取材:記事・写真/RanRan Entertainment
映画『鋼の錬金術師』の完成報告会見が10月3日に綱町三井倶楽部で行われ、山田涼介(Hey! Say! JUMP)、本田翼、ディーン・フジオカ、松雪泰子、曽利文彦監督が出席して作品について語った。
曽利監督 松雪泰子 本田翼 ディーン・フジオカ
本作は、全世界累計発行部数7000万部を超える荒川弘の同名人気コミックの実写映画化。幼い頃に母親を亡くした兄エドと弟アルの波乱に満ちた冒険が描かれる。エドとアル兄弟の絆の物語が最新のVFXを駆使して映し出されており、全編に渡って、フルCGで制作されたアルはとても重要な役どころ。山田が演じる主人公エドの弟アルの声を、新人俳優の水石亜飛夢が演じていることが発表された。
“鋼の錬金術師”の異名を持つ天才錬金術師のエドを演じた山田は「日本映画からとんでもない作品が生まれました。この作品のためになればいいなと思い、金髪に染めて来ました」と作品の世界観を大切にしていることを明かし、大きな拍手を浴びた。
フルCGでの制作のため、撮影時に見えない対象を相手に芝居をすることも多く、山田は「僕が演じてきた役のなかで、間違いなく一番大変な役」と最大の難役となったことを明かし、「ただ何かと戦えばいいというわけではない。そこには必ず感情がつきまとっている。気持ちで芝居をしなければいけないんだけれど、その対象物がない。そこがすごく大変でした」と苦労を吐露した。
山田は、初共演となったディーンから大きな刺激を受けたことを告白。「ディーンさんは、ほんとにかっこいいんですよ。横に並ぶの、キツイですよ」と顔をしかめる。「ディーンさんとご一緒して、アーティストとしても俳優としても、刺激をいただいた」と話した。
マスタング役を演じたディーンは、「軍人役は初めて。形から入ることが重要かと思い、ちょっと増量して、元自衛官の方に敬礼や立ち振る舞い、歩き方など細かに訓練してもらいました」と語った。また、ディーンは、「(エドとアルの)兄弟の物語、自己犠牲やセルフレスな関係、そういう思いが伝わってきて心に残りました」とドラマ部分に太鼓判を押した。
ウィンリィ役を務めた本田は「エドが槍を出すシーンが、原作にすごく忠実で、『ちゃんとこの角度!』って感じで、内心で興奮して観てました」と作品の完成度に大興奮。エドと幼なじみのウィンリィの息の合ったやり取りにも注目。
悪役のラストを妖艶に演じた松雪は、「人間じゃない役。こんなに悪役なのも初めて。とっても楽しかった」と満面の笑みを浮かべる。「どれだけ怖くできるかに挑戦しました」と思いを込めた。また、敵として対峙した山田について「瞳が美しくて、信念があって魂が宿っていました。吸い込まれそう!」と絶賛し山田を照れさせていた。
当日、原作者・荒川弘から「原作への寄り添い方とずらし方が絶妙」と絶賛コメントが届いており、キャスト陣と監督を喜ばせた。
10月25日から開幕する第30回東京国際映画祭では、オープニング作品として上映される。
『鋼の錬金術師』は12月1日(金)より全国にて公開。