芦田愛菜・宮本信子、年の差58歳の親友役 『メタモルフォーゼの縁側』
「このマンガがすごい!」「文化庁メディア芸術祭 マンガ部門」など数々の漫画賞を受賞した鶴谷香央理の「メタモルフォーゼの縁側」の実写化が決定し、この度メインキャストが解禁となった。
芦田愛菜が演じる主人公、17歳の人付き合いが苦手な女子高生・佐山うららは、ひとりこっそりとBL漫画を読むことが毎日の楽しみ。そして、もうひとりの主人公・市野井雪を演じるのは、日本を代表する名優・宮本信子。雪は夫に先立たれ孤独に暮らす75歳のおばあちゃん。キレイな表紙に惹かれてジャケ買いした漫画がBLだったことをきっかけにすっかりBLに魅了される。友達も彼氏もいないBLだけが心の支えのうらら。ひとりぼっちで過ぎ去る時間に寂しさを感じる雪。
そんなふたりがBLをきっかけに出会う。年齢も立場も肩書きも全く違うけれど、一緒に漫画を読んで、一緒に笑って、一緒に泣いて、時には激論を交わし、BLが育む年の差58歳の女の友情。そして、BLでつながったふたりの人生は、意外な方向に転がりだしていく・・・。
芦田、宮本二人の共演は、芦田が<第54回ブルーリボン賞 新人賞>を史上最年少で受賞し、宮本が<日本アカデミー賞 優秀助演女優賞><報知映画賞 助演女優賞>を受賞した『阪急電車~片道15分の奇跡~』(11)以来10年ぶりの2度目。宮本との撮影を振り返り芦田は「一緒にお芝居をさせていただいて、うららの気持ちをスッと引き出していただいたような気がします」とコメント。対して宮本は「愛菜さんとは10年前、おばあさんと孫として共演しました。あの頃は私の手の中に小さな手がスッポリ入ったんです」と当時を懐かしんだ。
各界の著名人が絶賛する漫画「メタモルフォーゼの縁側」の生みの親である原作者・鶴谷香央理は漫画が映画にメタモルフォーゼ(=変形、変身)したことに関して「嬉しくて(企画書を)しばらく鞄に入れていました」と話す。撮影現場を見学し「ひとつひとつが輝いていて、映画への憧れが大きくなるばかりでした。最後にどんな作品ができあがるのか、今から本当に楽しみです」と期待を寄せている。
脚本を担当したのは、連続テレビ小説「ひよっこ」(17/NHK)、「ちゅらさん」(01/NHK)、『阪急電車~片道15分の奇跡~』、『8年越しの花嫁 奇跡の実話』(17)など名作ドラマを数多く手掛けてきた名脚本家・岡田惠和。それぞれ別のさみしさを抱えたうららと雪の友情と変化を岡田が丁寧に脚本に落とし込み、「妖怪人間ベム」(NTV/11)、「奇跡の人」(NHK BS/16)、『青くて痛くて脆い』(18)などの狩山俊輔監督が美しく映像に落とし込んだ。映画『メタモルフォーゼの縁側』の撮影はすでに終了し、公開は来年を予定している。
公式サイト: https://metamor-movie.jp/
公式twitter: @metamor_movie
原作:鶴谷香央理 コメント全文
初めて企画書をいただいた時は、嬉しくてしばらく鞄に入れていました。プロット、台本といただくうちに、映画というのは、大勢の人のその場の工夫によって組み上げられ、変化していくものだと体感することができました。私が垣間見たその過程は、山あり谷ありの中でも誠実で、ひとつひとつが輝いていて、映画への憧れが大きくなるばかりでした。最後にどんな作品ができあがるのか、今から本当に楽しみです。
©2018 Kaori Tsurutani/KADOKAWA