人前の紳士に成長していく物語で、『マイ・フェア・レディ』の男性版とも言われ、1937年にイギリス・ウエストエンドで初演、いまも世界中で上演される大ヒット作。日本でも宝塚歌劇団や東宝で制作、再演が重ねられている人気ミュージカルのひとつだ。2013年に本シリーズで初演し大好評を博した作品で、新演出を加えての再演となる。剣のほか、メインキャスト陣は初演と同じ、そしてアンサンブル、準アンサンブルキャストは選ばれた富山在住、富山出身の出演者が揃った。

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1987年、宝塚歌劇団による日本初演でも主演のビルを演じている剣。2013年の富山公演で26年ぶりにビルを演じる際には不安もあったと振り返る。

「新たな発見ばっかりだったような気がします。宝塚時代も相当の体力がいる役だったので、果たして26年経っても同じ役がちゃんとできるだろうか、男の人がいる普通のお芝居のなかで、自分が男として演じることは成立するのだろうかという不安など、色々と入り交じっていました。でも稽古も半分を過ぎたころから、逆にこれまでいろんな作品を経験し、いろんなことを感じて芝居して来た、この歳だからできることをやれれば良いなって思って、なんとなく楽になったところはありましたね」

自身が演じる、ビルという役を演じる上での役作りも大きく変わった。

「宝塚で演じたときは、とにかくお客さんに笑ってもらわなくちゃ、どうやったら笑っていただけるのか、それを重要なことのように考えてやっていました。でも、ビル自身が、頭の回転が速くて、人を温かくしたり、自分のペースに巻き込む能力を持ってるだけで、周囲を笑わせようとしているわけではなかった。彼のその能力が周りを動かしてるだけだった。そんなすごく根本的なことに、20何年経ってやっと気づきました」

そして、今回の再演が決まったときは、かなり驚いたというが…。

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「大好きな作品を、還暦過ぎてからもやらせてもらえるなんで、こんな幸せなことはないなと思っていましたから。前回の公演は最後と思い、倒れてもいいやと思うくらいに精魂込めて演じていたので、これで一つの区切りがついたと思っていました。なので、もう一回やるんですか〜!?と。でも、こんなにありがたいことはないし、やり残したこともいっぱいあるので、それをクリアに考えさせていただける場を与えていただけたんだ、と。役者冥利につきます。台本は前回と同じですが、2年前よりどうステップアップするかが課題。もっとシンプルに伝わるように、またいまの年齢だから出来ることをもっと吹き込めたらと思っています」

これまでの公演を通じて、富山の人々が純粋にミュージカルを楽しむ姿は印象深いという。

「富山の方々はミュージカルを初めて見る方も多く、ピュアな反応をしてくれますし、何をやっても温かく見守ってくださいます。東京で公演する時とはまた違いますね。『ミー&マイガール』劇中の、登場人物たちが総出演する「ランベス・ウォーク」のナンバーで客席に降りた時も、皆さん大喜びでした」

実は本シリーズは今回の公演でひとまず終了となる。第1弾から全ての作品に主演してきただけに寂しさもある。

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「最初お声をかけていただいたとき、詳しいことを聞く前に“出ます”と即答した、それくらい富山で何かできることがうれしかった。それから、まさか5年やって、全部の作品に出演できるとは思っていませんでしたけれど、富山の人たちと色んな作品が作れたことは幸せでした。そして年々、認知度が高まり、その結果(今年上演した、第5弾の)『SHOW BOAT』では、東京でミュージカルに出演している、そうそうたるメンバーがオーディションを受けてくださり、ご一緒できたことも嬉しかったです。

これだけの人が集まって何かをやろうとする、みんなで同じ方向を向いているとこれだけのことができるんだという手応えを感じました。せっかくここまで育って来たので、自分に何ができるかは分かりませんが、何らかの形につなげていけたらと思っています」

「2年ぶりの再演でもう一度ビルに会えるなんて思っていませんでした。これはなにか大きなプレゼントをいただいたようなものだなと思っています。とってもハートウォーミングで笑って、笑って最後にちょっとほろってくるハッピーなミュージカルです。悪い人がいない、みんながハッピーになるミュージカルってあまりないので、見に来て皆さんもハッピーになっていただけたらうれしいです。ぜひいらしてください!」

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 会見後には、稽古場にて特別出演のジョン卿役の宝田明、マリア役の中尾ミエら出演者による劇中ナンバー『ランベス・ウォーク』が披露された。「初演から2年経って、この間キャストそれぞれが1歩も2歩も進んできたことが稽古で感じられる。前回できなかったことをやろうとディスカッションしている」という剣。“ハッピー”な

オーバード・ホール名作ミュージカル上演シリーズ第6弾『ミー&マイガール』は、2015年11月12日(木)〜15日(日)、富山オーバード・ホールにて上演される。

 

 

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