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2020年12月4日 23:46

リリー・フランキー、原日出子が池田エライザ監督を絶賛!映画『夏、至るころ』公開初日舞台挨拶

取材:記事・写真/RanRanEntertainment

池田エライザ原案・初監督映画『夏、至るころ』の公開初日舞台挨拶が12月4日(金)、渋谷シネクイントで行われ、池田エライザ監督、主演の翔役を演じた倉悠貴、翔の祖父役のリリー・フランキー、祖母役の原日出子が登壇した。

 

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本作は10代で東京に出た池田監督自身のエピソードを原案に、オリジナル・ストーリーとして脚本化。福岡県田川市を舞台に、緑あふれる故郷の山々に抱かれながら友情を育んできた男子高校生の翔と泰我が、夏祭りを前に初めて自分の人生と向き合い、それぞれの一歩を選びとる物語。泰我役には全国2012人のオーディションから選ばれた新人・石内呂依が演じている。

冒頭、緊張の面持ちの倉が「この度は、ようやく公開を迎えることができて、嬉しい気持ちでいっぱいです。今日は短い間ですが、よろしくお願いします」と挨拶。続いてリリーは「おじいちゃん役は初めて。やると老けますね(笑)。池田監督とは、お仕事で3年間ぐらいご一緒(NHKの音楽番組)しているんですけど、俳優として登壇するよりも全然違ってらっしゃいます。こんな時期に『夏、至るころ』というタイトルでお届けするのには、いろいろありましたけれど、この日を迎えられたことは、本当に感謝です」と感慨深げ。

 

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池田監督は「何よりも、久しぶりに皆さまにお会いできたことが感無量というか不思議な感じです。この映画は2年前から動き始めて、やっと皆さまに届くことになりました。その間、皆さまが穏やかな気持ちになればいいなと作ってきた映画です」と公開の喜びを噛みしめていた。

撮影地の田川について、登壇者のうち池田監督(福岡県福岡市出身)とリリー(福岡県北九州市出身)は福岡県出身。そのリリーは、「田川は炭鉱の街。どういう街か?IKKOさん、井上陽水さん、バカリズムさん、小峠英二さんが田川出身。出身者で雰囲気を想像していただければ」と笑わす。

 

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池田監督の評価について、リリーは「当時22歳の女性が監督をするという。すごく安定感のある、キッチリと的確で。仕上がりを見ても22歳の女の子が撮った映画じゃないんです。70歳くらいのベテラン監督が撮ったみたい。懐かしいような、でも現代的」とコメント。そして原も「現場を見てて、間違いないなという確信がありました。迷いがない!若い監督さんは迷う人もいるし。演技をやっている経験があるので、俳優が演りやすいし、無駄な画を撮らないスムーズな現場でした。若い俳優さんたちが魅力を引出されたという感じがしました」と経験豊かな二人が監督を絶賛した。

 

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倉は、役作りについて「田川に2週間ほど泊まり込んで、和太鼓の稽古をやっていたので、手がマメだらけ。お陰で役に入り込めやすかったです」とコメント。さらに印象的なシーンを「あるシーンで、なかなか感情がうまく入らなかった」ところを揚げた。

池田監督は「おそらく、倉くんが涙するシーン。涙することはできるんだけれど、辻褄が合わなかった。現場の空気感も、緊張感も、感情の整理が付かなかったんで、止めてちょっと厳しくしちゃったというのがありました。(お陰で)すごく魅力的な画が撮れました」と振り返った。リリーは「確かに、あの撮影で一度倉くんがセットから出されて戻って来ないときがありました。戻ってきたときには血だらけになってました」と冗談、爆笑を誘った。

池田監督は「若い子たちにはいろんなお話をして。若いなりにもいろんな経験をしてきてますので、原体験みたいなものに触れながらの撮影だったと思うんです」、そして大先輩には「こういうふうに撮っていきたいと伝えるだけで、気持ちの部分は各々が解釈されているので、こんな言い方はおかしいですけど、気が楽でしたね」と俳優たちの扱い方に触れた。

リリーは原との共演を「原さんとお祭りでデート。相当甘酸っぱいと思いました」と笑わせ、一方の原は「リリーさんの大ファンでしたので、大人の温和かとするシーンを撮っていただいたし、監督が『いいシーンが撮れました』と言ってくださり嬉しかったです」とニッコリ語った。

 

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そして、最後に池田監督は「映画という媒体に伝えたいことを素敵な形で閉じ込めることができました。昨今、将来にいろんな不安が積もる日々ですが、まず観て、そして観たあとに、自らのことを大切にされる時間を取っていただきたいと思います。みずみずしいお芝居と熱い和太鼓を楽しまれてください」と締めくくった。

映画『夏、至るころ』は、12月4日(金)より全国順次公開中。渋谷ホワイト シネクイント、ユナイテッド・シネマキャナルシティ13他

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