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2021年8月16日 04:00

佐藤健、あそこまで飛ぶとは思わなかった! 映画『護られなかった者たちへ』完成披露イベント

取材:記事・写真/RanRanEntertainment

映画『護られなかった者たちへ』の完成披露イベントが8月15日(日)、TOHOシネマズ 六本木ヒルズにて行われ、主演の佐藤健、共演の阿部寛、清原果耶、緒形直人、吉岡秀隆、倍賞美津子、そして瀬々敬久監督が登壇した。

 

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本作は、中山七里の同名小説の映画化。東日本大震災から9年後の宮城県の都市部が舞台。全身を縛られたまま放置され餓死させられる連続殺人事件が発生。その容疑者として追われる主人公・利根役に佐藤健、彼を追う刑事役・苫篠役に阿部寛が演じている。

冒頭の挨拶で、佐藤は「東日本大震災がどれほど被害と悲しみをもたらしたか、日本中だけでなく世界中の人々が知るところです。しかし、実際には震災そのものだけでなく、そこから波及した様々な問題が我々の日常を侵食していて、今回はその内の生活保護の制度に焦点を当てて撮影させていただきました。初めて原作を読んだとき様々なことを教えられ、考えさせられました。今の日本に投げかける意義のある作品になっていると思います。受け取っていただければ幸いです」と話す。

 

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続いて、阿部は「まさに、昨年の夏に撮影したんですけれども、キャスト全員が集まって、完成できたことを感謝します。(震災後)10年経ちましたが、今の社会が抱える、いろいろな問題がこの作品に盛り込まれています」と二人が本作の神髄を訴えた。

佐藤、阿部は本作が11年ぶりの共演となったが、佐藤は「11年前に初めてお会いしたとき(と同じ)の阿部さんでした。僕は(仲間由紀恵と阿部寛が共演した)ドラマ「トリック」が好きすぎて、それがきっかけで役者になりたいと思ったぐらい。堤幸彦監督に直談判して、初めて阿部さんとご一緒して、僕の目の前で演じている阿部さんの姿は今でも鮮明に覚えています。阿部さんとはさらに深まった役柄でご一緒でき、非常に嬉しかったです」と話した。

 

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一方の阿部は「今回は全然違う作品ですけども。この間、佐藤さんの仕事ぶりとか、テレビ・映画を通して見ていたので、現場に入ったときの、集中力、責任というものがすごく感じられた。僕は刑事という役なので、佐藤さん演じる利根という人物を見ながら役作りをさせていただきました」と佐藤を絶賛した。

保健福祉センターのケースワーカー円山幹子役を演じる清原は、ほぼ宮城でのオールロケについて「仙台で働いている役だったので、(仙台は)自分の好きな気仙沼とは違うのかなと思いますが、いろいろと感慨深いものがありました」と、出演中の朝ドラと重ねているようだった。

 

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瀬々組は映画『64ロクヨン』以来という緒形と吉岡。緒形は「現場は相変わらずいい緊張感に包まれていて、雰囲気もテンポもすごくよかったです。ただ、僕が縛られるシーンでは、監督が嬉しそうに、ずいぶん演技に拘っていました。上からニワトリの羽を降らしたり、かなり拘っていました」と話す。

また、吉岡は「本当に独特な緊張感のなかで淡々と進む感じは相変わらずです。僕は阿部さんに護衛されて、健君がワーって襲ってくるときに、一瞬して健君が阿部さんに突き飛ばされるシーンでは、(佐藤が)マットを越えて飛んでいったんです。大丈夫かなと思って、『阿部さん、やり過ぎじゃないですか』と言ったら、『本人が思いきり来てくれと言った』と言うんです。今回だけなく、2回も3回も健君が目の前で飛んでいく姿を見ていて、かわいそうになっちゃって。すごい現場なんだなとあらためて思った次第です。健君の身のこなし、本気度、それに対応する阿部さんのすごさを感じ取りました」と強烈な現場シーンについて述懐した。そのシーンについて、佐藤は「(思い切り来てほしいと)言いましたけど、あそこまで飛ぶとは思っていなかったです」と苦笑していた。

 

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ここで、本作に込める思いを問われた瀬々監督は、「震災のときに、石巻の避難所へドキュメンタリーを作る手伝いに行ったことがあるんですが、そのときの印象がありまして・・・。悲惨なことばかり起こるんだろうと思われがちですが、そこにはけいさん(倍賞美津子)やカンちゃん(石井心咲)、利根(佐藤健)みたいな出会いや、別れ、喜怒哀楽が実際にある。どんな悲惨な場所でもそういう人間の生活があるんだなと感じた。その感情をこの映画に託したいと思って作りました。桑田さんの主題歌(ミスター・ムーンライト)にもそういう思いが出ていると思います」と語った。

印象に残ったシーンを問われた佐藤は、「(第一被害者で保健福祉センターの三雲役)永山瑛太さんに怒りをぶつけるシーン。理不尽なことに対する怒り、悔しさ、やるせなさみたいな感情を、共感してもらえることが僕の使命かなと思っていましたし、監督にも何回も演らせてもらって、瑛太さんにも何回も付き合ってもらって、いいシーンだったと思っています」と振り返ると、瀬々監督は「いつも命懸けでやっているところは、尊敬しているところでもあり、好きなところでもあります」と最上級の言葉を贈った。

 

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林遣都演じる後輩の蓮田刑事と一緒に利根を追いかけるシーンについて問われた阿部は「30年ぶりに全速力で走りました。1日で終わると思ったら2日間に分けて演ったんで、1本で2、300メートル走るんです。犯人を追いかけるときはこういう根気なんだなと実感しましたし、半年間足が痛かったです」と述懐。佐藤は「走る距離が長かったです。僕は次の日が本当にしんどくて、でも阿部さんはケロッとされている。阿部さんに『大丈夫なんですか?』と言ったら、『全然、大丈夫』ということだったんで、すごい時間差だったんですね」と阿部に問いかけると、阿部は「多分、筋を痛めたんですね」と苦笑していた。

イベントの最後には、佐藤が「僕がこの完成した映画を観たときに、一番胸に残ったことは命の重さ、命の尊さより、むしろ誰かが誰かに生きていてほしいと思う気持ち、その気持ちに一番心を打たれました。大切な人がいるという日常の幸せに感謝し、その幸せを噛みしめながら皆でより良い国に、より良い生活を目指して、そのためにどうすべきかを共に考えながら、そう思うきっかけとなる映画になっているんじゃないかと思います。ぜひたくさんの方に観ていただきたいと思っております」と締めくくった。

映画『護られなかった者たちへ』(配給:松竹)は、10月1日(金)全国公開される。
©2021映画『護られなかった者たちへ』製作委員会

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